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種目を知ることから始めてみませんか? パラスポーツ漫画オススメ5選32 Pt.

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会でも注目を集めている「パラスポーツ」。その競技はメジャーなもの以外に独特なネーミングのものも多い。そこで、今回は障がいを強みに変えるパラアスリートたちが活躍するパラスポーツ漫画5作品をご紹介。まずは種目や、その魅力を知るところから始めてみよう。

作成日時:2021-02-04 19:00 執筆者:マンガペディア公式

種目を知ることから始めてみませんか? パラスポーツ漫画オススメ5選

出典:小学館


『ましろ日』

『ましろ日』

出典:小学館

様々な事情を抱えながら広島で生きる人々の人生が、偶然の重なり合いによって交錯していくヒューマンドラマ。安芸信用金庫に勤める加瀬ひかりは原爆の哀しい記憶が残る町・広島で、「この町に住むんには幸せになる覚悟がいる」という教師からの言葉を胸に生きてきた。交通事故で失明し、消極的な生活を送っていた中年男性・山崎恭治は、ひかりと出会ったことをきっかけに、ブラインドマラソンという新たな生き甲斐を見つけ、自分の可能性を広げていく。

本作の題材となっているのは、視覚障がい者によるブラインドマラソン。選手となるのは事故によって失明した男性の山崎だ。他にも子供の頃に両親を失った銀行員のひかりや元陸上部の高校生の田所順平、病院で働く少年・若山正太郎、山崎を逆恨みしている加害者・但馬など、様々な者たちが関わってくる。ひかりの手助けによって外出できるようになった山崎は、ブラインドマラソンを始め、やがてパラリンピックを目指すようになる。伴走者の大事な仕事は、安全を確保し、的確に周囲の状況をランナーに伝えること。ランナーと伴走者を繋ぐロープが「きずな」と呼ばれているように、両者の間には確かな信頼関係が必要となる。本音でぶつかり合い、絡み合っていく人間ドラマに胸が熱くなることだろう。


『ブレードガール 片脚のランナー』

『ブレードガール 片脚のランナー』

出典:講談社

足を失い、心を閉ざしていた少女が、競技用義足の「ブレード」の存在を知り、ランナーとして走ることに目覚める陸上青春漫画。女子高生の春風鈴(りん)は骨肉腫の手術で右足を失い、リハビリにも身が入らないまま時間だけが過ぎていた。だが、見学に行ったランニングクラブ「ブレードランナーズ」でブレードを付けて軽やかに走るメンバーに衝撃を受ける。義足でも走れることを知った鈴は、義肢装具士・白井やブレード開発に携わる風見とも関わりながら、少しずつ前へ進んでいく。

本作の主人公は、右足を失ったことで悲観的になっていた女子高生の鈴。それまで当然のようにあった日常が奪われた現実に向き合えずにいた。ブレードランナーズのメンバーたちが自分たちの病気や事故について普通に話せるのは、彼らは既に辛い過去を乗り越え、未来を見据えているから。鈴も走って風を感じられるように、気持ちを切り替えてリハビリに励んで陸上部に入り、やがて短距離走ランナーとしてパラリンピックを目指すようになっていく。競技用ブレードの進化は、義肢装具士や技術者たちの努力あってこそ。作中では義足技術者の風見などの裏方についてもクローズアップされる。自分と向き合い、前向きに物事を考えていくことの大切さに気付かせてくれる作品だ。


『リアル』

『リアル』

出典:集英社

バスケットボールに携わる男たちの三者三様の生き様を描いたバスケットボール漫画。バイク事故で西高校を退学したことでバスケもできなくなった男子高校生の野宮朋美は、同乗者の山下夏美を下半身不随にさせたことで罪悪感に苛まれていた。ある日、偶然の出会いにより車いすバスケットボールプレイヤーの戸川清春と知り合い、刺激を受ける。一方、野宮と犬猿の仲だったバスケ部キャプテン・高橋久信は大事故に遭い、下半身不随となってしまう。

本作で描かれる競技は、日本では「イスバス」という愛称でも親しまれている車いすバスケットボール。車いすならではのスピード感やチームプレーが見どころとなる。本作の主人公・清春は元々陸上選手として活躍していたが、病気によって右足を失ってからは2年間引きこもっていた。だが、新たな仲間との出会いと車いすバスケットボールチーム「東京タイガース」の存在によって、人生に光が差した。喧嘩っ早い性格が災いし、チームメイトとトラブルを起こし、一時は退団するものの、様々な出会いによってチームへ戻り、少しでも上を目指せるよう努力を続けていく。作中で描かれるエネルギッシュなプレーの描写から、車いすバスケの迫力を感じ取ることができるはずだ。


『マーダーボール』

『マーダーボール』

出典:講談社

車いす生活の女子高生がウィルチェアーラグビー(車いすラグビー)に出会い、成長していくスポーツ青春漫画。海野アサリは事故で足を負傷し、車いす生活を余儀なくされたが、明るい性格が持ち味の女子高生。自分が「障がい者」として気遣われたり逆に面倒に思われたりすることに不満を感じていた。ある日、怪しげな車いすの男に声をかけられ、全速力で逃げようとするが、その際に見せた車いす操作技術の腕を買われ、ウィルチェアーラグビーに誘われるのだった。

本作の題材となっている「ウィルチェアーラグビー」は、パラスポーツの中でも特に迫力を感じられる競技のひとつ。何故なら、パラスポーツの中で車いす同士のタックルが認められている唯一の競技だからだ。かつてはその激しさ故に「MURDERBALL(殺人球技)」と呼ばれていたこともあり、本作のタイトルに繋がっている。車いすの選手の4対4で対戦が行われ、タックルの激しさのみならず、攻撃と防御の組み立て方など緻密な戦略が大きな見どころ。主人公のアサリは、男女問わずぶつかり合えるウィルチェアーラグビーを通じて生き甲斐を見つけていく。作中にはこの競技の魅力が詰まっており、本作を読めば、車いすラグビーに興味を持つきっかけになるのではないだろうか。


『新しい足で駆け抜けろ。』

『新しい足で駆け抜けろ。』

出典:小学館

元サッカー部のエースが義足となり、新たに芽生えた夢に向かって突き進むスポーツ漫画。菊里翔太は、サッカー部でエースストライカーと活躍していたが、事故によって左足が義足となってしまった高校生。ある日、義肢装具士の千鳥政信と知り合い、競技用の義足に出会う。100Mパラアスリートを目指し、まずは陸上部に入ろうとする翔太。サッカー部で元相棒の武川との関係や母親からの入部反対など、様々な困難が立ちはだかるが、翔太はそれらを乗り越え、前へと進んでいく。

本作では、主人公の翔太を中心に、競技用の金属製の義足で走るパラアスリートたちの姿が描かれている。自由に走れなくなったことにより日々に行き詰まりを感じていた翔太に希望を与えてくれたのは、「板バネ」と呼ばれる足部が取り付けられている競技用義足。作中では、義肢装具士の千鳥の物語も描かれ、選手が目指す理想と義肢装具士が作る義足のギャップについても触れられている。翔太たちが目指すのは東京オリンピック。だが、リアルな世界情勢が作中にも反映されており、オリンピックが延期されるという展開に。現実と共鳴し合うようなリアリティのある世界観の中、彼らがどのような選択をし、明るい未来を掴み取っていくのか、最後まで見届けたくなることだろう。


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