1999年から2002年まで『ヤングアニマル』にて連載された『愛人[AI-REN]』は恋愛を通して生きる事とは何かを描いた作品である。単行本全5巻、愛蔵版上下巻が出ている。今回は見どころを紹介する。
「田中ユタカ」原作の『愛人[AI-REN]』は知る人ぞ知る、涙なくしては読めない名作である。今回は『愛人[AI-REN]』の見どころを紹介する。
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1999年から2002年まで『ヤングアニマル』にて連載された『愛人[AI-REN]』は恋愛を通して生きる事とは何かを描いた作品である。単行本全5巻、愛蔵版上下巻が出ている。今回は見どころを紹介する。
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物語の舞台は遠い未来の世界。人類は生まれながらにして脆弱であり、自然性交によって生殖を行う能力をすでに無くしている。
生物工学を駆使して新しい人類を創ろうと試みたが、それも失敗に終わり、遺伝子操作による無数の犠牲者を出す結果となっただけだった。そして、現在では、人類全体が後200年で滅んでしまうという予言がまことしやかに囁かれている……。
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終末期の患者の精神的な救済を目的とした疑似的な配偶者で、恋人のような役割をはたす人造遺伝子人間。何らかの理由で社会的に存在を許されない人造遺伝子を凍結し、元の人格を封印することによって「愛人」として再生させる。寿命は長くて10カ月と言われている。
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「ヨシズミ イクル」は生まれて間もない頃に身体の半分を失う「事故」に遭遇するも、何者かによって「他者」を移植され、再生し、生き延びることができた。だが、「他者」は彼本来の身体を蝕んでいき、「イクル」の死はすぐそこまで迫っていった。「イクル」は一人で死んでいく事に耐えきれなくなり、市の福祉課に「愛人」を申請し、生まれたばかりの幼子のような「愛人」に「あい」という名をつけた。
「あい」との生活で生きる歓びを発見していく「イクル」だったが、「あい」もまた長く生きられない運命だという事を知る……。
本作の主人公。事故で両親を亡くし、自分の身体の半分も失っているが、「他者」を移植され、生き返る。しかし、「他者」の影響で食事がほとんど食べられず、点滴と薬に頼る生活をしており、余命わずかと言われている。料理が得意で、「あい」の為に料理をしている。
本作のヒロイン。人造遺伝子人間の「愛人」で、「イクル」の為に再生された。天真爛漫で無邪気。最初は幼子のようだったが、「イクル」への恋に目覚め、女性として成長する。
お絵かきが好きで、「イクル」との日常を描いてる。「イクル」お手製のプリンが好物。
遺伝子実験に失敗した子供たちを預かる養護施設「ホーム」を経営している人物で、「イクル」の先生であり、後見人。研究所にいた「イクル」に人間として大事な事を教える。
「イクル」が「愛人」と暮らすことを最初はあまりよく思っていなかったが……。
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生きる意味とは何か? という事を問う作品だが、基本的には「イクル」と「あい」がイチャイチャしているマンガ。
「田中ユタカ」氏が描くキャラクターは可愛らしく、ほのぼのとしている。しかしだからこそ、切実な2人が際立つ。「イクル」と「あい」の日常がこのまま平和に続いていきますように、この先も2人は幸せでいてくれますようにと、ページを進めるごとに願ってしまう。だが、2人に残された時間はなく、時間は残酷なほどに進んでいく。ささやかな日常がどれだけ幸せな事であるかと考えさせられ。そして、愛する人と一緒に生きることの素晴らしさに気づかせてくれる作品だ。まだ手に取ってない人には是非、読んでもらいたい!
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