概要・あらすじ
天才科学者兜十蔵の孫兜甲児は、死に際の祖父から巨大ロボットマジンガーZを託された。時を同じくして、世界征服を目論むドクター・地獄配下のあしゅら男爵が操る機械獣が駿河湾に上陸、街を破壊し始める。マジンガーZを駆使して機械獣を撃破した甲児は、次々に送り込まれる機械獣軍団との戦いに身を投じていく。
登場人物・キャラクター
兜 甲児 (かぶと こうじ)
マジンガーZの所有者であり、パイロットを務める少年。科学者だった両親を実験中の事故で失っており、祖父兜十蔵と弟兜シローとの三人暮らしをしていた。直情的で言葉使いは荒く、いわゆるいい子ではないが、少年らしい正義感を持ち、機械獣との戦いにも非常に積極的である。バイク狂(作品中では「オトキチ」)であり、ライディングテクニックも高い。 祖父の死の直後にマジンガーZに初搭乗するが、操縦法がわからず、マジンガーZを暴れさせてしまった。
兜 十蔵 (かぶと じゅうぞう)
マジンガーZをただひとりで作り上げた天才科学者。実験中の事故で息子夫婦を失い、孫である兜甲児、兜シローから両親を奪ってしまったという自責の念から、何者にも負けない力を孫に与えるためにマジンガーZを設計開発した。地震により機材の下敷きになり、マジンガーZを甲児に託して死亡。 死に際に、神にも悪魔にもなれるマジンガーZの力で世界を手玉にとれと甲児に言い残す。
兜 シロー (かぶと しろー)
兜甲児の弟で、小学生。両親の記憶はほとんど無いが、祖父と兄の元で素直に育っていた。基本的に戦いに参加することは無いが、甲児のピンチの際にはホバーパイルダーを操縦したこともある。
弓 さやか (ゆみ さやか)
光子力研究所所長・弓弦之助の一人娘であり、同研究所に所属する巨大ロボット・アフロダイAのパイロット。兜甲児とは同学年であり、後にクラスメートとなる。性格は非常に女性らしく、甲児にも素直に好意を表している。
弓 弦之助 (ゆみ げんのすけ)
兜十蔵の弟子に当たる人物で、マジンガーZの基地となる光子力研究所所長を務める。明らかにマッドサイエンティストであった兜十蔵とは対照的に、常に冷静で常識的な科学者として描かれるが、マジンガーZがあしゅら男爵に奪われた際には、娘さやかや恩師の孫である甲児を犠牲にしてでも攻撃を強行するなど、果断な面も見せた。 なお、初出時には名前が「弥之助」であったが、アニメ版の設定にあわせて「弦之助」に修正されている。
ボス
ゴリラのようにいかつい容姿をした少年。本名は不明。2人の子分と共に、オートバイを乗り回していた際に兜甲児と出会う。弓さやかに恋しており、そのため甲児をライバル視していたが、次第に悪友にして協力者という立場になっていく。TVアニメに準じた月刊幼年誌版連載分のエピソードでは、自身が設計したボスロボットに乗り込み、甲児のマジンガーZと共に戦うこともあった。
暗黒寺 闇太郎 (あんこくじ やみたろう)
突如出現したマジンガーZへの対応に追われる警察官たちを指揮した警部。ギャング然とした悪人顔だが、なかなか優秀な人物らしく、あしゅら男爵配下の兵士に襲われた兜甲児を救うなどの活躍を見せた。
ドクター・地獄 (どくたーへる)
エーゲ海に浮かぶバードス島の遺跡で、古代ミケーネの伝説に残る巨人・機械獣を発見し、これを用いて世界征服を企てるマッドサイエンティスト。機械獣の動力源および装甲材として最適な光子力エネルギーと超合金Zを奪取するため、光子力研究所とマジンガーZを執拗に狙う。 自身は前線に出ることがなく、直接の戦闘指揮はあしゅら男爵やブロッケン伯爵などの部下に一任している。なお、配下の部隊にはあしゅら軍団鉄十字軍団などの名称があるが、ドクター・地獄を頂点とする組織全体には、明確な名称が無い。
