権謀術数渦巻く王宮に嫁いだ姫の奮闘を綴った、宮廷サスペンス漫画。主人公のアルナは、B国王家の第5王女。彼女に対して、E国が輿入れを要請するところから物語は幕を開ける。E国は血なまぐさい噂が絶えない西の強国。アルナは名目こそ王妃だが、事実上の人質としてE国に赴くことを余儀なくされる。アルナは敵だらけの宮廷で生き残るため、一計を案じるのだった。
主人公のアルナはB国で、婚約者のヨハンを相手に剣術の稽古をしていたお転婆姫。そんな彼女は突然降って沸いたE国への輿入れに際し、大胆な計略を実行する。アルナは侍女のカミラを王女の影武者とし、自らは王女を護衛する騎士を装ってB国に赴いたのだ。だがE国の宮廷では、彼女の想定外の展開が待ち受けていた。宮廷にはアルナ以外に、王妃を名乗る女性が5人もいたのだ。E国では教会が認めない限り、王家の婚姻は成立しない。ところが何れの妃も教会が認めず、国王の結婚は宙に浮いたままだった。アルナはそんな状況で、新たな妃候補としてE国に迎えられてしまった。かくしてアルナは1つしかない妃の座を賭けた、熾烈な椅子取りゲームに巻き込まれていく。
偶然の出逢いから一国の王子の友人となった町娘の波瀾万丈な日々を描く、宮廷シンデレラストーリー。主人公の白雪は、タンバルン王国で暮らす林檎のような鮮やかな赤毛を持つ薬剤師の少女。ある日、彼女の元にラジ王子の使者がやってくる。彼女の珍しい髪色を気に入った王子が、白雪を愛妾として召し抱えるというのだ。この出来事をきっかけに、白雪の運命は大きく動き始める。
庶民にとって、王子の愛妾となるのは大出世。しかしタンバルン王国のラジ王子は、国中でも大うつけと評判の問題児である。何より主人公の白雪は、自分の道は自分で決めるという信念の持ち主だった。そこで彼女は、王子の申し出を拒否し、森を抜けて隣のクラリス王国への逃走を図る。ところが、彼女に恥をかかされたラジ王子は、白雪を捕えるべく、陰湿な罠を張り巡らせていた。そんな彼女を救ったのは、偶然森で出逢ったゼンと名乗る青年。彼は何と、クラリス王国の第二王子だったのだ。この一件をきっかけにゼンの友人となった白雪は、クラリス王国で暮らし始める。やがて彼女は宮廷での居場所を勝ち取るため、宮廷薬剤師を目指していくことになるのだった。
世界を支配する強大な王国の妃に迎えられた小国の姫の悪戦苦闘を描く、宮廷ファンタジーロマンス漫画。主人公のニケ・ルメルシエは、東方の弱小国家「雨の公国」の第四公女。彼女は自国の自治権と引き替えに、世界征服を成し遂げた「晴れの大国」の太陽王リヴィウス一世に嫁ぐことを余儀なくされる。単身「晴れの大国」に向ったニケは、リヴィウスと対面。そこで彼女が目にしたのは、太陽王の意外な姿だった。
太陽王リヴィウス一世は即位から僅か3年で世界を征服した、無慈悲で冷血と噂される人物である。ところが彼に嫁ぐこととなった主人公、ニケの前に現れたのは、僅か11歳の美少年。しかも彼がニケを妃に迎えた理由は、単に雨が降るのを見たいからというものだった。「雨の公国」の王族には天候を操る能力があり、特に雨を降らせることに長けているのだ。高度な治水技術を持つ「晴れの大国」は特に水不足というわけではなく、ただリヴィウスが太陽に飽きただけだという。その言葉を聞いてニケは立場を忘れて大激怒するが、絶対君主である自分に対して、物怖じしないニケの態度をリヴィウスは逆に気に入ってしまう。かくして、何処かママゴトじみたふたりの夫婦生活が始まることになる。
玉座を巡る異父姉妹の対立を描く、愛憎渦巻く宮廷サスペンス漫画。物語の舞台は、代々女王が国を統治するブラガンサ王国。その女王が、異父姉妹の王女2人を残して崩御するところから物語は幕を開ける。姉のエストレーラは聡明な野心家で、妹のルアはおっとりとしたロマンチスト。3年後に2人のどちらかが新王に選出されるという状況の中、姉妹の周辺には不穏な空気が漂い始める。
女王が国を統治するブラガンサ王国では、懐妊して女児をもうけることが玉座への近道である。女王に相応しい器の持ち主と目される姉のエストレーラは、戴冠を確実にするため、子作りに動き出す。彼女が相手に選んだのは、かねてから想いを寄せていた従兄のアフォンゾ。ところがエストレーラと王の座を争う妹のルアも、彼に恋慕の念を抱いていた。こうして図らずもエストレーラとルアは、玉座だけでなく男を巡っても争うことになってしまったのだ。そんな中、姉妹の周辺では様々な勢力が活発に蠢き出す。エストレーラの後ろ盾である教会勢力を代表するアルマンダ卿の息子、シドニオ。ルシタニア国の美青年使者、フェルナンド。それぞれの思惑を持った男たちが姉妹に接近し、権謀術数と愛憎が絡み合う宮廷劇が展開されていく。
雪乃紗衣が執筆した、中華風ファンタジー小説のコミカライズ作品。物語の舞台は古代中華の雰囲気が色濃く感じられる彩雲国。主人公の紅秀麗は国内有数の名門貴族の令嬢だったが、血筋は立派でも現実は使用人が一人しかいない貧乏貴族だった。だがある日突然、そんな秀麗を王妃として後宮に迎えたいという話が舞い込んでくる。現国王は悪い噂の絶えない人物だが、高額な謝礼金を提示された彼女は即決。かくして秀麗の、宮廷での波乱万丈な生活が始まることになる。
彩雲国の王である紫劉輝は、前王の崩御を受けて半年前に即位したばかりの19歳の若者。彼は政務は家臣に丸投げで政治の場には一切顔を出さず、さらに男色家で毎晩別の侍従と遊びほうけているという問題児。王妃として迎え入れられた主人公の秀麗は、実質的には王の教育係として後宮に招かれたのだ。元々秀麗は、幼い頃官吏を志していたが、女性は試験を受けられないと知って断念した過去がある。彼女にとって王の教育、よりよい国作りを目指すことに繋がる願ってもないことだった。また問題児と悪名高かった紫劉輝は、意外にも話の通じる好青年。秀麗の真っ直ぐな人柄に心を動かされた劉輝は、彼女と共に政務を学び始める。この出来事を皮切りに、物語は大きく動き出すことになる。