風穴

風穴

男性同士の友情と、それを否定する潜在意識に眠る別人格が引き起こす情念の世界を、主人公の独白という形式で描く実験的サイコホラー短編。「週刊少年チャンピオン」1969年9月17日号に掲載された作品で、手塚治虫漫画全集の『ザ・クレーター』第3巻に収録されている。

正式名称
風穴
ふりがな
ふうけつ
作者
ジャンル
スプラッター・猟奇
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概要・あらすじ

マンションの部屋に同居する主人公の「ぼく」と酒井一夫の2人の青年は、幼なじみの親友であり、同じカーレーサーとしてよきライバルでもあった。しかし、マネキンを偏愛する「ぼく」の性癖を一夫が非難したことから、2人の関係に大きな亀裂が入ってしまう。対立した青年2人は富士山の麓にある洞窟、富士風穴に赴き、いさかいの決着をつけることとなる。

登場人物・キャラクター

ぼく

無二の親友でライバルでもある酒井一夫と、マンションの相部屋で共同生活をしているカーレーサー。部屋にマネキンの女性人形を持ち込み、まるで恋人のように大切に扱うという特異な嗜好を持った青年。マネキンへの偏愛を疎ましく思う一夫といさかいを起こす。

酒井 一夫 (さかい かずお)

主人公の「ぼく」とは幼なじみで無二の親友同士。マンションの相部屋で共同生活を送るという親しい間柄。さらに職業も同じカーレーサーで、互いに良きライバル関係を築いている。だが、「ぼく」のマネキンへの偏愛を巡って対立してしまう。

場所

富士風穴 (ふじふうけつ)

富士山麓にあり、富士火山帯に属する自然に形成された溶岩洞窟の名称。洞窟の内部は迷路のように入り込んでおり、物語のクライマックスで、主人公のぼくと酒井一夫の2人が対決する舞台となる。

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