春風のスネグラチカ

ロシア革命で帝政ロシアから共産主義ソビエトへと変わった戦慄の時代、皇族の血を受け継ぐ二人の男女が、自分たちの宿命を抱えながら強く生きる姿を描く。第18回文化庁メディア芸術祭賞優秀賞受賞作品。

正式名称
春風のスネグラチカ
作者
ジャンル
西洋史
レーベル
F×comics(太田出版)
巻数
全1巻
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概要・あらすじ

1933年、ソビエト連邦カレリア自治共和国。とある別荘の管理人であるイリーナ・アレクサンドロヴナは、ある日湖畔で不思議な男女に声をかけられる。車椅子の少女ビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤと、従者の少年シシェノール・ミスギーロフは、イリーナに自分たちが勝った暁には一週間別荘に住まわせてほしいと奇妙な賭けを持ち掛ける。

突然の事に戸惑いながらも、イリーナは賭けに乗ることを承諾してしまう。

登場人物・キャラクター

ビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤ

車椅子の謎の少女。両脚の膝から下は義足。帝政ロシア最大の貴族フェリックス・フェリクソヴィチ・ユスポフ公を義父に持つ。実際は、母イリーナ・アレクサンドロヴナが、グレゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチンとの間に授かった子である。「血友病」の治療術を持っていたラスプーチンの資質を受け継いでおり、血友病を患うシシェノール・ミスギーロフに常に寄り添う。

シシェノール・ミスギーロフ

ビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤの従者。左目に眼帯をしている寡黙な青年。本名はアレクセイ・ニコラエヴィチ・ロマノフ。帝政ロシア最後の皇帝ニコライ2世の実の息子。先天的な持病「血友病」を患っており、ビエールカの治療を受けながら生きている。自分より年下のビエールカの事を姉と呼ぶ。 実在するアレクセイ・ニコラエヴィチ・ロマノフをモデルとしている。

ヴィクトル・スチェパノヴィチ・ミハルコフ

政治保安部局員。亡命者の援助をしたとして秘密警察に捕えられたビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤとシシェノール・ミスギーロフの処分を委ねられ、牢獄に送る代わりに使用人として引き取る事を申し出た。2人の監視役として表上は冷たく接するが、冷酷な仕打ちをする事はなく、最後まで2人の命を助けようと尽力する。 2人とは3年間共に暮らした。実在するヴィクトル・スチェパノヴィチ・ミハルコフがモデルになっている。

バレンチナ・シャマナウリ

ヴィクトル・スチェパノヴィチ・ミハルコフに雇われている家政婦。ミハルコフが使用人として引き取ったビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤとシシェノール・ミスギーロフを家族のように思う。素直で明るい女性。

フェリックス・フェリクソヴィチ・ユスポフ

帝政ロシア最大の貴族ユスポフ家の相続人。ビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤの義理の父。妻イリーナ・アレクサンドロヴナが、グレゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチンとの間に作ったビエールカを窓から突き落とす。また、ラスプーチンを殺害した人物でもある。実在するフェリックス・フェリクソヴィチ・ユスポフがモデルになっている。

イリーナ・アレクサンドロヴナ

主人公ビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤの実の母。フェリックス・フェリクソヴィチ・ユスポフの妻でありながら、グレゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチンとの間にビエールカを授かる。実在するイリーナ・アレクサンドロヴナがモデルになっている。

イリヤ・エヴゲーニヴィチ・ブイコフ

主人公ビエールカ・ザイツェブナ・スネグラヤに命を救われた政治保安部局員。オネガ湖畔にあるフェリックス・フェリクソヴィチ・ユスポフの別荘管理を任されていたが、秘密警察に命を狙われていることをビエールカから聞き、間一髪でイギリスに亡命する。

アトナリー・ボロネフ

政治保安部副長官。ヴィクトル・スチェパノヴィチ・ミハルコフの上司。亡命者の援助をした疑いでビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤとシシェノール・ミスギーロフを捕える。常に無表情で厳しく見えるが、ミハルコフに2人の処遇を一任するあたり、やや甘い一面も持つ。

マリア・ソロヴィヨワ

グレゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチンの実娘で、ビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤの腹違いの姉。ロシア革命時、親兄弟を殺害されパリに亡命した。実在するマリア・ソロヴィヨワがモデルになっている。

ピョートル・アアレクサンドロヴィチ・バドマエフ

年老いた医師。チベット医術、薬草術に精通する。幼いビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤの足の治療を行っていた。グレゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチンに秘草術の全知識を伝授した人物でもある。血友病を持つシシェノール・ミスギーロフに、血友病治療の資質を持つビエールカを引き合わせる。 実在するピョートル・アアレクサンドロヴィチ・バドマエフがモデルになっている。

マリア・アレクサンドロヴナ・スピリドーノワ

左派エスエル党のカリスマ的活動家・テロリスト。政治保安部に捕えられ労役に連れてこられたビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤとシシェノール・ミスギーロフを、外にいる仲間に協力を仰ぎ逃亡させる。実在するマリア・アレクサンドロヴナ・スピリドーノワがモデルになっている。

イリーナ・カホーフスカヤ

左派エスエル党の活動家。政治保安部に捕えられ労役に連れてこられたビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤとシシェノール・ミスギーロフを何かと気にかけ面倒を見る。実在するイリーナ・カホーフスカヤがモデルになっている。

グレゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチン

主人公ビエールカ・ザイツェヴナ・スネグラヤの実父。フェリックス・フェリクソヴィチ・ユスポフの妻であるイリーナ・アレクサンドロヴナとの間に、ビエールカを授かる。「血友病」を治療する術を有していた。病人に深い精神の安定をもたらすという、不思議な眼を持っていた。ビエールカはその眼を色濃く受け継いでいる。 実在するグレゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチンがモデルになっている。

アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ

シシェノール・ミスギーロフの実姉。帝政ロシア最後の皇帝ニコライ2世の第4皇女。姉弟の中でも、弟シシェノール・ミスギーロフとは一番仲が良かった。ヤコブ・ミハイロヴィチ・ユロフスキー率いる政治保安部が一家を処刑した時にはまだ息があり、ユロフスキーがとどめをささずに見過ごしたため、その生死は定かではない。 実在するアナスタシア・二コラエヴナ・ロマノヴァがモデルになっている。

ヤコブ・ミハイロヴィチ・ユロフスキー

帝政ロシア最後の皇帝ニコライ2世を処刑した人物。皇帝一家が幽閉されていた館の警備隊長だったが、レーニンの指示で一家の処刑を実行した。実在するヤコブ・ミハイロヴィチ・ユロフスキーがモデルになっている。

ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフ

シシェノール・ミスギーロフの実父。帝政ロシア最後の皇帝。家族を大切にする優しい父親だった。実在するニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフがモデルになっている。

ヴャチャスラフ・ルドルフォヴィチ・メンジンスキー

政治保安部長官。共産党員でありながら、労働者階級を蔑んでいる冷酷な人物。実在するヴャチャスラフ・ルドルフォヴィチ・メンジンスキーがモデルになっている。

書誌情報

春風のスネグラチカ =Cнerypoчкa в вeceнний вeтepoк 全1巻 太田出版〈F×comics〉 完結

第1巻

(2014年7月発行、 978-4778322342)

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