とあるMMORPGの廃ゲーマーだった主人公が突然ゲームに似た異世界に行ってしまい、元の世界に戻るため、不遇職の意識改革をしながらダンジョン攻略をしていく異世界ファンタジーバトル漫画。高校生の京谷努(きょうたにつとむ)は「ライブダンジョン」というMMORPGに熱中していた。ゲームのサービス終了前に、1人でパーティーを操作しダンジョンを攻略しようと思い立つ。ダンジョン攻略が成功した直後、謎のアイテムをもらった努は強い光に包まれ、ゲームの中のような廃墟に立っていたのだった。原作はdy冷凍の同名web小説。
ダンジョンの攻略は単騎では難しい。中はモンスターが跋扈しているため戦闘は避けられず、攻略までに長い時間を要する。どんな強者でも疲労は避けられず、怪我を負うこともあるだろう。ダンジョン攻略はパーティーで行うものなのだ。努が現世でプレイしていたゲームも、パーティー単位でダンジョンの攻略を行っていた。攻撃を引き付ける盾役、敵を倒すアタッカー、そして傷を癒やすヒーラーというのは基本的な構成である。しかし異世界では、ゲームの常識が通用しない。なんとヒーラーの地位が著しく低いのである。これは由々しき事態だ。というのも、ダンジョン攻略は配信機能があり、圧倒的な力や見た目の派手さが重視される。要は回復されるとカッコ悪い、ということなのだろう。スマートさやカッコよさを演出するのは異世界でも現世でも変わらないらしい。ゲーマーならばヒーラーの重要性はよくご存じのはずだ。ダンジョン攻略必須職業の復権、是非とも果たしていただきたい。
冒険者の少女がダンジョン内で生理的な欲求を果たすべく奮闘したり失敗したりする、ダンジョンコメディ。大陸の西部にある「エルフの聖域」は、かつて「エルフ」と呼ばれる種族が住んでいた。広大な森は現在、モンスターが跋扈するダンジョンと化しており、日々冒険者たちが森を訪れている。主人公の剣士の少女はC級とランクは低いものの、偶然が重なりエルフの聖域にやってきた。幸運に浮かれる剣士だったが激しい尿意を感じ、どこかで済まそうと木の陰で準備をする。いよいよという時、茂みの中から耳の尖った少女が現れたのだった。
排泄することを大体はそのまま口にすることはない。トイレに行く、御不浄に行く等々、遠回しな表現で排泄に行くことを表す。「お花摘み」もそのひとつだ。この世界の女性冒険者の間では、排泄に行くことをお花摘みに行くと表すことが多いらしい。で、ダンジョンである。ダンジョンは建物の場合もあるが、森や洞窟など自然の場所であることも少なくない。人が探索し、切り開いていくべき未開の地である。しかし、エルフたちは排泄をしないのでトイレなどというものはない。どこかで済ませなければならないのだが、周囲はモンスターが跋扈する危険地帯。排泄なんてとても無防備になる行為を、すぐにできるわけがない。もたもたしていると限界点に達し、悲しい結果になってしまうこともあるのだ。剣士が悲しい体験を繰り返すたび、簡易トイレの需要ありありじゃないですかと思うのだが、そういった展開は見られない。安心安全に、恥ずかしくなくダンジョンで排泄できる装備が待たれる。
突如ダンジョンが出現してしまった現代社会を舞台に、初心者冒険者の主人公が自宅地下にできたダンジョンを攻略していく現代ダンジョンファンタジー。五年前、突如としてダンジョンが出現し大量の魔物によって世界は蹂躙された。日本ではダンジョンを探索しモンスターを倒す「冒険者」が国家資格化されている。北海道札幌市にあるダンジョン「ちかほ」には大勢の冒険者が集っていたが、初心者の空星晴輝(からぼしはるき)は何の成果もなく帰路につく。家の車庫を開けると、そこには地下への階段が出現していた。原作は萩鵜アキの同名web小説。
