アクションや立体的で迫力のある映像で定評のあるアニメーション制作会社「Production I.G」。2007年の設立以後、多くのヒット作を世に送り出してきた。そんな中から、「Production I.G」の魅力を存分に楽しめる10作品をまとめて紹介する。
「Production I.G」が制作したアニメのうち、お勧め作品を10本紹介。
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アクションや立体的で迫力のある映像で定評のあるアニメーション制作会社「Production I.G」。2007年の設立以後、多くのヒット作を世に送り出してきた。そんな中から、「Production I.G」の魅力を存分に楽しめる10作品をまとめて紹介する。
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「士郎正宗」原作のSFアニメ。アニメ作品は本作以降シリーズ化されており、続編となる第2期を合わせたDVD累計出荷数は150万本にも及んでいる。本作は原作マンガの設定とは異なり、「第3の攻殻機動隊」とも呼ばれている。「電脳化」や「サイボーグ」技術が飛躍的に発展し普及した時代。それ故に犯罪は複雑なものとなっていた。生身の人間、「電脳化」の人間、「サイボーグ」、「アンドロイド」が混在する世の中で起こる、汚職、テロ、暗殺などの犯罪に対抗するための組織として「公安9課」の存在がある。「公安9課」の面々が多彩で複雑な犯罪を突き止めるべく、活躍していく物語である。本作は基本的に1話完結の構成で進められるが、物語を通してある1つの事件「笑い男事件」に行きつくように作られている。その事件の真相を「草薙素子」率いる「公安9課」のメンバーは突き止められるのか、ということが大きな主軸となる。そこに至るまでの1つ1つの物語は非常に緻密であり、その圧倒的世界観のスケールは脱帽もの。SFアニメの金字塔ともいえる本作の魅力を存分に引き出したのが「Production I.G」だ。どこか機械的ながらも臨場感ある戦闘と、全てが作りこまれた世界の表現力は多くのファンを虜にした。本作が大人気となった理由が伺える「Production I.G」渾身の一作である。
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2009年「ノイタミナ」にて放送された「Production I.G」制作のアニメ作品。本作は「ノイタミナ」初のオリジナルストーリーアニメであり、放送後大反響を呼んだ。記憶喪失の青年と謎の携帯電話を鍵にしたサスペンス・アクション作品である。記憶喪失の青年「滝沢朗」は「ノブレス携帯」という82億円の電子マネーが入った携帯電話を所持していた。「滝沢朗」は自分が「セレソンゲーム」に参加させられており、「ノブレス携帯」を使って日本を救うことを命じられていたのである。しかし同ゲーム参加者は他に11人、互いへの妨害も許可されており、最初に目的を果たした1人以外は死がもたらされるという。日本に迫りくるミサイル攻撃から日本を救うべく「滝沢朗」は「ノブレス携帯」を武器に戦いつつ、自分が何者かを探っていくのである。ヒロインである「森美咲」も巻き込み、徐々に明かされていく「セレソンゲーム」の全容と「滝沢朗」の正体。その迫りくる真実から片時も目を離せない作品だ。「セレソンゲーム」の参加者たちの策謀が入り乱れる心理戦、巨額の富を容赦なく使っていくスケールの大きさ、そして裏に隠された真実、全てが心を掴んでくる勢いのある一作である。
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「Production I.G」のオリジナルアニメ。2012年に「ノイタミナ」にて第1期、2014年には第2期が放送された。コンセプトは近未来SF、警察もの、群像劇の3つである。人間のあらゆる心理状態や性格の計測を可能にし、全て数値化、及び管理された世界が舞台。計測する種類の中で犯罪にまつわる危険な傾向を「犯罪係数」とし、「公安局」は「犯罪係数」の高い者を「ドミネーター」という特殊拳銃で裁くのであった。「常守朱」を始めとした「公安局」のメンバーは「監視官」として治安維持活動を行っていくが、そうして見えてきた「シビュラシステム」が作られた意味とは。コンセプトに掲げた3つのテーマはいかにもバラバラであるが、見事に融合されて1つの魅力的な作品に仕上がっている。人の心理状態や性格が計測可能となり、それを元に犯罪者を取り締まるという難しい設定ながらも、人の心について深く探求されており、それを裁くシステムの緻密な設計と洗練されたボディ、さらにしっかりと犯罪者を裁くというストーリー展開。その完成度と作品全体の質の高さは、多くの人の心を掴んだ。第1期も第2期も非常に見ごたえのある作品といえるだろう。
