近年のアニメは少年少女が多くメインキャラを努めている。そんな彼らを導く存在として描かれる魅力的な「中年層」、また、ハードボイルドな「中年層」にもスポットを当てて、ここではパイロットスーツがえらく板についた素敵な「中年」たちを紹介する。
様々なアニメ作品内でパイロットスーツを着た「中年」キャラクターたちの中で、厳選して5人紹介する。
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近年のアニメは少年少女が多くメインキャラを努めている。そんな彼らを導く存在として描かれる魅力的な「中年層」、また、ハードボイルドな「中年層」にもスポットを当てて、ここではパイロットスーツがえらく板についた素敵な「中年」たちを紹介する。
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『機動戦士ガンダム』は宇宙にその居住地を移した人類と地球に住む人類の起こした壮大な戦争SF作品である。そんな中から、今日でも根強い人気をもつ「ランバ・ラル」を紹介したい。彼は「ジオン公国」のパイロットであり、「モビルスーツグフ」の代表的搭乗者でもある。渋い声と豪快な笑い方、部下の信頼は厚く、傍には美人の内縁の妻を侍らせた、中年界の理想のような男だ。作中では主人公「アムロ・レイ」が自身の部隊を脱走した際に初めて出会い、一目見て彼を気に入っている。代表的名台詞「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」は様々なパロディにも使われ、いかに彼の存在が大きかったかがわかる。パイロットスーツは他の「ジオン公国」の兵士と同じ一般用のパイロットスーツだが、明らかにオーラが違う。他の「ジオン」兵士は「あ、これはやられ役だ」とわかるのに対し、彼はそれらとは違う大物の風格が見て取れる。最後は「モビルスーツ」を失いながらも生身で白兵戦を仕掛け壮絶な戦死を遂げている。そんな生き様が太く短くを体言している為、今日まで多くのファンに愛される一因なのかもしれない。
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『機動戦士ガンダム0083』は『機動戦士ガンダム』から3年後、「デラーズ・フリート」が起こした動乱を描いた作品だ。本作で渋いおっさんとして言うことのない「サウス・バニング」を紹介したい。「サウス・バニング」はかつて「不死身の第4小隊」と呼ばれる部隊を率いたエースパイロットだったが、その後オーストラリア・トリントン基地でテストパイロット達の教官をしていた。当初は戦闘での負傷が元でパイロットとして前線に立つ事は無かったが、後に主人公「コウ・ウラキ」の危機に傷を推して出撃し、それ以降「MSパイロット」として復帰した。パイロットスーツは「連邦軍」の士官用の量産品なのだが、着る人が着れば様になるというのはきっと「ガンダム」作品に共通して言えるのではないだろうか。彼の見た目は堀の深い出で立ちで、年齢以上に見られることも多い。しかし、見た目とは裏腹にかなりの女好きで美人を見ると任務中に関わらず振り向いたりと若干緩い部分はユーモアを感じさせる。若者を導く指導者タイプの中年で「モビルスーツ」に乗れば頼れるエースパイロットと魅力の多い人物なのだ。
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『機動戦士ガンダム/第08MS小隊』は『機動戦士ガンダム』とほぼ同時期を描いた外伝作品で東南アジア戦線を舞台にしている。「ノリス・パッカード」は有名だろうが、あえて紹介したい。彼は「ジオン公国」のエースパイロットで愛機「グフ・カスタム」はその強さの象徴といっても過言ではないだろう。性格も武人そのものであり、戦闘は合理的で作戦目標を確実に遂行していく。部下の信頼も厚く、主人公「シロー・アマダ」も彼には敬意を表した。なんといっても有名なのは愛機「グフ・カスタム」1機で敵の「モビルスーツ」を次々に血祭りに挙げるシーンは必見だ。ヒロイン「アイナ・サハリン」も彼を父のように慕っておりただ武骨なだけの人物な事が描かれている。彼のパイロットスーツはダークブルーに赤いラインの入ったおそらく特注のもので、さながら騎士のような印象を受ける。本人の忠義の厚さを体言したといってもいいデザインだ。多くの「ガンダムファン」から指示され続けている彼の生き様を一度ご覧あれ。
『マクロスF』は『超時空要塞マクロス』から50年後の世界が舞台となっている。異星人との戦争を終えた後の人類の更なる開拓地「マクロスフロンティア」で起こる新たな宇宙生物との遭遇を描いている。「オズマ・リー」は主人公である「早乙女アルト」の所属する部隊の隊長で、ヒロインの一人「ランカ・リー」の兄に当たる。一言でいえば「シスコン」といっても良いくらい妹想いだが、年を重ねても熱い血潮を滾らせた漢でもある。パイロットの腕も一流であるが、性格は大雑把で豪快。美人の女性仕官が元彼女という設定だが彼女への愛を叫び無双するシーンは屈指の名シーンでものすごくかっこいいから是非見て欲しい。パイロットスーツは「マクロス」シリーズではおなじみの「スカル小隊」リーダーのトレードマークである黄色のラインを模したスタイリッシュなもので、正直主人公より目立っていたといってもいい。「すごい」という点についても語りたい。彼はアニメファンなら大体予想がつく「死亡フラグ」を片っ端からへし折って生き残った猛者なのだ。死に行くかっこいいおっさんというのも良いが、最後まで生きて帰ってくることもまた、かっこいいおっさんの定義ではないだろうか。
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『王立宇宙軍オネアミスの翼』は地球ではないとある惑星を舞台にした物語。この星の技術力でいまだ宇宙に達することができず、「宇宙に行かない宇宙軍」として人々から嘲笑されていた「オネアミス王立宇宙軍」が人類初の宇宙進出に挑戦する内容だ。主人公「シロツグ・ラーダット」は当初無気力なうだつの上がらない男だったが、1人の少女と出会った事により、自ら先導して「オネアミス王立宇宙軍」を宇宙進出に動かすようになる。特長の1つに声優起用した「森本レオ」の存在だろう。物腰の柔らかい話し方は語り部として視聴者を引き込んでいく。彼のパイロットスーツは制作過程が描かれているのもまた面白い。まさかの手縫いなのだ。それだけ本作では宇宙への旅が未知のものであり、それを纏った彼らの歩みが困難なものであることも示唆されているのではないだろうか。少女にかっこいいところを見せたい、という動機は少し不純でも、1つのことに突き動かされた男の生き様は思わず「かっこいい」と口から出てしまうこと間違い無しだ。中年になってからも人は成長できる、それをこの「シロツグ・ラーダット」は教えてくれるはずだ。
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