難波鉦異本

難波鉦異本

江戸時代に出版された遊女評判記『色道諸分 難波鉦』を下敷きとした作品。遊女・和泉の生き様を中心に、大阪の遊郭・大坂新町での出来事を禿・ささらの目線で描く。第8回手塚治虫文化賞新生賞受賞。

正式名称
難波鉦異本
ふりがな
なにわどらいほん
作者
ジャンル
時代劇
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概要・あらすじ

舞台は江戸時代、大阪の遊郭・大坂新町。将来立派な遊女となるため修業中の少女・ささらは、姉女郎である「天神」・和泉の傍若無人な振る舞いや、遊郭で起こる数々の騒動に苦労しつつも、そこからさまざまなことを学び、たくましく成長していく。

登場人物・キャラクター

ささら

和泉の身の回りの世話をする禿で、将来は自身も遊女となるべく修業を積んでいる。故郷は摂津の農村で、両親からは愛されて育ったが、口減らしのために遊郭入りすることとなった。「牛若」と名付けたカメを飼っている。和泉のことは心の中で「ヘビ女」と呼んでおり、信頼はしているが信用はしていない。 和泉に鍛えられているおかげでたくましい性格になりつつあるが、年相応に初心なところもあり、心根は優しい少女。

和泉 (いずみ)

大坂新町の遊女で、ささらの姉女郎として彼女の面倒を見る。器量も良く床上手で、教養もあり、ことに三味線の腕前は一流だが、計算高く意地汚い性格のためか「太夫」になれず、その次の位の「天神」止まり。ささらのことをたびたび厳しく叱りつけるが、その芯の強さには信頼を置いている。京都の島原遊郭から大坂新町へ来た人気遊女・夕霧大夫の禿として少女時代を過ごした経験を持つ。

井原 西鶴 (いはら さいかく)

和泉のなじみ客で、非常に好色な壮年男性。たびたび和泉の要望に応じて彼女が外へ遊びに行く手助けをしている。娘が3人おり、末娘は盲目である。モデルは実在の浮世草子作家・井原西鶴。

北条 団水 (ほうじょう だんすい)

井原西鶴の弟子の浮世草子作家。たびたび西鶴につきあって大坂新町へ来ては、ささらや和泉の起こす騒動に巻き込まれる。和泉のことを想っている様子。

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