子育てに正解はない。悲しい涙を流しそうになった時は、気楽に読めるアットホームコメディがおすすめ
子育て世代のママとパパにぜひとも読んで欲しい、育児のバイブルというべき10作品を紹介する。
出典:Amazon.co.jp
子育てに正解はない。悲しい涙を流しそうになった時は、気楽に読めるアットホームコメディがおすすめ
誰もが知る大人気ベストセラー『赤ちゃんと僕』。主人公は「榎木拓也」。こんな子どもが欲しいと願ったママも少なくないだろう。イケメンで優等生、その上、誰にでも優しい非の打ち所がない少年である。「榎木家」にはママがいない。「榎木拓也」のママは交通事故により亡くなっている。だから、弟「榎木実」の面倒はパパが会社に行っている間は、小学6年生の「榎木拓也」が見なくてはいけない。まだ2歳の弟は、とにかく甘えん坊。大好きなお兄ちゃんの行くところなら、どこへでも一緒に出かける。イヤ、出かけなくてはならないのだ。イケメンパパ「榎木晴美」が仕事から帰ってくるまで、弟の世話はしなければならない。仲良しの友だちである通称ゴンちゃんこと「後藤正」は大家族。「ごんちゃん」にも実と似た年齢の兄弟がおり、学校帰りに一緒に保育園に迎えに行く仲でもある。小学生の主人公が天国にいるママに代わって子育てするハートフルコメディとなっている。
『ぽっかぽか』はドラマ化された子育てマンガ。主人公はぐうたら主婦の「田所麻美」。いつでもどこでもマイペースな彼女には、パパ「田所慶彦」と幼稚園に通う娘「田所あすか」がいる。ちなみに、ドラマでは主人公を「七瀬なつみ」パパを「羽場裕一」娘を「上脇結友」が演じている。大自然が残る郊外にマイホームを建て、のどかに暮らす「田所麻美」の日常生活を様々なエピソードを交え描かれたホームコメディである。テーマは、主に育児に関する出来事になるが、最近では重いテーマの一つである児童虐待や不妊について、また、パパの会社の人間関係、熟年離婚、リストラ等の大人の問題を子育てに絡め、描かれている。会社員であるパパと専業主婦のママ、子ども1人の核家族のあり方を赤裸々に描いた『ぽっかぽか』は、一話完結。育児がうまくいかない時、ストレスがたまった時、心と身体が疲れた時、ぜひ手に取って読んでもらいたい。子育てバイブルの一押しマンガと言っても過言ではない。
読みやすくて分かりやすい。こう評価されるのはアレルギーをテーマにした育児マンガ『もしかして、うちの子はアレルギー!?』である。主人公は女性マンガ家「キヨ」。結婚し子どもを出産するが、彼女には1つだけ心配なことがあった。それが、食物アレルギーである。彼女は貝アレルギー。もしかして、子どもにもアレルギー症状が出るのではないか。今や、10人いれば3人から4人は何かしらのアレルギー症状があると言われる時代だが、小さなうちからアレルギー症状が発生したらと心配になるのは、どこの親も同じである。ぬぐえない不安をもちつつ子育てをする毎日を過ごしていたが、ある日、子どもの皮膚にできたポツポツが気になりはじめ、眠れない夜を過ごすこととなる。アレルギーに悩むママに、また、アレルギーについて関心のある方にも、読んで欲しい1冊となっている。アレルギーは早期発見早期治療が当てはまるとは限らないが、この体験型実録マンガはアレルギーを知らない人でも手軽に理解できる育児と言える。
通称ママぽよ。主人公は子育てしながら絵本作家としても活躍する「保与田未来」。パパ「保与田源大」とともに悪戦苦闘しながら育児に奮闘するホームコメディである。二人の間には幼稚園年長組の「ヒョウガ」と幼稚園年少組に通う「ジュラ」の2人の子どもがいる。2等身の大きさで描かれた子どもたちの姿は愛らしく可愛いのだが、その年ごろの子どもが怪獣に変身する姿もたっぷりと楽しむことができる。駄々をこねたり、ものを壊したり、反抗期ならではの感情爆発。いつでもどこへ行っても、何かしらの問題を起こし、どんでもないことを引き起こしてしまう。二人の小さな怪獣に振り回される毎日をおくる「保与田未来」に、自分の姿を見る読者も少なくないだろう。このマンガには続編があり『20歳は過ぎたけれど』という題で、大人になった兄と妹をテーマにしたマンガも描かれているのでそちらもおすすめ。どちらも、何でもない日常を余すところなく描いた子育てマンガとなっている。
元祖子育てマンガとして高い人気を誇る『あたし天使あなた悪魔』は「田島みるく」による実録育児マンガ。主人公は「お母さん」。「田島みるく」のことである。「田島家」の大黒柱「お父さん」とともに長男「俊介」と長女「日奈子」次女「菜乃子」を育てていく。読んでいくうち、そうそうこんなことあった。そうだった、あの時はこうだったと共感できるエピソード満載。二等身の絵柄はどちらかと言えば、コミカルな画風。ギャグマンガを読んでいるような気楽さで読めるのも、このマンガの魅力の一つ。明るく元気な「お母さん」は人気マンガ家。締め切りが近づいている時に限って泣き出す長男「俊介」。いつもは大人しい長男も、一たびぐずれば、さながらマンモスのよう。あやしても抱っこしても泣き止まない。こんな経験、仕事をもっているママなら誰もが経験しているはず。そんな日常の何気ない毎日を面白おかしく読ませるギャグ仕様のマンガは、唯一無二の子育てマンガと言っても過言ではない。
