舞台化特集2! 2.5次元ミュージカルから宝塚までオススメ漫画5選62 Pt.

近年、漫画を原作とした舞台が女性を中心に人気を博している。今回は、2次元の世界を飛び出して舞台化されたオススメ漫画を5つ紹介していく。2.5次元ミュージカル化された作品や、宝塚歌劇団によって舞台化された作品をチェックしていこう。

作成日時:2021-01-21 19:00 執筆者:マンガペディア公式

舞台化特集2! 2.5次元ミュージカルから宝塚までオススメ漫画5選

出典:集英社


『憂国のモリアーティ』

『憂国のモリアーティ』

出典:集英社

シャーロック・ホームズの宿敵、モリアーティ教授を主役としたピカレスク・ロマン。舞台は19世紀末、長きにわたる階級制度によって、人口の3パーセントにも満たない上流階級が支配する大英帝国だ。主人公のウィリアムは、英国で生まれた孤児。彼は貴族・モリアーティ家の長男であるアルバートに認められ、弟のルイスと共に彼の家に引き取られる。ウィリアム、アルバート、ルイスの3人はモリアーティ家を乗っ取り、腐敗した国を変えるために暗躍する。2020年10月テレビアニメ化。

名探偵シャーロック・ホームズを題材にした作品は山ほど生み出されているが、彼の宿敵であったモリアーティ教授にスポットを当てた作品は、ホームズほど多くはないだろう。本作は、非凡な頭脳を持つウィリアム・ジェームズ・モリアーティが、不平等な貴族優位の社会を憎み、兄弟たちと共に国を変えるべく「犯罪相談役」として暗躍する様を描いた作品だ。若きモリアーティ教授のダークな魅力が多くの読者を惹きつけ、瞬く間に人気漫画となった本作は、2019年にミュージカル化。ミュージカルが大盛況で終わったことを受け、続いて2020年1月には舞台化もされた。ミュージカル、舞台、そしてアニメと様々な表現が模索される魅力的なストーリーを、まずは原作である漫画で堪能しよう。


『ベルサイユのばら』

『ベルサイユのばら』

出典:集英社

フランス革命期のベルサイユを舞台に、男装の麗人オスカルとマリー・アントワネットの生涯が描かれた歴史フィクション漫画。18世紀、フランスのブルボン家に、オーストリア帝国・ハプスブルグ家の皇女マリー・アントワネットが嫁いでくる。彼女を護衛するのは、由緒ある将軍家の末娘であり、男として育てられた男装の麗人、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェだ。2人の運命は、フランス革命という悲劇に向かって突き進んでいく。1979年10月テレビアニメ化。

1974年、宝塚歌劇団は『ベルサイユのばら』を舞台化し上演することを決めた。当時、すでに空前の人気を誇っていた本作は、舞台化には数々の障害があったが、それを乗り越えて初演を迎えてみると、結果は「ベルばらブーム」と呼ばれる社会現象になるほどの大ヒット。下降の一途を辿っていた宝塚の人気を復活させた。以来、宝塚は舞台「ベルサイユのばら」の再演を繰り返し、2014年には通算観客動員数500万人を記録。宝塚の代名詞とも言える作品となった。宝塚をV字回復させた本作の魅力は、王侯貴族たちの豪華絢爛な世界と、身分違いの悲しい恋模様、フランス革命という歴史上の大事件が美しく描かれているという点だろう。日本屈指の歌劇団を支えた不朽の名作に、改めて注目だ。


『ポーの一族』

『ポーの一族』

出典:小学館

永遠に生きる吸血鬼を題材としたファンタジー漫画。1880年頃、とある海辺の街に現れたポーツネル男爵一家。ロンドンからやってきたという一家は、瞬く間に周囲の注目の的となった。彼らは不思議な気品を帯び、見た者を惹きつける魅力を持っていたのだ。ポーツネル男爵一家の魅力は、実は彼らが人間ではないがゆえの魔性の美だった。この一家は、新たな仲間を求めて住み慣れた村を去り街にやってきた吸血鬼「バンパネラ」だったのだ。

