人肉を喰らう、人の姿をした怪人「喰種(グール)」をテーマにしたダーク・ファンタジー漫画。東京には、群衆に紛れて人間を狩る、人に似た姿をした怪物が存在している。その名は「喰種」。主人公の大学生、カネキこと金木研(かねきけん)は、女性の喰種に襲われて瀕死状態に陥る。一命は取り留めたものの、手術の際に喰種の臓器を移植されたことで、カネキの肉体は半喰種へとなってしまった。以降、カネキは人間でなくなったことに苦悩し、精神的に追い詰められていく。2014年7月にテレビアニメ化された。
半喰種になったカネキをある変化が襲う。それは今まで普通に食べてきた食べ物を受け付けなくなり、代わりに人肉に食欲をそそられるようになるというものだった。湧き上がる人肉への食欲に苦しむカネキは、喫茶店あんていくの従業員である少女のトーカこと霧嶋董香(きりしまとうか)に出会う。トーカは右目を前髪で隠している喰種の少女で、本作のヒロイン。彼女は平和な暮らしを謳歌している人間に対して羨望の眼差しを向けている。思い遣りの気持ちはあるが、その一方で苛烈な性質も併せ持っており、躊躇いなく人間を殺すことのできるキャラクターだ。当初は半喰種であるカネキにもその苛烈さを向けていたが、徐々にその気持ちに変化が表れる。トーカとカネキの関係の変化にも注目しながら作品を楽しもう。
魔法使いの少年が女子校で教師をしながらトラブルに巻き込まれていく、バトルラブコメ漫画。メルディアナ魔法学校を首席で卒業したネギ・スプリングフィールドは、まだ10歳の少年。彼は行方不明の父親と同じ、最上級魔法使い「マギステル・マギ」になることを目指し、修業のために日本の女子校「麻帆良学園」に教育実習生として赴任する。担任として31人の女生徒と関わることになったネギは、個性豊かな生徒たちに振り回されていく。2005年1月テレビアニメ化。
主人公のネギが担任をつとめるのは、麻帆良学園中等部の2年A組。このクラスの生徒たちは皆個性豊かで、年上の少女たちにネギは翻弄されることになる。本記事で紹介するのは、そんな2年A組の生徒の一人・宮崎のどかだ。のどかは引っ込み思案で恥ずかしがり屋な少女。いつも前髪で目を隠している、典型的な「前髪っ娘」だ。目が隠れているためわかりにくいが、実はかなりの美少女。彼女は危ないところをネギに助けてもらったことがきっかけで、ネギに恋心を抱いている。その恋を通して精神的に成長し、作中で勇気ある行動を見せるのどか。彼女が人間的にどんな成長を見せ、その成長がどう行動に結びついていくのか、自身の目で作品を読んで確認してみよう。
年上の女性教師と年下の男子学生の物語を描いた、オムニバス形式のラブコメ漫画。特定の一人の前でだけは天然でドジな先生。聖母のように優しい先生。年下の幼なじみにちょっかいを出す先生。アイドルとして働いている先生など、様々なタイプの先生と男子高校生が、場所を問わず巻き起こるギリギリのハプニングに遭遇していく。単行本1巻につき、1組ずつ各10話の物語が描かれている。2019年4月にテレビアニメ化された。
大人の魅力に溢れる先生たちの様々な表情を堪能することができる本作。先生たちはそれぞれ個性的で異なるかわいらしさを持っている。ここで紹介する立花千鶴も、特徴的なかわいらしさを持つ先生の一人だ。彼女は銀色の髪を持っており、左目が長い前髪で隠れているのが特徴的な保健室の先生。場の空気を凍らせる発言を度々するため「絶対零度の立花」と呼ばれており、またクールな性格のせいで感情があまり顔に出ない。しかし漫画で生徒と保健室の先生が仲良く会話しているシーンを見てそれに憧れるなど、純粋でかわいい一面を持っている。そんな彼女が興味を持ったのが、感情表現豊かな少年・田中甲。甲の前で見せる千鶴の仕草や表情に注目してみてほしい。
「三国志」の英雄たちの宿命を受け継いだ現代の高校生たちが熾烈な戦いを繰り広げる格闘漫画。中華三国時代、数々の英雄たちが天下統一を望んで戦い、そして散っていった。そんな英雄たちの魂を封じた勾玉が日本に流れ着き、各地に広まった。勾玉と共に英雄たちの宿命を受け継いだ者たちは闘士と呼ばれ、闘士たちはかつての英雄たちと同じく、全国制覇を狙って熾烈な戦いを繰り広げる。女子高校生・孫策も、闘士として数々の激闘に身を投じていく。2003年7月にテレビアニメ化された。
本作では「三国志」の英雄たちの名と宿命を受け継いだ、闘士と呼ばれる者たちが活躍する。「三国志」で最も有名な英雄の一人といえば、蜀の創始者である劉備に仕えた関羽だろう。本作のキャラクターはほとんどが女性で、関羽も女子高校生として登場する。彼女は成都学園の頭首・劉備玄徳に仕える闘士で、武器は常に持ち歩いている青龍刀。受け継いだ魂同様、闘士の中では飛び抜けた強さを誇っている。劉備に強い想いを抱いており、それゆえに劉備のこととなると行動に歯止めが利かなくなるのが特徴的。強くクールで真面目な一面と、劉備への突き抜けた愛情のギャップが魅力的なキャラクターだ。関羽の活躍から目が離せない。
邪神とその召喚者が繰り広げる、ちょっぴり危ない同居生活コメディ。主人公は魔界に住む悪魔、通称「邪神ちゃん」。邪神ちゃんはある日突然、人間界の神保町に住む女子大学生・花園ゆりねに召喚されてしまった。召喚したはいいものの、悪魔を魔界に帰す方法がわからないゆりね。一方、邪神ちゃんは召喚者が死ねば魔界に帰れることを知っていた。元いた世界に帰るため、邪神ちゃんはゆりねをことあるごとに殺そうとする。2018年7月にテレビアニメ化された。
本作には、主人公である邪神ちゃん以外にも魔界のキャラクターが登場する。魔界で暮らす悪魔の一人、ペルセポネ二世だ。彼女は邪神ちゃんの学生時代の恩師であるペルセポネ一世の娘で、冥界の王ハーデスを父に持っている。髪型はショートヘアで、前髪で右目が隠れているのが特徴的だ。ペルセポネ二世は、魔界に戻れなくなった邪神ちゃんを捜して人間界にやってきた。悪魔ではあるがとても純粋で、相手が天使や人間であっても態度を変えない優しいキャラクターだ。体が弱く、頻繁に吐血してしまうなどとことん悪魔らしくない。彼女は虚弱体質を改善するため、ミノタウロス族の女悪魔・ミノスと共に人間界で生活することになる。優しく愛らしいペルセポネ二世に、読者は癒やされるはずだ。