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「Production I.G」制作のオリジナルアニメ。宇宙にて生存している人類は、宇宙生命体「ヒディアーズ」の殲滅戦争を繰り広げていた。少年「レド」はその戦争に参加していたが、撤退の際に未知の宇宙領域に飛ばされてしまった。飛ばされた先で出会ったのは巨大戦艦船団「ガルガンティア」。最初は言葉も通じず、乗員と「レド」はお互いに警戒、しかし次第に分かり合うようになり、「レド」は「ガルガンティア」にて生活するようになった。テーマは異文化交流。その名の通り、全く違う境遇の人々との交流を描いた作品となっている。物語序盤は「ガルガンティア」の住人たちと「レド」は全く言葉が通じていなかった。しかし、徐々にその言葉は通じるようになり、それまで固い顔をしていた「レド」の表情も柔らかくなっていく。次第に馴染んでいく様子が回を追うごとにありありと伝わってきて、どこか心を和ませてくれる。ゆっくりと異文化交流が成り立っていく本作は、制作者の作品に対する愛情がそのまま伝わってくるようだ。また、戦闘シーンでは飛び交う武器や水飛沫など細かい演出が随所に凝らされており、「チェインバー」の動きもリアルに作り上げられている。「ガルガンティア」の美しい世界観を堪能できる一作。
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2011年に「ノイタミナ」によってアニメ化。テレビアニメ化のみならず、実写映画化もされた人気作品である。「河地大吉」は祖父の訃報によって訪れた祖父の家にて、1人の少女と出会う。その少女は祖父の隠し子であり、身寄りのいない中で凛と立つ少女の姿を見て、「河地大吉」は少女を引き取ることを決意。そうして「河地大吉」と「鹿賀りん」の2人の生活が幕を開けた。本作は「河内大吉」と「鹿賀りん」の、凸凹親子の日常が映し出されている。「Production I.G」といえば迫力のあるアクションシーンというイメージがあるが、それを塗り替えた一作といえるであろう。メインとなる「鹿賀りん」が幼いため、演出や色合いも可愛らしいポップなもので統一されており、物語全体が優しさに包まれているかのような味をだしている。また、物語自体も日常生活を基盤として進んでいくので、全体的にどこか心を落ち着かせるようなテイストにまとめられているのだ。しかしそのクオリティは高く、原作の再現度はどこまでも高かった。可愛らしい「鹿賀りん」の動き、子育てに四苦八苦しながらも大黒柱のように優しい存在感を放つ「河内大吉」、この2人の心地良い雰囲気を心行くまで楽しめる仕上がりになっている。
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『月刊少年マガジン』にて連載されている社交ダンスをテーマにした作品。日々楽しいこともなく過ごしていた「富士田多々良」。あるとき不運にもカツアゲに遭遇。窮地を救ってくれたのは「仙石要」というプロダンサーであった。その出会いをきっかけに競技ダンスに出会った「富士田多々良」は、今の自分を変えたいと競技ダンスの世界に足を踏み入れたのであった。競技ダンス仲間、ライバルとの熱い戦い、ダンスに対する思い、全てが胸を熱くする展開運びのスポコン作品である。本作の見どころ、ダンスシーンは正に迫力満点である。細かく滑らかな動きの中に人間の心理描写を取り入れ、その再現を巧みな手法で完璧に表現しているのだ。「富士田多々良」に対抗心を燃やす「赤城賀寿」の闘争心。同じく「富士田多々良」に影響され、より高みを望んだ「兵藤清春」と「花岡雫」。自分を変えたいと切望した「赤城真子」。相手の意図を上手く汲み取れず葛藤しながらも挑戦を続ける「緋山千夏」。これらメインキャラクター全ての熱い思いに手に汗握る作品でありながら、さらに勢いのある映像が重なり、見る者をごこまでも釘付けにする、魅力溢れる作品である。
