古代エジプト。王(ファラオ)は女性が決めることとなっていた。女性とは王妃のこと。エジプト王家は女系で紡がれているのでファラオの長女が、次にファラオとなる夫を選ぶ、それによって王の血脈が続いていたのだった。
これはあくまでも名目上であり、実際にはファラオとなる夫が王妃を娶ることでファラオとなっていた。そう、王妃には夫を選ぶ権限はなかったのだ。
トトメス1世の長女として生まれたハトシェプスト。小さい頃から男勝りで活発だった彼女には夢があった。
それはファラオになる事。
しかし、いくら望んでも時代が彼女をファラオになることを許さなかった。
なぜ自分は女に生まれたのだ……。
彼女は悩む、女性は男性に比べて出来ることがとても制限されていたことを。王族と言えど同じことだったのだ。
時は流れ少女は大人の女性へと成長する。
父王であるトトメス1世の望みで、異母兄弟である兄のセティを夫として迎えることになるハトシェプスト。お転婆だった少女はなりを潜め、美しい女性へと成長していた。しおらしく兄のいう事を聞く彼女だが、秘めた野望があった。あくまでも女性としてファラオを目指すこと。ハトシェプストがファラオを目指す、それはどのようなものになっていくのだろうか。
古代エジプトに実在した女性ファラオ・ハトシェプストの半生を描いた物語。ハルタにて連載中、コミックは第1巻まで発売。