日本どころか地球の地下にはダンジョンが広がっており、多くのモンスターが住んでいるらしい。「スタンピード」と呼ばれる魔物の大量流出による災害から五年、人々はダンジョン攻略に精を出している。冒険者は国家資格化され、就活にも有利であるらしい。順応性の高い現代社会である。世界中の地下にダンジョンがあるというのだから、突然自宅の地下にダンジョンが出現することもあるらしい。晴輝は災難に見舞われたわけだが、冒険者の自宅の庭に自分専用のダンジョンが勝手に作られた、と考えれば悪くないのかもしれない。何せ石油価格は高騰し、野菜は高価な食べ物で一般人には購入が難しい世界、燃料代が節約できてモンスターは食料になる。そう、モンスターは食料になるらしいのだ。異変があっても、人々は順応しやがて日常になっていく。ダンジョンがあり、冒険者がいる現代社会の生活は大変そうだが、自宅の地下にダンジョンが出現するかも、とわくわくする。
ダンジョン内の案内をし冒険者の手助けとなる案内人を生業とする主人公が、王都で勇名を馳せるパーティーと共に、ダンジョンの未踏の地を探索していくダンジョン攻略ファンタジー。ロウはダンジョンを探索し攻略を目指す冒険者たちのサポートをする、迷宮道先案内人(シェルパ)をしている。ある日案内人組合に、王都から有名な冒険者パーティーがダンジョンの攻略にやってきた。ロウは黒髪の若く美しい女性、ユイカが率いる「宵闇の剣」の道案内を引き受けることになる。原作は加茂セイの同名web小説。
ダンジョンはすなわち迷宮である。RPGゲームの攻略中、地図画面とにらめっこした経験があるのではないだろうか。ダンジョン内部は踏破された部分の地図は作成されているものの、モンスターと戦いながら地図を見て迷わず進むというのはなかなか難しい。そこでロウたち、迷宮道先案内人の出番である。シェルパと呼ばれる彼らは、独自に作成した地図を見ながら冒険者たちを案内する。その際、ダンジョン探索に必要な荷物を持つのはシェルパの役割だ。他にもダンジョン内に出現するモンスターの性質なども把握し、パーティーの戦術に役立つよう助言もする。獲得した戦利品を回収し、薬草を集め、食事の準備もする。道先案内が主な仕事ではあるが、実質ダンジョン内の何でも屋だと言えるだろう。ロウはあまり物事に動じず、状況判断も的確だ。優秀なシェルパが居れば、それだけダンジョン攻略の成功率も上がるのだろう。パーティーには欠かせない、重要な専門職だ。
レジャー三昧という甘言にそそのかされて離島の高校に進学した主人公が、謎の遺跡とモンスターたちに翻弄されながら高校生活を送っていく、青春学園ダンジョン物語。宇佐見ヨウイチは、将来の夢も希望もなく進路に悩んでいたところ、同級生の阿螺井(あらい)から四国の離島、源五郎島にある弾正高校に進学しないかと誘われる。女子とのレジャーを夢見ていたヨウイチだったが、行きのフェリーが謎の巨大魚に襲われ沈没。島には地下に広がる謎の遺跡が出現しており、モンスターが出現する危険地帯だと知らされるのだった。
源五郎島は、明治時代に田沼源五郎という人が開拓した島だ。本来ならば無人島になっていてもおかしくないくらい過疎化していたが、十数年前に転機が訪れた。なんと島内に謎の古代遺跡が出現したのである。遺跡からは未知の鉱物が出土していたのだが、同時に見たこともないような生物も出現するようになった。具体的に言うと、虫や魚、小動物が巨大化したような生物である。あまりにも危険なため遺跡の発掘は中途半端になり、島には一獲千金を夢見たトレジャーハンターが押し寄せるようになったらしい。しかし、島を訪れてもすぐに遺跡の中に入れるわけではない。管理が厳しいからではなく、高校の敷地内に出現したため、関係者以外は敷地に立ち入ることができないのだ。ルールとは言え盲点である。海のレジャーではなく、ダンジョン探索が生徒の嗜みであるらしい。探索はいいのだが、どうにもモンスターの形状が気になる。巨大な虫を克服してからダンジョン探索に挑みたい。