本編とは一味違う面白さ！コメディスピンオフ作品漫画オススメ５選75 Pt.

本作は、『中間管理録トネガワ』に続いて発表されたカイジシリーズのスピンオフ作品第二弾。主人公の大槻が働く帝愛グループが債務者を収容している地下強制労働施設、通称・地下王国は、期日がくるまで外出は決して許されない。唯一外出が許される権利を手にすることができる「1日外出券」は高額で、普通の債務者なら手が出ない代物だ。しかし、狡猾な大槻は債務者同士で給料を賭ける「チンチロリン」で荒稼ぎし、外出券を購入し悠々と外出を繰り返している。債務者にとって貴重すぎる外出なだけ、大槻はあらゆるバリエーションで外出時間を満喫していく。

『名探偵コナン』ファンにはお馴染みの漆黒の全身タイツをまとったような人物。正体が明かされる前の犯人＝全身漆黒状態で描かれる謎の人物を主人公にしたのが本作だ。復讐のために、島根県のとある田舎から米花町にやってきた犯沢さん。慣れない都会で、住む部屋を探そうとするも、殺人事件が多発する米花町は事故物件だらけ。事件がおきていない部屋の家賃はかなり高額だったりする。また、あまりに犯罪が多いため警察はいつも人手不足で、窓口はシャッターがおりている始末だ。他にも、高額なバイト料につられた犯沢さんが、阿笠博士の人体実験の餌食となって彼岸をさまよったり、殺したい男を追っていたら怪盗キッドに辿りついたりと、スピンオフならではのエピソードが満載だ。

主人公の雪輝は、周りと関わることを好まず、傍観者でいたいと望む少年。学校に友人はなく、友人といえば自分の空想でつくりあげた人物だけ。そんな中学生らしい屈折を抱えた雪輝が、本作では下ネタを次々と炸裂させる。着物姿の未来日記所有者・春日野椿を見て「きっと本人もエロいんだろうな……着物だし！」「AVに出てる着物の女優はみんなエロいからね！」と断定。雪輝にストーカー的な偏愛を見せる同級生の由乃も、その愛をエロい妄想の形で炸裂させている。ちなみに、スピンオフとしてはえすのサカエによる『未来日記モザイク』『未来日記パラドックス』『未来日記リダイヤル』があり、本作のタイトルは『未来日記モザイク』のパロディといえるだろう。

不時着したアネックス1号には、驚異的な身体能力と知性を身につけたテラフォーマーズに対抗するために、人為変態手術によって昆虫や動物の能力を手に入れた人間も乗船している。その特異な能力をもってしても、本編ではテラフォーマーズとの戦いで多くの者がバタバタと死んでいく運命にある。しかし、本作ではうってかわってまったりと休日を過ごす展開。テラフォーマーズとの戦闘のために身につけた虫や動物に由来する特殊能力が、本作では明後日の方向へむかって発揮されることもあり。また、温泉を堪能する女性クルーの風呂をのぞこうとする者が現れたり、ヒマつぶしに始めたビーチバレーや野球で死闘を演じる者がいたりと、人気キャラの意外な素顔がクスッと笑わせてくれる。

本作においてヒーローとは、生まれ持った特異体質＝個性をいかして悪と戦い街の治安を守るれっきとしたプロの職業だ。その人気をいかしてファンサービスやCMといった副業も行っている。出久は、プロヒーローの中でもNo.1の実力を持つオールマイトに憧れるあまりヒーローオタクになった少年だ。残念ながら個性を持たずに生まれた出久だったが、オールマイトとの出会いをきっかけに、ヒーローを目指すことに。なんとか合格した雄英高校でヒーローを目指すことになるわけだが、ヒーロー養成の最難関校とはいえ、生徒はみんな思春期の高校生。体育祭や林間学校で個性を暴走させてはっちゃけたり、職場体験でやらかしたりと、面白すぎる学園生活が展開する。