勝つか負けるか運否天賦!ギャンブル漫画オススメ5選47 Pt.

ギャンブルというとネガティブなイメージがつきものかもしれない。だが、人生において、大切な場面での選択は一種のギャンブルだと捉えることもできるだろう。今回紹介するのは、文字通りギャンブルに人生をかける人々の物語である。その刹那的でいてドラマティックな生に刮目してほしい。

作成日時:2021-03-04 19:00 執筆者:マンガペディア公式

勝つか負けるか運否天賦!ギャンブル漫画オススメ5選

出典:小学館


『ギャンブルッ!』

『ギャンブルッ!』

出典:小学館

ギャンブルが全面合法化された日本で、賭けを行う少年の日々を描いたギャンブル漫画。主人公は小学生の京本マサル。プロのギャンブラーであった父が大勝負で大敗する場面に遭遇し、その後父は行方不明となった。5年後、マサルは皿洗いのバイトで生計を立てていた。そんなある日、同級生からギャンブル絡みで助けを求められる。同級生はチンチロリンで80万円負けてしまったために、その負け分を取り返してほしいというのだ。続編に『GAMBLER! 勝負師』がある。

少年漫画としては珍しく、ギャンブルを題材とした本作。もう1つ珍しいのは、短期集中連載中に好評を博し、週刊連載に昇格したという点である。それもそのはず、ギャンブルという物珍しさを抜きにしても、本作はとても面白いのだ。数学者の父親の英才教育により天才的な数学的思考力を持つ、マサルの幼馴染のジャン。非凡な頭脳の彼は、確率と統計によってギャンブルは成り立つと考えている。だが、マサルの確率を無視した神がかった勝負の才に、徐々に彼は魅せられていく。マサルはギャンブルの知識がなく、ルールをジャンから教わるほどであるものの、ツキや流れを読み取り、操る才能を持つ。そんな対極的な2人の友情が、本作の殺伐とした雰囲気の中、一種の清涼剤となっている。


『ジャンケット』

『ジャンケット』

出典:竹書房

ジャンケット(カジノに集まるVIPの世話人)の青年の活躍を描いた裏社会ギャンブル漫画。アジア有数の歓楽街・マカオのカジノで裏社会の人物たちを相手に、ギャンブルを行う日本人ジャンケット・葛城ショー。ポーカー、麻雀などあらゆるギャンブルに精通するジョーがときに持ち前のブラフ(こけ脅し)のテクニックを駆使しつつ、日系パチンコ企業、悪徳弁護士、IT長者など、調子づいた成金たちを出し抜いていく。果ては香港マフィアまでをも相手取るのだった。

ショーは善人ではない。本作でショーは、清濁併せ呑むギャンブラーとして描かれている。違法なギャンブルも行うショーではあるが、芯の通ったところがあり、そこが魅力的である。常人が足を踏み入れることのない裏社会の様子、違法なギャンブルの駆け引きさえも、本作は克明に表現している。また、ギャンブルの理論に関する説明も詳しい。そうした王道の理論がある一方で、なおそのセオリーを曲げて、勝負強さを発揮し、ぎりぎりの賭けに勝っていくショーの強さに読者は惹きつけられるだろう。社会の闇の部分や、裏切り行為についての場面がリアルなため、読み味は重い作品ではある。だが、続きが気になり一気読みしてしまう確かな魅力がある。本格的なギャンブル漫画が読みたければオススメの作品だ。


『GAMBLE FISH』

『GAMBLE FISH』

出典:amazon

名門中学へ転入してきた天才ギャンブラーの少年と、生徒たちとの戦いを描いた学園ギャンブル漫画。名門中学・獅子堂学園に転入してきた男子生徒・白鷺杜夢(しらさぎとむ)。学園の生徒を「カモの群れ」とみなす彼に対し、周囲は非歓迎ムード。そして杜夢は、転入初日に学園長のひ孫・獅子堂美華(ししどうみか)を挑発するという揉め事を起こす。そして「賭けの1戦ごとに掛け金を倍にする」ことで100円を1か月で100億円にすると豪語し、学園中の注目を集めるのだった。

