あなただったら何を描く?「〇〇の〇〇さん」漫画オススメ5選 70 Pt.

「トイレの花子さん」のように、「〇〇の〇〇さん」というタイトルの物語は多数ある。居場所や仕事・性格などを表す「〇〇の」と、どんなキャラクターにも当てはまる「〇〇さん」の組み合わせは無限大だ。今回はそんなタイトル作品を5つ紹介する。

作成日時:2020-02-12 10:00 執筆者:マンガペディア公式

あなただったら何を描く?「〇〇の〇〇さん」漫画オススメ5選

出典:小学館


『男殺しの音頃さん』

『男殺しの音頃さん』

出典:小学館

男女同権の世の中を目指す超絶美少女と、冴えない男子が騒動を巻き起こすフェミニズムコメディ。主人公・立花一平のクラスに美讃鳥(みさんどり)学園から音頃綺羅(おところきら)が転入してくる。容姿端麗で頭脳明晰、運動神経抜群な上にちょっぴり天然な綺羅に、ウブな一平は「殺され」っぱなしだ。ある日、体育教師・江呂井(えろい)は綺羅を陸上部にスカウトする。セクハラギリギリのトレーニングを行う江呂井の魔の手が伸びた時、綺羅は反撃ののろしを上げる。

「男殺し」といえばセクシーさで男性を悩殺するイメージだ。当初は一平も悩殺されていたが、江呂井との一件で綺羅の真の姿が暴かれる。綺羅は「女男(じょだん)が平等かつ平和に暮らす理想の社会」を作るべく結成された、「民主太陽女性党(陽女党)」のメンバーだったのだ。江呂井が逆ギレして男尊女卑な言葉を吐く度に「男殺指数(おところしすう)」を上昇させ、臨界突破したその瞬間、かんざしを武器に江呂井を粛清してしまう。正体を見てしまった一平は綺羅に何故か気に入られ「同志」として陽女党の活動に巻き込まれる。真の「男女同権」とは何かを考えさせられる一方、陽女党と対立するハーレム集団「男大団(だんだだん)」との闘いもギャグタッチで描かれており面白い。


『からかい上手の高木さん』

『からかい上手の高木さん』

出典:小学館

中学生男女の、一風変わった心の交流を描いたラブコメディ。どこにでもいるごく普通の中学生・西片(にしかた)の悩みのタネは、隣の席の「高木さん」だ。ロングヘアの美少女で頭脳明晰な高木さんは、授業中でもお構いなしにありとあらゆる方法で西片をからかう。西片は失敗を繰り返しながらも、いつかは高木さんを負かそうと日々目論むのであった。2018年、2019年にテレビアニメ化。関連作に二人の結婚後の生活を描いた『からかい上手の(元)高木さん』がある。

西片は、びっくり箱を作って授業中の高木さんを驚かそうとするも、逆に仕掛けの入った筆箱を開けさせられ驚いてしまい先生に怒られるなど、ドジばかりである。単純で思ったことがすぐ顔に出る性格のため、高木さんに企みを見抜かれて先にからかわれてしまうのだ。「次こそは高木さんをからかい返してやる」と頑張る西片がいじらしい。一方、高木さんが西片をからかうのは「愛情」に他ならない。自分の消しゴムに好きな人である西片の名前を書くが運悪く気づかれず、ちょっぴり寂しげな高木さんに胸がキュンとなる。中学生男女の淡い恋の駆け引きが「からかい」という行為を通じて丹念に描かれており、舞台となる田舎の風景も相まって甘酸っぱい気持ちになる作品だ。


『映写室のわかばさん』

数少ない「映写技師」として働く女性のお仕事ライフ漫画。昭和36年創業、今となっては全国でも少なくなってしまった老舗映画館の「ニュー映劇」で一人の女性が働いていた。高峰わかばこと「わかばさん」は映写技師として、日々熱気のこもる映写室で黙々と映写機を回している。ある日、高校の体育館で出張上映会が開催されるが、映画館嫌いの生徒・小堺は乗り気ではなかった。しかし、汗だくで映写機を回すわかばさんの姿を偶然目にし、小堺の心境に変化が生じる。

