ライフ

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難関である西舘高校に合格したが壮絶なイジメに遭う椎葉歩が、最高の理解者である羽鳥未来に支えられながら、加害者や無理解な学校を相手に逞しく戦う姿を描く。歩の精神的な成長が感動を呼ぶ。2006年講談社漫画賞少女漫画部門受賞。2007年、フジテレビ系列で『ライフ?壮絶なイジメと闘う少女の物語?』という題名でテレビドラマ化。

正式名称
ライフ
ふりがな
らいふ
作者
ジャンル
いじめ
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あらすじ

親友・篠塚夕子と共に受験した難関高校・西舘高校に、自分一人だけ受かってしまった椎葉歩。夕子から、私が落ちたのはあなたのせいだと告げられ、絶交される。歩は罪悪感や苦しみから逃れるためリストカットに走る。そのトラウマから高校に入っても歩の憂鬱な気持ちは晴れ無かった。誰にも心を開けずにいた歩だが、人気者の安西愛海と友達になり、気持ちに一筋の光が差し始める。 ようやく高校生活が順風満帆に行きそうに思えた矢先、歩は愛海が恋人の佐古克己に別れを告げられたショックで自殺しようとするのを目撃。歩は愛海との仲を取りなすために佐古の家へ向かう。しかし、そこで偶然、佐古の秘密を見てしまい、脅迫される。しかも愛海から佐古を奪おうとしていると愛海の取り巻きたちから誤解され、イジメを受ける。壮絶ないじめを受けながらも、歩は唯一の味方となってくれたクラスメイトの羽鳥未来の友情に支えられ、立ち向い、乗り越えていく。

登場人物・キャラクター

椎葉 歩 (しいば あゆむ)

親友と一緒に受験した難関校に自分だけ合格し、その罪悪感からリストカットで自傷行為を繰り返している。高校入学直後、クラスで人気者の愛海と友達になるが、自分の彼氏を狙っているのではないかという愛海の誤解からイジメのターゲットとなってしまう。クラスでは孤立し度重なる嫌がらせに生きる希望を失くしていた時、自分と同じく女子から嫌われ無視されている未来の存在に気づく。 たとえ一人ぼっちでも強く優しく、どんな時も自分をかばってくれる未来に勇気をもらい、歩も本気でイジメに立ち向かう事を決意する。

羽鳥 未来 (はとり みき)

主人公歩の親友。才色兼備でクラスの女子からは疎まれている。幼い頃両親が離婚し、田舎の祖父の元で育った。現在は体の弱い父親の世話をしながらバイトをいくつも掛け持ちしている。バイトで授業にもあまり顔を出さないが、かなりの努力家で学年でもトップの成績を維持している。歩と出会うまでは一人でいる事を好み、友達も作ってこなかった。 歩が絶望する度にそばで励まし続け、相手がどんな権力者であろうと味方になってくれる。美人で男子からは人気がある。

薗田優樹 (そのだ ゆうき)

主人公椎葉 歩の仲間。歩のクラスメイトで理解者。中学の時ひどいイジメに遭い、不登校になった経験がある。その時1年留年しているので歳は歩の1つ上。イジメにあう歩を昔の自分と重ね合わせ、次第にイジメのグループから守るようになった。歩と未来が廃墟に監禁された時も身体を張って助け出した。 歩とはそれとなく惹かれあっている。

篠塚 夕子 (しのづか ゆうこ)

主人公歩の中学時代の親友。成績優秀で、自分と同じ志望校を目指している歩に勉強を教えていた。自分が受験に落ちて歩が受かった事が納得できず、合格できなかったのは歩が邪魔だったからと告げる。歩が心を閉ざしリストカットは始めるキッカケを作った人物。

安西 愛海 (あんざい まなみ)

主人公歩をイジメる主犯者。可愛らしく弱弱しいキャラを演じているが、実は残忍で計算高い性格。克己に振られのは歩の存在が原因だと思い込み、クラスを率いて歩をイジメるようになる。歩や未来だけでなく、自分の彼氏までもまでも不良グループに襲わせたり、自らケガをしては歩にやられたように演じたりしと、徹底的な手を使って自分の天下を取ろうとしてくる。

佐古 克己 (さこ かつみ)

愛海の恋人。学年トップで女子からの人気が高い。恋人の愛海とは、父親同士が親会社子会社の関係に当たる。学校では恋人想いの優しい彼氏を演じているが、実際は父親の命令で嫌々愛海と付き合いっているだけ。異常な性癖の持ち主で、様々な女性を縛り付けては苦しむ様子を撮影し、スクラップしている。愛海との仲を取り持とうと克己の家を訪れた歩もその犠牲者となってしまう。

