『刀剣乱舞-花丸-』刀剣男士便覧「燭台切光忠」52 Pt.

刀剣育成シミュレーション『刀剣乱舞-ONLINE-』を原作としたアニメ『刀剣乱舞-花丸-』に登場する「刀剣男士」たち。刀を男性として擬人化することで女性から多くの支持を得て、そこから実際の刀に対し興味をもつ“刀剣女子”が生まれるきっかけにもなった。そんな人気アニメでもある『刀剣乱舞-花丸-』のキャラクターを、実際の刀の情報と合わせて紹介する。

右目を隠す眼帯が特徴的で、黒い燕尾服と黒手袋で格好良くキメたのが戦装束。内番服も色は黒いが、白や赤のラインが入っており、とてもスタイリッシュ。常日頃身だしなみに気を遣い、何事にも格好良さを求める「伊達男」で、内番であろうが手袋は外さない。元の所有者である「伊達政宗」が料理好きであったためか、作中で料理をする描写は多い。そしてその包丁さばきは、「歌仙兼定」が称賛するほど。世話焼きな面もあり、元主が同じ「大倶利伽羅」が「本丸」に来た際には、彼が皆に馴染めるか心配し、歓迎会を開いた。他にも「へし切長谷部」が初めてうどんを作る時に、あれこれと手伝っている（一緒に歌も歌った）。

号：「（燭台切光忠）しょくだいきりみつただ」
刀長：二尺二寸三厘（約67センチ）
刀工：「光忠（備前長船派）」
制作時期：鎌倉時代
主な元所有者：「伊達政宗」、「水戸徳川家」
保存場所：徳川ミュージアム

「長船派」の祖「光忠」によって打たれた刀。「伊達政宗」が家臣を手討ちにした際、青銅の燭台ごと切ってしまった逸話が、名前の由来だ。「関東大震災」で焼失したと長らく思われていたのだが、2015年に「徳川ミュージアム」にある焼身の刀が「燭台切光忠」であることが判明。焼けてしまった刀は美術的な価値がほぼないのだが、それでも開催されたイベントや展示会は好評を博した。「長船派」である「光忠」の作る刀は、「丁子乱れ」という華やかな刃文が特徴。焼身になる前の「燭台切光忠」にも美しい刃文があったようで、当時のままの姿が残っていないのは非常に残念。