主人公・天上ウテナが「バラの花嫁」を巡る決闘に誘われるヒロイック&ラブストーリー。ウテナは幼い頃に自分を助けてくれた「王子様」に憧れるようになる。中学生になった彼女は「王子様」の手がかりを元に鳳学園へ。だが学園には、ウテナが「王子様」からもらったものと同じ「バラの刻印」と呼ばれる指輪を持つ者がいた。彼女たちには「バラの花嫁」をかけて決闘する掟があり、ウテナもまた掟に支配されていく。
主人公の天上ウテナは、学ランに身を包む男装の少女。彼女が男装しているのは、幼い頃に自分を救ってくれた「王子様」に近づきたいという願望から。正義感が強く、その凛々しい姿にファンになる女子は多い。また一人称は「ボク」だが、美少女ゆえに男子からの人気も高い。そんな男女共に人気のウテナは、幼い頃からずっと「王子様」を想い続けている。それ故に彼女は、王子様から贈られた「バラの刻印」と呼ばれる指輪を大事にしていた。しかし、鳳学園の生徒会メンバーも、ウテナと同じ「バラの刻印」がある指輪を所持していることが明らかに。生徒会メンバーは掟に従い、「バラの花嫁」である姫宮アンシーと、彼女が鍵を握る「ディオスの力」を求めて決闘。その闘いにウテナも巻き込まれていく。
女子でありながら男子テニスに挑むスポーツ青春漫画。主人公の高樹愛は、小笠原諸島に向かう船内で出会った鯨岡洋平からテニスを学ぶ。そして東京の高校へ進学した洋平と勝負するために、愛も神奈川にあるテニスの名門校・黒百合学園への進学を決意する。しかし、黒百合学園は男子校。そのため愛は男と偽って入学するのだった。
本作の男装キャラは、主人公である高樹愛。彼女は石渡治の代表作『B・B』の主人公・高樹翎の娘である。かつて父やその仲間に鍛えられた適応能力から、揺れる船上での壁打ちなどをあっさり習得する。そんな才能にあふれる愛も、洋平との試合で男女の力の差を思い知らされる。しかし、それでもあきらめきれない愛は、髪を切り男と偽って名門男子テニス部の門を叩くのだ。元々小柄で可愛らしい少女だった愛。男装してもその愛らしさは変わらず、チームメイトの瀬川継が男だと思いつつもときめくシーンも。そんな小柄な愛は、しなやかな筋肉と抜群の適応センスで、強豪校の中でもエースとして頭角を現していく。
フランス革命期のベルサイユを舞台にした歴史ラブロマンス。主人公のオスカルは、幼い頃より男として育てられてきた。そんな彼女が軍人として仕えることになった人物は、オーストリアからルイ16世の妃として嫁いできたマリー・アントワネット。やがて彼女たちの前に革命の波が押し寄せるのだった。
本作の主人公で、男装の麗人の代名詞でもあるオスカル。彼女は名門貴族・ジャルジェ家の六女として誕生する。ジャルジェ家は軍人の家系だが男子が産まれなかったため、彼女は跡取りとなるべく男として育てられてきた。軍服に身を包み、武芸に磨きをかけていたオスカル。そんなオスカルを気に入ったマリー・アントワネットは、彼女を近衛隊の隊長に任命する。誠心誠意マリーに仕えるオスカルだったが、平民たちの過酷な生活を目の当たりにし、王家に失望。後にフランス革命が起きた時、オスカルは民衆と共に闘うのだった。
平安時代を舞台に、貴族の姉弟がそれぞれの性別を偽って起きるラブコメディ。平安時代に作られた物語『とりかへばや物語』をベースに描かれた小説のコミカライズ作品だ。権大納言家には、活発な若君と美しい姫君がいると評判であった。しかし、その実態は男勝りに育ってしまった姉・綺羅君と、病弱故に迷信深い母親に姫として育てられた弟・綺羅姫だった。
本作の男装キャラは、主人公の若君・綺羅君。彼女は権大納言の娘として生まれるが、子どもの頃から活発で女の子らしい遊びに興味を持たなかった。その一方で武芸や蹴鞠などに関心を持ち、都でも評判の「若君」とウワサされてしまう。一方で病弱なために「姫」として育てられた弟・綺羅姫は、可憐で美しい姫と評判になっていた。しかし、本心では男に戻りたいと考えている。父である権大納言はそんな2人の性別を取り替えたいと思ってしまうほど。やがて2人は性別を偽ったまま、宮廷に仕えることになる。