こんな学校があったら通ってみたい！オススメ漫画５選12 Pt.

社会で上に立つ者にとって真に求められる資質は、駆け引きの巧みさと勝負強さ。私立百花王学園は、この資質を磨くためギャンブルでの強さを何よりも重視している。生徒たちは生徒会に納める上納金によってランク付けされ、その金額が少ない者は「家畜」と認定される。当然、家畜となった生徒に人権などない。平穏な学園生活を送るには、ギャンブルで上納金を稼ぐしかないのだ。主人公の蛇喰夢子は、この学園に2年生で転校してきた少女である。普段は温厚な彼女だが、実は破滅と背中合わせの賭け事に悦びを感じる極めつきのギャンブル狂。そんな夢子の常軌を逸した賭けっぷり、そして虚実が入り交じる心理戦と逆転劇が本作の大きな見どころだ。

農業高校は畑作や畜産から食品加工、生物工学など、農業に関連する実践的な技能が学べる高等学校だ。生徒は農家や酪農家の跡取りが多くを占めるが、生産関係の仕事を志す一般家庭出身者も少なくない。もっとも本作の主人公は、寮に入って家族と距離を取りたいという理由だけで農業高校に入学した変わり種。農業の基本すら知らない彼は、さまざまなカルチャーショックに頭を抱えることとなる。ちなみに作者の荒川弘の実家は酪農と畑作を営む農家であり、彼女自身も漫画家になる以前は北海道で7年間農業に従事していた経験を持つ。「漫画界随一のプロ農民」を自負する作者だけに、細かいディテールにまでこだわった描写も大きな見所だ。

通称「高専」と呼ばれる高等専門学校は、一般の高校とは異なる5年制の高等教育機関である。そのため高専卒業者は、短大卒とほぼ同等の扱いとなり、大学3年への編入や大学院への進学が可能となっている。また、高度な専門技能を修得可能なため、就職率も極めて高い。近年では「技術者の甲子園」とも言われるロボットコンテストで工業高専の学生たちが腕を競い合う姿が、一般にも広く知られている。もっとも本作の野良山高専の生徒たちは、その優秀な技能を間違った方向に費やす曲者ばかり。学内は彼らが巻き起こす騒動で、毎日がお祭り状態だ。なお、作者本人も高専出身であるため、ぶっ飛んだギャグの中に一面の真実も描かれている。

本作の舞台となる雄英高校は、職業ヒーローを養成する超名門校である。その入学試験には、全国から優秀な個性を持つ若者たちが集う狭き門。主人公である緑谷出久（デク）は、無個性であるにも関わらず、この雄英高校ヒーロー科への入学を志す少年だ。そんな彼はある日、幼い頃から憧れ続けてきた最高のヒーロー、オールマイトと出逢う。やがてオールマイトからヒーローにもっとも必要な心の持ち主だと認められたデクは、オールマイトの力の源泉である個性「ワンフォーオール」を譲り受ける。かくしてオールマイトの後継者となった緑谷は雄英高校に入学し、同級生たちと切磋琢磨しながら一人前のヒーローを目指して努力していく。

主人公である司波達也が通う第一高校は、超一流の魔法師を養成するエリート校。徹底した才能主義がモットーであり、入学の時点で優れた魔法力を備える生徒は一科生、資質の劣る生徒は二科生に分けられる。権力の中枢である生徒会役員は一科生しかなれず、二科生はウィード（雑草）と揶揄されるなど、資質による差別も多い。達也は二科生で、妹の深雪は一科生の総代に選ばれた。優秀な妹と劣等生の兄という構図だが、その実情は大きく異なる。達也は筆記試験ではトップの成績であり、体術の実力も超一流。さらに彼は、表に出せない多くの秘密を抱えていた。そんな達也と深雪は、校内でも注目を集める存在となり、数々の騒動に巻きこまれていく。