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『週間少年ジャンプ』にて連載されている「排球」、つまりバレーボールを題材にしたスポコンマンガ。アニメは現在第3期まで放送され、様々な試合風景を映像化。アクション作品などで定評のある「Production I.G」が制作を行い、その躍動感ある試合シーンに多くのファンが定着した。「宮城県立烏野高校排球部」にはかつて「小さな巨人」と称された1人の選手が存在した。「日向翔陽」は彼の存在に憧れバレーボールを始める。小柄な体系、優れた跳躍力、類稀なる運動神経を武器に「烏野高校排球部」のレギュラーとして戦う。友情、バレーに対する思い、他校の選手との関わりなど多くのことを描いた作品である。本作は「日向翔陽」がまだ1人でバレーボールを始めるところから始まり、チームメイトができ、強豪校と対峙し、新たな成長を遂げるという一連の流れで進んでいくため、内容を非常に把握しやすい。また、合間に挟まれるメンバー個人に焦点を当てた話がいくつもあるため、登場人物全員に対して熱を持って作品を楽しめる。そして試合シーンは熱気が本当に伝わってくるかのような気迫溢れる演出の宝庫であり、熱中して見てしまうこと間違いなし。その滑らかでリアルさが追及された試合映像が目白押しの本作は、胸が熱くなること必至である。
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表現の自由を侵害する法、「メディア良化法」が制定された時代、その対抗のために図書館は立ち上がった。過激な武力行使も厭わない「メディア良化委員会」と、表現の自由を守るために戦う「関東図書隊」。「関東図書隊」に所属している「笠原郁」をはじめ、「堂上篤」「小牧幹久」が所属する「図書特殊部隊」が自由のために本を守る戦いを繰り広げる物語である。本作は「有川浩」による小説が原作の作品であり、その人気から実写映画化も成された。原作に忠実に作り上げられ、アクションも勿論だが恋愛や友情といった様々なテーマを絡ませながらも、まとまりのある一作に仕上がっている。「堂上篤」と「笠原郁」の本を守りたいという思いの強さを主軸に、様々な問題が「図書特殊部隊」の前に立ちはだかる。2人だけでなく、頼りになる上官や同期、友人とも連携し「図書特殊部隊」は今日も本の自由のために戦っているのであった。合間に挟まれる気の抜けるような日常のシーンに心を癒されつつも、いざ対抗となったときの「関東図書隊」面々の熱き本への思いに胸が高ぶる作品である。
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「椎名軽穂」によるマンガを原作とした作品。どこまでも純粋な恋愛物語に多くの反響を得て、アニメ化、さらには実写映画化もされた。アニメは全2期に渡り放送され、「黒沼爽子」と「風早翔太」が交際を始めるまでが描かれた。主人公の「黒沼爽子」は周囲から「貞子」と呼ばれて恐れられていた。長い黒髪、暗い性格によるもので、クラスでも馴染めないままだった。しかし「風早翔太」は「黒沼爽子」に普通に接する。全てが対照的な2人だが、仲が良くなるにつれ、「黒沼爽子」の周りは変わり始めたのである。友情、恋愛、進路など、全てが影響し合い、周囲も少しずつ様々な進展を見せていく、恋愛作品の代名詞とも言える物語である。若い層を中心に大人気となった本作。アニメ化に関しても、それぞれのキャラがより豊かに表現され人気となった。「Production I.G」が得意とするような演出は少ないかもしれないが、最後まで丁寧に作り上げられている作品であり、個々のキャラを大事にしているのが伺える作品である。思わず胸がキュンとするような甘酸っぱい恋愛模様を是非ご覧頂きたい一作である。
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「柳広司」の短編スパイ小説が原作の作品。原作のシリーズは「D機関シリーズ」と呼ばれている。昭和12年の日本、そこには「結城中佐」の発案で設立したスパイ養成学校「D機関」が存在していた。互いの素性を明かすことなく、互いの素顔を知らぬまま厳しい訓練を得て、優秀なスパイを生み出すための機関である。およそ精神と肉体の極限を要求される訓練を乗り越えた8人のスパイが世界各国に忍び込み、秘密裏に暗躍する。1話完結で進められる8人の暗躍の様子が臨場感を持ってアニメ化したのである。「全てを欺き、生き残れ、そして殺すな」自決と殺人を最悪の選択肢として掲げ、東京、ロンドン、上海などで展開される彼らのギリギリの活動は、思わず目が釘付けになる。個々の特性を生かしたスパイ活動は、「D機関」にて訓練された賜物であろう。様々な人間の思惑が交差する舞台は、大人も楽しめるものとなっている。そして丁寧に作り上げられた本作が、どこまでも原作の素晴らしさを引き立てているのである。視聴者までもを欺こうとする本作は、必見の価値あり。
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