超能力を持つ新人類と人間の戦い、そして地球への望郷を描いたSF漫画。遥か未来、コンピューターで管理された人類は、地球から遠く離れた移民惑星で生活している。主人公の少年ジョミーは、まもなく14歳をむかえ成人検査を受ける。だがその検査とは、超能力を持つ新人類「ミュウ」を発見し殺すためのものだった。1980年アニメ映画化、2007年TVアニメ化。
竹宮惠子の代表作であるSFドラマ作品。遥か未来、人類は深刻な環境汚染から地球を浄化するために他惑星へ移民していた。人々はコンピューターからの管理の元、理想的な市民として教育されていたが、ある時、超能力を持つ新人類「ミュウ」が生まれ始める。ミュウたちは発見され次第排除されるが、逃げ延びた者は指導者「ソルジャー・ブルー」の元で団結し、地球への帰還を夢見ていた。ミュウは超能力と引き換えに身体に何らかの障害を持つのだが、主人公のジョミーは、ミュウでありながら完全な健康体の持ち主。そんなジョミーをソルジャー・ブルーは自分の後継者として導き、人類の故郷である地球への帰還を願う。だが、そんな彼らの前に、ミュウを敵視する人類が立ちはだかる。
少年愛漫画の金字塔的作品と呼ばれる、竹宮惠子の代表作の一つ。舞台は十九世紀後半のフランス。貴族と娼婦との間に産まれたセルジュ・バトゥールは、父の遺言でラコンブラード学院へ入学する。そこで彼は、少女のような美少年ジルベール・コクトーと出会う。それは2人の美しくも哀しい物語の始まりだった。
本作は少年愛だけでなく、性暴力や近親相姦という重いテーマも内包している。物語の主人公は2人の少年、セルジュとジルベールだ。セルジュは名門貴族の跡取りだが、母親の出生から差別をされ、後継人から虐げられていた。しかし、父の遺言で学院に入学してからは、信頼できる人々に恵まれていく。そんな彼が出会ってしまったのが、少女のように美しい容姿を持った少年ジルベール。彼は、生徒や教師たちと肉体的関係を持つ、自虐的な生活を送っていた。その原因は、ジルベールの叔父オーギュストにあった。彼から肉体と精神を支配されていたジルベールは、常に精神的に不安定な状態に。しかし、セルジュの献身的な愛情によって段々と心を開いていくが、そんな彼らを待ち受けていたのは更なる苦難だった。
超能力者の美少女とエリート青年宇宙飛行士の恋を描くSFラブコメディ。宇宙飛行士のダン・マイルドは、宇宙船事故の現場で乗客の救助をしていた。だが、最後の一人を救援した後、爆発に巻き込まれ命綱が切れてしまう。そんなダンを救ってくれたのは、謎の少女ニナ・フレキシブル。ニナは優れた超能力者で、以前からダンに恋していた。
年の差カップルの純愛と、SFを交えたコメディストーリーが描かれている作品。主人公の宇宙飛行士ダンは26歳の青年で、ヒロインの超能力者ニナは初登場時9歳の女の子。ニナはダンに積極的なアプローチをするも、ダンはエリートパイロットでハンサムなため、周囲の女性が放っておかない。ニナはその度にやきもちを妬き、超能力でさまざまな騒動を巻き起こす。やがて2人はプラトニックな恋人同士になるのだが、かつてのダンの初恋相手がタイムスリップしてきた16歳のニナだったという事実などは非常にSF的なエピソードで、竹宮恵子らしさが感じられる。
SF作家の光瀬龍が原作を手掛けた壮大なSF戦記物語。本作は、アンドロメダ星雲にある惑星アストゥリアスから物語が始まる。この星ではある日を境に、機械が人間たちを支配しようとしていた。そんな中、コスモラリア王家の生き残りであるジムサは、母リリアと共に砂漠で暮らしていたが、そんな彼らに過酷な運命が忍び寄る。1982年『24時間テレビ 愛は地球を救う』内でアニメ版が放送された。
本作はアンドロメダ星雲から始まり、さらに広い宇宙を巡る物語へと繋がっていく。惑星アストゥリアスのアヨドーヤ王家のリリア姫は、兄王子ミランの友であり、コスモラリア王家の皇太子イタカに嫁ぐことに。だが、幸せな結婚から間もなく、流星群の飛来と共に、王宮に多数のコウモリが侵入してくる。以降、宮殿内の人々やイタカの精神に異変が生じていく。そんな中でリリアは、ジムサとアルフという2人の子を授かるが、「双子は不吉である」という予言を受けてアルフを密かにとある剣闘士へ託す。その後、リリアは完全に豹変してしまったイタカのもとからジムサを連れて逃げ出した。時は流れ、イタカの暴政により荒れ果てた惑星で成長したジムサとアルフは再会し、機械に立ち向かう戦いにその身を投じていく。
イズァローン王国を巡る壮大なドラマを描いたファンタジー作品。人や人ならざる者が住む世界のイズァローン王国には、現国王の息子ルキシュと先代王の息子ティオキアと2人の王子がいた。ある時ティオキアは、隣国イシュカへ人質に出される。
本作の舞台イズァローン王国の人々は、雌雄同体で産まれてくる。成長するにつれ、どちらかの性へと変化していくのだが、ティオキアは成長しても性か決まっていなかった。容姿は女性のように美しく、心の優しいティオキアは、隣国イシュカへ人質として送られることになる。しかし、イシュカに封印されていた「魔」を解放してしまい、ティオキアは「魔王」となってしまうが本来の優しき人格は失わなかった。男でも女でもなく、人でも魔でもないティオキア。一方、ルキシュは、王の戦死で急遽次期国王に選ばれた。2人はイズァローン王国を巡る壮大な運命に巻き込まれていく。