本作の特徴としてギャンブルそのものよりも、イカサマの手法という部分に重きが置かれているという点がある。それが多少無理があったとしても、読者をねじ伏せてしまえるような熱量がこの作品にはある。杜夢の挑発を受け、教師の阿鼻谷零侍(あびだにれいじ)から送られる刺客の生徒との熱闘が繰り広げられる本作。美少女によるお色気描写が多数登場するのもまた特徴であり、事あるごとになされるお色気描写の多彩さは圧巻だ。ギャンブルでの逆転劇が熱いだけでなく、前述の阿鼻谷をはじめ、登場キャラ全員が強烈な個性を持っている。この熱いバトル、ある意味これぞ少年漫画的と言えないこともない。しかしただの王道にはとどまらず、一味違う輝きを放つ怪作だ。


『メイのメイデン』

デリヘルとカジノの複合店を舞台としたエロティックギャンブル漫画。デリバリーカジノ「メイデンズ」という風俗店に借金のカタに沈められた「アイ」。彼女がそこで出会ったのが、幼さを残すメイデンズの看板娘「メイ」であった。出勤初日から、ギャンブルに負ければ処女喪失という憂き目にあうアイ。だが、メイは並外れたギャンブル勘で、客の鬼頭に勝ち続ける。だが鬼頭は、自分が勝ったら拷問器具をメイの性器に挿入するという「裏コース」の賭けを挑んでくるのであった。

客は賭けに勝てた場合、サービスをタダで受けることができ、負けた場合は代金を払うのみという特殊な風俗店である「メイデンズ」。そのメイデンズで、不敗のため未だ処女である「鉄の処女(アイアン・メイデン)」と呼ばれるギャンブラーがメイである。だが、メイの目的は、自分よりギャンブルが強い「運命の人」探しであった。アイは異様なほどのギャンブルの強さを持つメイを畏怖しつつも、自分の貞操を守ってくれた彼女に憧れを抱くのであった。風俗とギャンブルという、ありそうでなかった組み合わせの本作。裏社会を描きながら、作画が美麗でメイのノリが軽いため、読み味は悪くない。そして、普段のメイの性格が明るいからこそ、ギャンブルの場面での彼女の狂気がより引き立ってもいる。


『夕餉はギャンブルのあとで』

『夕餉はギャンブルのあとで』

出典:amazon

ある闇カジノ従業員の食事風景が描かれるギャンブル食漫画。闇カジノの従業員・ハルイチ。店は4日連続の赤字で多額の負債を被っており、験担ぎのためハルイチは数日暇を出される。途方に暮れ、ハルイチは全財産3000円の身で通りがかった大衆居酒屋に足を運ぶ。そこは料理もおいしく、家族のような距離感が心地よい地元の人気店であった。料理のおいしさに不可欠のスパイス「人の温かみ」を再確認したハルイチは、再びの来訪を心に誓い、店をあとにするのであった。

闇カジノでは、負けた客が怒りださないように高級店の弁当が常に数種類用意されているという。物語の冒頭で、ハルイチが食べようとする高級焼き肉店の4000円の特選ロース弁当がそれである。結局、その弁当は食わずじまいだったハルイチだったが、大衆居酒屋で味わったグラタンなど、温かみのある料理で消沈していた意気を取り戻すのであった。所持金3000円で味わった人の温かみというスパイスは、4000円の高級弁当をも陵駕したのである。そんなハルイチの、ギャンブルで勝ったとき、負けたときといった様々な場面での食事が情感たっぷりに描かれている。ギャンブルプラス食漫画というなかなかない取り合わせであるが、双方の魅力が欠けることなくバランスよく描かれた作品である。


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