10年を超えるロングラン連載のエッセイマンガ『子供なんか大キライ!』。作者は宮城県在住のマンガ家「井上きみどり」。『小1タイム~子供なんか大キライ! 番外編』『嫁タイム ~子供なんか大キライ! 番外編』もある人気作品である。主人公はもちろん「井上きみどり」。難産の末に娘「ポチ」を生むが、なぜか、その愛娘をブス呼ばわりする母親「きみどり」。子どもが嫌いな彼女に代わり、「ポチ」は子煩悩で家事が得意な夫「ひーちゃん」の愛情を受け、すくすくと育っていく。ちなみに、この物語は「ポチ」が2歳になるまでの成長を記録した実録育児マンガとなっている。育児マンガなのに、こんなに毒舌な母親で良いのか。その疑問をふっとばす勢いのあるストーリー展開が、読者の心をわしづかみにしている。誰かに思いっきり毒づきたいママにこそ読んで欲しい。全9巻完結。『子供なんか大キライ!番外編―キライの裏側』も出版されているが、こちらはマンガではなく活字と写真である。
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『はいからさんが通る』や『ヨコハマ物語』等の代表作がある「大和和紀」が、イギリスでベビーシッターとして修業したスペシャリスト「ナニー」の活躍を描いたマンガが『ベビーシッター・ギン』。主人公「ギン」は、まるで「メリー・ポピンズ」。性格ではない。いで立ちが「メリー・ポピンズ」なのである。「上落合ポビンズ倶楽部」から派遣された「ギン」の信条は、すべての赤ちゃんを幸せに すべてのママに笑顔を。子育てに悩んだママをサポートするため、育児のプロ「ギン」は育児に無関心なパパを叱責。間違った育児を行うパパとママに、愛情とユーモアたっぷりの育児をスパルタ指導で教えていく物語。子育てに悩むのはあなただけじゃない。ママへの気遣いを見せ、赤ちゃんへの無限の愛を授ける「ギン」。学校では教えてくれない育児を教えてくれる育児マンガとなっている。一話一話の中に作者である「大和和紀」のアドバイスも入っているかもしれない。全9巻。ぜひ、一読あれ。
このマンガの世界が好きな女性は多いのではないだろうか。おしゃれな母と娘が奏でる優しいメロディーは、子育てを楽しみながら生活している母の姿が印象的。こんなママになりたかった。こんなママが欲しかったと思った人も少なくないだろう。主人公は「高原菫子」。交通事故によって両親を亡くしている彼女は17歳の時、劇的な出会いをする。それが、彼女の夫となり、娘の父親となる「稲垣皓」である。「菫子」との結婚を両親に反対された皓は、家出同然で彼女の家に転がりこみ、同棲を始めるが、バイト先で事故に遭い亡くなってしまう。「高原のぞみ」を一人で生み、一人で子育てしなくてはならなくなった「董子」だが、広告企画会社で働きながら一人娘を育てる決心をする。そんな彼女を陰ながら見守るのが、「稲垣グループ」会長の「皓」の父親「稲垣巌」から指示を受けた「豊上正宗」。「菫子」と「のぞみ」を優しく見守る元「稲垣家」の家政婦「佐伯志津」、「董子」の同僚「毛利貴子」や「西園寺誠」。個性豊かなキャストもこの物語の魅力の一つとなっている。
『パパと親父のウチご飯』は、ある意味、シングルファーザーの理想形ではないか。そんな育児マンガである。主人公は「千石」。整骨医院を開業したばかりの新米院長。元カノから、あなたの子どもだと言われ「愛梨」を預かる。友人のマンガ編集者「晴海」の妻が、息子「清一郎」を置いて家を出てしまう。ひょんなことから、「晴海」の家でルームシェアすることとなった二組の親子。ケンカっぱやく人相の悪い「千石」と誰にでも甘い「晴海」が協力して、互いの子どもを育てていく物語である。ストーリー展開の中心にあるのは、このマンガの題名通り、ウチご飯である。ともにシングルとなった、性格のまったく異なる二人の男が、ご飯を通して親として成長していく様が描かれている。ひと昔前と違い、シングルファーザーも少なくない時代。父親としての自信を失った時、また、離婚を考える時等に手に取って読んで欲しい。ちなみに、このマンガは現在連載中。物語はまだまだ続いていく。
二次小説も出ている人気マンガ『だぁ!だぁ!だぁ!』。主人公は「光月未夢」。中学2年生の彼女、成績はすべて5段階中の3。至って、普通の中学生なのである。その彼女がある日ふとしたことから、クラスメートの「西遠寺彷徨」の家に居候をすることになる。そんな二人の前に飛び込んできた「ルゥ」と「ワンニャー」。「ルゥ」は「オット星」からやってきた、超能力が使える生後半年の赤ちゃん。「ワンニャー」は大人女性や青年等、様々な人に変身する能力をもち、家事全般をそつなくこなす「ルゥ」のシッターペットである。この4人を中心に物語は進んでいく。このマンガには続編『新☆だぁ!だぁ!だぁ!』がある。こちらの主人公は「光月未夢」と「西遠寺彷徨」の娘「西遠寺未宇」。ある日、時空の歪みに引き込まれ、「オット星」で目覚め「少年・ルゥ」と出会う。地球へ戻るため、二人で四苦八苦。果たして、無事に辿りつくことができるのか。続きは、マンガでどうぞ。
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