深沢 エミ (ふかざわ えみ)

主人公歩をイジメるクラスメイト。愛海の言う事を誰よりも信じ、歩に対するイジメも相当激しい。愛海の本性が徐々に明らかにり、チカや廣瀬がグループを抜けようとした時も最後まで愛海の味方でいようとした。本来友達想いで素直な性格でもあり、歩に対する思い込みが全て誤解だったと知ったあとは、職員室で自分がしてきたイジメを事を告白した。

廣瀬 和華 (ひろせ のどか)

主人公歩をイジメているクラスメイト。愛海と一緒になって歩をイジメていたが、ある日誰も知らない愛海の裏の顔を知ってしまう。自分たちが愛海に踊らされて歩をイジメていた事にいち早く気づき、クラスにその事を打ち明けようとするも、その現場を愛海に見られてしまう。愛海の新たな標的にされるのを恐れるあまり、学校で飛び降り自殺を図った。

チカ

主人公歩をイジメるクラスメイト。イジメの主犯者として愛海に対するバッシングが強くなると、自分にも非難の目が向けられる事を恐れ、急いで歩に寝返ろうとした。反省したフリを装い歩に謝罪するも、嘘を見抜かれ相手にされずに終わった。

戸田 和佳絵 (とだ わかえ)

主人公歩の担任。歩がイジメに遭っている事に気づいていながら、面倒を避けたい一心で事なかれ主義を貫く。イジメを解決したい副担任の平岡とは不仲。生徒である佐古を好きになり、恋人の仲になった途端化粧や服装が派手になっていく。愛海に佐古との弱みを握られてからは、一緒になって歩や未来を陥れようとしている。 未来には自分の作ったカンニングペーパーで無実の罪を被せようとまでした。

平岡 正子 (ひらおか まさこ)

主人公歩の副担任。教師の間では変わり者として浮いている。担任の戸田や学校側がイジメをもみ消そうとする中、一人真剣にイジメの解決に取り組む。歩や未来の退学処分取り下げを申し出たり、イジメの主犯が愛海である事を必死に訴えるが、愛海の父の権力を恐れた学校側に移動処分を言い渡されてしまう。

エイコ

主人公歩のクラスメイト。イジメを解決しようともがく生徒。クラスで起きているイジメに耐え切れなくなり、副担任で信頼できる平岡にすべての事実を話す。担任の戸田が未来にカンニングの罪を着せた時も、戸田に向かって強く反発した。戸田もイジメの加害者であると告げ、テストを放棄し教室を去った。 この行動によってクラス全員の心も動き始める事となる。

歩の母 (あゆむのはは)

主人公歩の母。歩の事を出来の悪い娘だと想い、身体の弱い妹茜に付きっきり。歩がリストカットしている事も、イジメられている事も気づかず、歩が言うことにも耳を傾けようとしなかった。しかし娘を心配する気持ちは残っており、イジメを告白されてからは深く反省し、歩の理解者でいようと努めている。

椎葉 茜 (しいば あかね)

主人公歩の妹。歩に比べて勉強ができ、親からの期待も厚い。身体が弱いことで大事に育てられてきた。イジメる側よりイジメられる人間に問題があると思っている。

狩野 アキラ (かりの あきら)

主人公歩を拉致した不良。不良が多いことで有名な朝隈高校の生徒。愛海とは中学が同じで、歩や未来を襲うよう頼まれる。中学の時園田をイジメていたリーダー格であった。廃墟に歩や未来を助けにきた園田に威圧され建物から落下するも、しぶとく生き延びる。最後は愛海の裏切りによって警察に捕まった。

安西 富美男 (あんざい とみお)

愛海の父。大手会社社長で県会議員。娘の愛海を溺愛し、歩にイジメられているという嘘の証言を信じ切っている。教育委員会ともつながりがあり、その権力を利用して歩と未来の退学処分を要求する。

直人 (なおと)

未来の幼馴染。未来の祖父の下で、一人前の指物師になる修業をしている。未来が田舎に帰る時しか会えないが未来の事をずっと一途に想っている。

岩城 (いわしろ)

学年主任。自分の立場を守るため、イジメ問題をもみ消そうとしている。教育委員会に顔の利く愛海の父親を特に恐れ、言われるまま歩や未来をイジメの加害者に仕立てようとする。

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