本作の主人公は、エドガー・ポーツネル。彼は4歳のときに妹と共に森に捨てられ、老ハンナ・ポーという人物に育てられた。彼女はバンパネラの「ポー一族」の中で最も濃い血を持つ、大老ポーの連れ合い。老ハンナの秘密を知ってしまったエドガーは、大老ポーによって無理やりバンパネラの一族に加えられる。こうしてエドガーは、永遠に少年のまま生きることとなった。本作の魅力は、怪しく耽美な世界観だ。また、成長できず、次の世代に繋ぐものもないのに生き続けなくてはいけないエドガーの苦悩と悲哀も、物語に深みを与えている。宝塚歌劇団は2018年にミュージカル・ゴシック「ポーの一族」を上演し、作品の世界観とエドガーたち登場人物たちの葛藤を見事に表現してみせた。


『文豪ストレイドッグス』

『文豪ストレイドッグス』

出典:KADOKAWA

文豪の名を持つキャラクターたちが異能力を使って戦う、異能力バトル・アクション漫画。主人公は、孤児院を追い出されてしまった少年・中島敦。行くあてもなく放浪していた彼は、入水自殺を試みていた自殺マニアの男・太宰治を助ける。太宰治は異能力集団「武装探偵社」の一員であり、近頃街を荒らしている「人食い虎」を捜索している最中だった。敦は太宰の仕事を手伝うことになり、この事件がきっかけで、彼は武装探偵社の一員となる。2016年4月テレビアニメ化。

本作は、太宰治や中島敦、中原中也といった文豪がキャラ化され、それぞれの代表作にちなんだ異能力を使ってバトルを繰り広げるという作品だ。例えば、太宰治の有する能力は「人間失格」。手で触れたありとあらゆる異能力を無効化してしまうという力である。登場人物たちの使う異能力こそが、作品の大きな魅力。そのため、2017年に初めて本作が舞台化されることになった際は、異能力をどう表現するのかに注目が集まった。演出を務めたのは、数々の2.5次元舞台を手掛けてきた演出家・中屋敷法仁。彼の手腕と人気若手俳優の好演により、舞台「文豪ストレイドッグス」は大成功を収め、続編も作られている。まだまだ人気の衰えない本作をチェックし、魅力的な異能力バトルを楽しもう。


『パタリロ!』

『パタリロ!』

出典:白泉社

架空の島国マリネラ王国の国王パタリロが巻き起こす騒動を描いた、長寿ギャグ漫画。バミューダ=トライアングルの真ん中に、マリネラ王国という島国がある。マリネラ王国の若き国王であるパタリロ・ド・マリネール8世は、天才的な頭脳と超人的な身体能力、そして破壊的な性格を併せ持つ暴君であり、かなりのトラブルメーカーだ。彼は側近たちやイギリスの諜報機関の少佐などを巻き込んで、日々ありとあらゆる騒動を起こしていく。1982年4月テレビアニメ化。

『パタリロ!』では、主にドタバタなギャグが展開される。しかし本作の魅力は笑いをもたらすギャグだけではない。何でもありというギャグ漫画の特性を活かし、中にはスパイアクション、SF、ミステリー、オカルトなど、様々な要素を取り入れたストーリーが存在する。1つの作品でありながら様々なジャンルを楽しめる多彩さが、本作を人気長寿作品にしたのだろう。その人気は演劇の世界からも注目されることとなり、2016年12月に紀伊國屋ホールにて同名タイトルの舞台が上演された。パタリロを演じたのは、俳優の加藤諒。その完成度の高さを絶賛され、舞台「パタリロ!」は彼の代表作となっている。加藤諒が演じたパタリロがどんなキャラクターなのか、原作をチェックしてみよう。


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