高校生の恋愛と友情などを描いたリアルに近いヒューマンストーリー。情緒がまだ定まっていなく、善悪の判断がまだ未熟な思春期を、鋭く悲しいほど辛辣に描いた作品。
リアル女子高生達が現実と似ている悩みを抱えて奮闘している。そのリアル感が魅力の一つとなっている。葛藤を経て、大人になっていった事を思い出させてくれるマンガである。
作者が作品の構想を思いついたのは、高校生の頃。「2人の人間がいて、そのうち1人が表の世界にいって、もう1人は裏の世界にいってしまうというお話をいつか描きたいと思っていた。」
どちらにしろ、その2人の境遇は普通ではなくショッキングな事も多々あるが、それが当たり前で「普通のこと」と割り切ろうとしているところが、切なくもあり、苦しい気持ちにさせられる。
入学式の日。坂下 かのりは出席番号順で前に座っていた、坂上 香澄に「名前のフンイキが似てる」ということで話しかけられた。流れで仲良くなっていたところへ、かのりの友人から欠員が出た為に突然合コンの誘いがくる。かのりは「がっついてない、いーオトコ」、香澄は「背の高い、いーオトコ」が来ますようにとお願いをした。
その合コンに来ていた背の高い男・江奈由也と香澄が、誠実な雰囲気のする・中尾 浩太とかのりが付き合う事になる。しかし、かのりは合コン前に江奈が「セックスして−−−。」と浩太に言っているのを聞いてしまっていた。香澄の心配をするが、江奈に夢中になっている香澄には言い出せずにいた。
高校1年生。相手を冷淡で淡白に見ている。冷たい印象を受け、サバサバした性格。流れで人と付き合ってしまうのは、過去に信じていた人に裏切られた経験があるから……。父親が単身赴任で自宅を留守にしていて、母親とほぼ二人暮らしのようになっている。
高校1年生。かのりと同じクラスで出席番号が隣り同士の為、仲良くなる。小柄で黒髪の長いストレート。人懐っこく、かわいい。しかし、かのりとケンカし、疎遠になった時は辛辣な事を平気で言ったりする。
高校2年生。かのりと合コンで知り合い付き合っている。過去に遊んでいたという噂がある。なぜか高校生で一人暮らしをしている。江奈とは親友。
高校2年生。浩太と同じクラスで親友。長身の男。女性にとっては鬼畜この上ない人物。外見だけがかっこいいだけで、たくさんの女性が群がってくる。