映写技師の仕事は、映画を映す専門の技師として昭和時代は隆盛を誇ったが、デジタル化の波とともに映画館の数も減少し、技師の数も激減している。わかばさんは、「ニュー映劇」の映写技師として重い機材を操り、黙々とフィルムを回し続けている。そんなわかばさんの働く姿に、小堺やいつも出前する来々軒の店員をはじめとした「隠れファン」が徐々に付いていく。職人気質で大飯食らい、小堺をはじめとした男性陣につれない態度をとるなど、塩対応のわかばさんのキャラクターが小気味いい。汗をかきながらプライドを持って働く女性の姿は、いつ何時でも美しく感じられる。また、出張映写や中学校の課外授業・ピンク映画の上映など、昔ながらの映画館が担う一面も楽しめる作品だ。


『新婚のいろはさん』

『新婚のいろはさん』

出典:双葉社

売れっ子漫画家と、幼馴染の妻との新婚生活を描いたほのぼの4コマ漫画。漫画家・新妻始(にいづまはじめ)と妻の彩葉(いろは)は、幼馴染の新婚夫婦だ。新居に越してきたものの、家具も電化製品もないため二人は初日からカップラーメンを啜ることになる。彩葉はやかんの取っ手を「初めての共同作業」と称し二人で握ったり、初めてのカップラーメンに「実家の近所のラーメン屋よりおいしい」と舌鼓を打つ。そんな彩葉の前向きな明るさを、始は微笑ましく見守るのであった。

彩葉は、田舎町から旅行カバンひとつで上京し、始と新婚生活を始める。都会のショッピングモールや夜中のコンビニデートに感動したりとピュアな一面が可愛らしい。始は「軒並ライジ」という売れっ子漫画家で、描くネタはシュール。彩葉が「よくわからん」と言えば言うほどギャグの調子がいいという変わり者だ。恋人として付き合う期間を飛ばしていきなり結婚した二人は、生活環境の違いに戸惑いながらもお互いを思いやり、季節の移ろいとともに関係を深めていく。本作は、読めば必ず「結婚」に憧れ、ほっこりとした気持ちになること請け合いだ。隣人で軒並ライジの大ファンである女子高生・早倉哲子(そうくらてつこ)など、脇役も魅力的である。


『ブキミの谷のロボ子さん』

『ブキミの谷のロボ子さん』

出典:KADOKAWA

引きこもりの青年と、人の心を知らない少女型アンドロイドが共に生活しながら、「人とは何か」を模索するヒューマンストーリー。人間の代わりにロボットが大半の仕事を担うようになった近未来。主人公・上小杉惣介(かみこすぎそうすけ)は28歳のデイトレーダーで、誰とも関わることなく一日中引きこもって生活していた。そんな惣介の元にある日荷物が届く。恐る恐る開封すると、セーラー服を身に纏った女子中学生風の美少女アンドロイドが飛び出してきた。

「人工知能がどこまで人間に近づけるか」という秘密裏の目的のもとに送りつけられたアンドロイドは、惣介に「人間とは何か」を教えて欲しいと懇願する。惣介はアンドロイドに「ロボ子」と名付け渋々一緒に暮らすことになるが、息がつまる思いだった。自分自身も他者との関わりを避けてきたため、ロボ子の突拍子もない行動に戸惑う惣介だったが、近所の住人の山重(やましげ)あきほの助けを借り、惣介自身にも変化が表れる。なお、タイトルの「ブキミの谷」は、アンドロイドがより精巧になり人間に近づくにつれ、やがてその存在に薄気味悪さを感じるようになる「不気味の谷現象」に由来している。ロボ子はブキミの谷を越え人間と共存できるのか、タイトルに隠された深いテーマとラストに心動かされる。


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