バレエ長編大作『アラベスク』やセンセーショナルな「聖徳太子」を描いた『日出処の天子』、現在でも「ジャンヌ・ダルク」を主役にした『レノベーション(啓示)』を連載するなど、数多くの名作を生み出してきた「山岸凉子」。今回は心霊現象や、人間の狂気など題材にした作品をご紹介する。
心霊現象、はたまた人間の深層心理や狂気を描いた作品が多い「山岸凉子」マンガの中から、特に震え上がるであろう5作品をご紹介。
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バレエ長編大作『アラベスク』やセンセーショナルな「聖徳太子」を描いた『日出処の天子』、現在でも「ジャンヌ・ダルク」を主役にした『レノベーション(啓示)』を連載するなど、数多くの名作を生み出してきた「山岸凉子」。今回は心霊現象や、人間の狂気など題材にした作品をご紹介する。
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昭和はじめ、少女たちが不慮の死を遂げ、少女たちとともに荼毘に付するはずだった「日本人形」は、焼かれずそのまま残ってしまった。そして、時を経て直系の子孫「野本陽子」の手に渡り、その時から「陽子」は次々と怪現象に遭ってゆく……。線の細い繊細な絵と独特な構図で、徐々に迫りくる「日本人形」がリアルである。思わず本を投げ出しそうなほどの恐怖!けっして真夜中に読むことなかれ。
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TV番組のオカルト企画で幽霊屋敷を取材することになった霊感少女「佐和」は、その屋敷に入るやいなや様々な怪奇現象に襲われる。母親の圧により霊感少女として売り出し中だった「佐和」は自分に自信がなく、また番組スタッフは彼女をインチキ呼ばわりしていた。そんな彼女の怖がる様子をまわりは「演技」と見なし、真剣に取り合わず撮影は続行された。「お前は私だ!」クライマックスをその目で確認してほしい……。怖いのは幽霊ではなく、人間だと切に思えてしまう作品だ。
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『神かくし』コミックス内収録している本作は、昭和13年に実際に起きた「津山事件」をもとに作れらた作品。主人公「土井春雄」は頭がよく、優しい姉と祖母に溺愛され、世の中は自分中心に回っている感が強いまま育っていった。だが、家の事情で進学できず、勉強もついていけなくなり、畑仕事をさぼって女たちと現を抜かす日々……。そんな中、あることがきっかけで「春雄」は村八分となってしまう。「あいつらに思い知らせてやる」と憤怒する「春雄」を諫める「静の狂気」の表情には戦慄を覚えることだろう。
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主人公「岡村響子」は幼少期、「天人唐草」こと「イヌフグリ」の名前の由来をしつこく母親に聞き、父親から怒鳴られ落ち込む。こと性的なことに関して厳格な父親のもと「女の子」らしさを求められ、ひかえめで大人しい女性へと育てられる。父を誇りに思う一方、彼女が経験する現実と父が掲げる「女性像」との間で苦しむ。そして、度重なる悲劇についに耐えられなくなり――。「響子」にはいくつものターニングポイントがあったはずだった。作中には彼女の人格形成に関して悪人らしき悪人は存在せず、そのことがかえって救いようのない、滴り落ちる滴のような冷たさを感じさせる。
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作者ご自身や、アシスタント、親交のある著名な漫画家の体験を実録した作品。さすが実際に体験した怪奇現象なだけあって、説明のつかない「ゆうれい」というものの存在にゾッとしてしまう。「タイムスリップ」を題材にしたタクシー運転手の不思議な話も、誰にでも起こりうる現象であり、知っておいて損はない知識も掲載されている。摩訶不思議なリアル体験談に夏の夜の暑苦しさが吹き飛んでしまうだろう。
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