あしゅら男爵 (あしゅらだんしゃく)
右半身が男性、左半身が女性という異様な姿を持つ怪人。ドクター・地獄から与えられた機械獣と配下のあしゅら軍団を率いてマジンガーZ攻略の指揮を執る。移動能力を持つ巨大な海底要塞サルードを拠点とするため、海からの上陸作戦を採ることが多い。
ブロッケン伯爵 (ぶろっけんはくしゃく)
あしゅら男爵に続いて登場した第2の幹部。胴体と首が分断されており、首の無い体で生首を持ち歩く怪人である。配下の鉄十字軍団兵士たちと共にナチスを思わせる軍服に常に身を包む。拠点は飛行要塞グール。海底要塞サルードを失ったあしゅら男爵に協力したこともあるが、基本的には独自の作戦でマジンガーZに挑んでいる。
マジンガーZ (まじんがーぜっと)
『マジンガーZ』に登場するロボット。兜十蔵博士が作り上げた巨大ロボットで、全身が超合金Zで作られ、光子力エネルギーによって稼動する。ロケットパンチ、光子力ビーム(初出時は光子ビーム)、ルストハリケーン、ブレストファイヤーなどの超兵器が各所に組み込まれており、ドクター・地獄の機械獣を大きく凌駕する戦闘能力を持つ。 分離式のコクピットであるホバーパイルダーが頭部に合体することで操縦可能となる。パイロットは兜甲児。TVアニメに準じた月刊幼年誌版連載分のエピソードでは、ジェットスクランダーによって飛行能力も獲得している。
機械獣 (きかいじゅう)
『マジンガーZ』に登場する敵ロボットの総称。ドクター・地獄が、バードス島の遺跡で発見した超古代の兵器であり、1体ごとに異なるフォルムと能力を持つ。その大部分は四肢を持つ直立型の巨大ロボットだが、中には四足歩行や円盤型、人間と同サイズの暗殺用アンドロイドなどの例外もある。また、ドクター・地獄が独自に開発したものも少数ながら存在している。 初出現時に、従来の機械を大きく上回る獣のような運動性を見せたことから光子力研究所所長の弓弦之助が機械獣と呼び、なぜかドクター・地獄側もこの呼称を用いるようになった。
集団・組織
光子力研究所 (こうしりょくけんきゅうじょ)
『マジンガーZ』に登場する組織。マジンガーZの拠点であり、整備・修理・改造などを行う。所長は弓弦之助。本来は、兜十蔵博士が基礎を築いた光子力エネルギーおよび合金Zの研究を行う機関だが、マジンガーZの兄弟機であるアフロダイAを運用し、敷地内に防衛用の兵器を配置するなど、独立した戦力を持つ。初出時の名称は「光子力開発研究所」。 なお、光子力エネルギーが具体的にどのようなものであるかは明示されない。
その他キーワード
超合金Z (ちょうごうきんぜっと)
『マジンガーZ』に登場する架空の合金。マジンガーZの全身を装甲する金属で、従来の鋼材を大きく上回る強度を持つが、具体的な製法や詳細な特徴は不明。本来の名称は「合金Z」であり、光子力研究所ではアフロダイAの装甲にこれを用いていた。しかし、より完成度の高いマジンガーZの装甲を見た弓弦之助が、超合金Zと口にしたことで、この名称が定着した。
メディアミックス
マジンガーZ
アニメ
真マジンガー 衝撃!Z編
ジャパニウム鉱石から採取されるスーパーエネルギー・光子力]。その平和利用モデル地区で、祖父・兜十蔵や弟共に平和に暮らしていた高校生・兜甲児。だが、世界征服を企むDr.ヘルが、その光子力を狙って機械獣と... 関連ページ:真マジンガー 衝撃!Z編