長編漫画とは一味違った楽しさ、感動、インパクトがある単巻コミック。内容はギャグからシリアスまで、対象レーベルは少年、少女、青年コミックスと、ジャンルを問わず手軽に読める傑作を紹介!
ギャグ、シリアス、ほのぼの、切ない。「何か読みたい!」と求める心を素早く癒してくれる、単巻コミックはいかが?
出典:マンガペディア
長編漫画とは一味違った楽しさ、感動、インパクトがある単巻コミック。内容はギャグからシリアスまで、対象レーベルは少年、少女、青年コミックスと、ジャンルを問わず手軽に読める傑作を紹介!
出典:マンガペディア
紀元前3世紀のギリシャ、ローマを舞台にした歴史ロマン。主人公は希代の天才・アルキメデスの知られざる弟子・ダミッポス。彼は勇猛で知られるスパルタの出身だったが、故郷に馴染めずシラクサに亡命する。だが、そんなシラクサにも戦乱の波が訪れる。ダミッポスは、愛する恋人・クラウディアのために知恵と勇気だけでローマ軍に立ち向かう。
『寄生獣』『ヒストリエ』で知られる岩明均先生の短編歴史ロマン作品。カルタゴの猛将・ハンニバルによってローマに危機が訪れた時代、両国ほど力を持たない都市国家は、どちらにつくかで揉めていた。物語の舞台となるシラクサもそのひとつ。シラクサには、歴史的な稀代の天才・アルキメデスがいた。主人公・ダミッポスは、ひょんなことから彼に師事することになる。本作には史実にないオリジナリティな部分が盛り込まれているが、「シラクサの陥落、アルキメデスの死の影にこんな物語があったのではないか」と思わせる作者の手腕が光る。また、アルキメデスやダミッポスの生み出した、アナログながらも超時代的な兵器の数々も、ロマンを掻き立てられる。
出典:講談社
独特のツッコミとキレ味で数々のギャグ漫画を生み出している、美川べるの作品。両親の海外出張から逃れるために、とあるアパートで一緒に暮らすことになった理菜と英子の美人女子高生コンビ。アパートの大家の息子・有彦は、ハチャメチャな言動を繰り返す理菜と英子に巻きこまれ、いつしか彼女たちのツッコミ役になっていく。
「別冊フレンド」連載作品なのでラブコメかと思いきや、ラブ要素は一切ない。主人公は清楚系とギャル系の美少女ふたりだが、家事能力ゼロ、超肉食系でイケメンを求めるけれども暴走気味で、合コンも逆ナンも失敗続き。そんなふたりを、年下ながらも保護者のように見守る(そして激しくツッコミを入れる)有彦。バレンタインでカップルに死を与えようとするふたりを止めたり、イケメンの友人を彼女たちから護ろうとしたり、有彦の苦労は続く。各話の扉絵で描かれる女の子の本音(?)をつづった川柳も、笑いのツボに刺さること間違いなし。「カトキ立ち」や「クイズタイムショック」と、マニアックなネタも交えつつもハイテンションな勢いに、思わず呑まれてしまうだろう。
出典:マンガペディア
昆虫学者の兄・晃、妹のハナと3人で暮らしている、高校生の歌。彼は、晃が人型の昆虫を育成していることを知る。歌が出会ったシロウは孵化した人型の昆虫で、言葉こそ不自由だが人と変わらない姿をしていた。歌たちと共に地上で暮らすようになったシロウだが、昆虫の寿命のために早世。その後、歌は晃と同じ昆虫学者の道を目指す。
『宝石の国』など独特の世界観で読者を魅了する市川春子の短編集。表題の『虫と歌』は、儚い虫の命を持つ存在と、家族として暮らしていく人間の物語だ。人と虫の平穏で静かな日常が、幸せでかけがえのない日々として描かれている。主人公・歌は、幼い頃から兄・晃の突拍子もない研究や実験を見ていたために、人型昆虫のシロウが現れた時もすんなりと受け入れた。しかもシロウを弟のように可愛がり、妹のハナからは親バカとまで言われるようになる。だが、そんな何気ない日常にはさまざまな伏線が張られている。クライマックスまで読み進めると、思わず「やられた!」となるだろう。忘れられない一作となる傑作短編だ。
出典:講談社
クリスマスを題材にした四つの物語。戦場にプレゼントを届けようとする少女、近未来の荒廃した「闘京」でサンタをする血の繋がらない兄妹、世界クリスマス議会に選ばれてサンタをすることになった無職の女の子、野球選手だった父親との対決を夢見る野球少年と、その夢を叶えてやりたいと願う元サンタが起こす奇跡の物語。
少年漫画誌で数々の作品を世に送り出してきた村枝賢一の、クリスマスを題材にした短編集。どの物語でも鍵となるのは、少女あるいは女性のサンタの存在だ。彼女たちはそれぞれ辛い過去や苦い思い出を抱えながら生きている。そんな過去ゆえに子どもたちや人々に希望を与えようとする者、もう一度自分の夢ややり残したことに向かい合う者など、どの作品も芯の強さが光るヒロインたちの魅力無しには語れない。特に第1話「ジングルベルアーミー」のヒロイン・アデリナが、銃を向けてくるゲリラに向かって涙をこらえながらクリスマスソングを歌って対抗するシーンは圧巻だ。また巻末には筆者のクリスマスに対する特別な想いがつづられている。
出典:マンガペディア
食にまつわる物語の短編集。パイロットの夫と妻がカレーで乗客の命を救う(!?)『カレーの王子さま』、りんごがきっかけで出会ったふたり『アップル・ジャック』、釣りが趣味の女子高生が出会った釣り仲間『不思議なマリナー』、天才ミュージシャンが求めていた一杯の味噌汁『ミソ・スープは哲学する』など、6編を収録。
2006年に映画化した『笑う大天使』などの代表作を持つ川原泉の短編集。食をテーマにした作品が収録されている。表題になっている『カレーの王子さま』は『空の食欲魔人』シリーズのひとつだが、単体で楽しめる内容だ。題材にされている食物が「カレー」や「りんご」「みそ汁」など、身近で素朴なものが多い。大切な人と食べる「日常の幸せ」が、川原作品独特のほんわかとした雰囲気で描かれている。表題の『カレーの王子さま』は、夫婦喧嘩の意趣返しで妻が激辛カレーを作るストーリー。ラストでは危機を乗り越えたふたりが仲良くカレーを食べる姿が描かれている。読んでいるとお腹が空いてくるかもしれない1冊だ。
78 Pt.
77 Pt.
43 Pt.
123 Pt.
いいね!・フォローしてマンガ・アニメのニュースを受け取ろう!