かろりのつやごと

かろりのつやごと

恋愛と無縁に生きてきた太めのアラサー女性、花鳥風月・通称かろりが主人公。食べることだけに幸せを感じていたかろりが、定食屋の学生アルバイト、青井柊吾との出会いで、次第に変わっていく様子を描く。集英社クリエイティブ「officeYOU」2019年8月号より連載を開始。第53回「日本漫画家協会賞」コミック部門大賞を受賞。

正式名称
かろりのつやごと
ふりがな
かろりのつやごと
作者
ジャンル
料理
 
恋愛
レーベル
オフィスユーコミックス(集英社クリエイティブ)
巻数
既刊13巻
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概要・あらすじ

東京で一人暮らしをする大学生の青井柊吾は、たまたま見つけた定食屋「ナナツノコ」で早朝バイトを始める。出勤前に列ができるほどの朝定のうまさと、賄い付きの条件に惹かれたのだ。アルバイト初日、朝のピークを過ぎてホッとした頃、太ったアラサー女性がやってきた。女性が、カウンターの一番奥の席に座ると、椅子からものすごく大きなきしみ音が聞こえた。初見の客で、ネットで評判の「ナナツノコ」に一度来てみたかったのだという。女性はすごく美味しそうに朝定食を平らげ、食事の最後には空の茶碗にお茶を注いで飲んだ。その綺麗な所作に、店長夫婦は感心し、柊吾は田舎のおばあちゃんを思い出していた。以来、女性は常連となり、カウンター一番奥の指定席に、きしみ音を立てながら座るのがおなじみの光景となっていた。女性の名は花鳥風月(かとりふづき)。学生時代からのあだ名は「かろり」だった。柊吾と仲良くなったかろりは、彼の田舎から送られてきて持て余していている「ぬか床」を引き取りたいと申し出た。そして、ぬか床を引き取りに来た夜、かろりがいつもの席に座ると、椅子が大きな音を立てて壊れてしまう。床に尻餅をついてしまったかろりに、二人組の常連客は「象がイスに乗ったら壊れるよ」などと、心無い言葉を発する。それを聞いた柊吾は、二人組を非難し、喧嘩を売る。店主のとりなしで、とりあえずその場は事なきを得るが、かろりは涙目で皆に謝り、店を後にする。それ以来、かろりが店に来ない日が続くが、ある日の閉店後、やっと姿を見せる。騒動の原因になったことを謝り、壊れた椅子の代金をこっそり置いて帰るかろり。柊吾は、お金を返そうと慌てて彼女を追いかけるが、かろりの姿はどこにもなかった。後日、かろりが住んでいるはずのS駅近辺を、聞き込みして回っていた柊吾は、やっとのことで彼女を見つける。やっと、かろりにお金を返すことができた柊吾は、彼女を連れて「ナナツノコ」に戻る。店には彼女専用の、新しい丈夫な椅子があった。かろりが座っても無音の椅子に、彼女は涙を浮かべて感動する。こうしてかろりは、また「ナナツノコ」に戻ってきた。

登場人物・キャラクター

花鳥 風月 (かとり ふづき)

アラサーの女性。食べることが大好き。愛称は「かろり」。太っているため、自分に自信がなく控えめな性格。恋愛経験は皆無だが、異性に対する興味がないわけではない。恋愛に関する妄想癖がある。両親を事故で亡くして以来、大きな屋敷に一人で暮らし、近所の子供に英語を教えて生計を立てている。定食屋「ナナツノコ」で、学生バイトの青井柊吾に出会い、気になる存在となる。

青井 柊吾 (あおい しゅうご)

19歳の男子。大学進学とともに、関西から上京。定食屋「ナナツノコ」の朝定食に感動し、同店の早朝アルバイトを始める。まっすぐな性格で正義感が強い。恋愛には鈍感。「ナナツノコ」を訪れた花鳥風月に好感を持ち、仲良くなる。

書誌情報

かろりのつやごと 13巻 集英社クリエイティブ〈オフィスユーコミックス〉

第1巻

(2019-11-25発行、 978-4420153959)

第8巻

(2022-09-22発行、 978-4420154451)

第9巻

(2023-02-24発行、 978-4420154529)

第10巻

(2023-07-25発行、 978-4420154581)

第11巻

(2023-12-25発行、 978-4420154673)

第12巻

(2024-05-23発行、 978-4420154727)

第13巻

(2024-10-24発行、 978-4420154796)

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