概要・あらすじ
マンションの部屋に同居する主人公の「ぼく」と酒井一夫の2人の青年は、幼なじみの親友であり、同じカーレーサーとしてよきライバルでもあった。しかし、マネキンを偏愛する「ぼく」の性癖を一夫が非難したことから、2人の関係に大きな亀裂が入ってしまう。対立した青年2人は富士山の麓にある洞窟、富士風穴に赴き、いさかいの決着をつけることとなる。
登場人物・キャラクター
ぼく
無二の親友でライバルでもある酒井一夫と、マンションの相部屋で共同生活をしているカーレーサー。部屋にマネキンの女性人形を持ち込み、まるで恋人のように大切に扱うという特異な嗜好を持った青年。マネキンへの偏愛を疎ましく思う一夫といさかいを起こす。
酒井 一夫 (さかい かずお)
主人公の「ぼく」とは幼なじみで無二の親友同士。マンションの相部屋で共同生活を送るという親しい間柄。さらに職業も同じカーレーサーで、互いに良きライバル関係を築いている。だが、「ぼく」のマネキンへの偏愛を巡って対立してしまう。
場所
富士風穴 (ふじふうけつ)
富士山麓にあり、富士火山帯に属する自然に形成された溶岩洞窟の名称。洞窟の内部は迷路のように入り込んでおり、物語のクライマックスで、主人公のぼくと酒井一夫の2人が対決する舞台となる。