行商人の青年と狼の少女の旅を描いたライトノベルのコミカライズ作品。旅の行商人として、馬車で各地を巡っているクラフト・ロレンスは、ある夜、荷馬車の覆いの下で眠っている不思議な少女を発見する。少女には獣の耳と尻尾があり、彼女は自身を「ヨイツの賢狼」ホロだと名乗った。ロレンスは狼の化身であるホロを旅の同行者として迎え、彼女の故郷を目指して行商をしながら旅をすることになる。2008年1月にテレビアニメされた。
ホロは狼の化身であり、豊穣を司る神のような存在だった。パスロエ村の天候を操るなどして麦の実りに尽力してきたが、農業技術の発展によって自身の力は必要とされなくなってきたと感じ、遠い故郷に帰りたいと願うようになる。ホロの故郷は、北の大地にあるヨイツという場所。ホロは、自分がパスロエ村にいる間に世界は様変わりしているだろうから、様々な土地を見て見聞を広めながらヨイツに向かいたいと考えていた。そのため、行商人として各地を巡っているロレンスの旅に同行させてもらうことは、ホロにとって魅力的な選択肢だったのだ。ロレンスはホロの願いを受け、彼女と共にヨイツを目指すことに。道中、2人は様々な騒動に巻き込まれながら、徐々にその距離を縮めていく。
中堅商社を舞台に繰り広げられる、熱き企業ドラマ。主人公は、中堅商社ヒノマル物産で働く大佛晃人(おさらぎあきひと)。彼は並々ならぬ熱意で24時間働く熱い男。今どき珍しい絶滅危惧種の商社マンだ。彼の憧れは、社内で多くの伝説を残している常務・熊代尊(くましろたけし)。大佛は熊代常務のようになりたいと思い懸命に働いていたのだが、ある日、上司のミスをなすりつけられて大ピンチに陥ってしまう。閑職に追いやられる寸前、大佛に手を差し伸べたのは、あの熊代常務だった。
あいつが近寄ってくると、冷房がついていても気温が上がった気分になる。仲間からそう言われるほど、熱い男である大佛。彼はその熱量に応じてよく働いた。つけられたあだ名は、24時間働かないと気が済まない「マグロ男」。そんなマグロ男が、上司のミスをなすりつけられ閑職に追いやられる危機に陥る。そこに現れたのが、憧れの熊代常務。熊代常務は大佛を社内ヘッドハントし、シェールガス・チームに引き入れた。チームが取り組むのは次世代型のビジネス。大佛にとって、ヒノマル伝説を作る願ってもない好機が訪れたのだ。大佛はビッグビジネスを成功に導き、伝説を作ることができるのか。仕事にやりがいを見出せない社会人、これから社会に出る学生にも見てほしいビジネス漫画だ。
少年の復讐の旅を描いたダーク・ファンタジー漫画。開拓民の少年であるソーナ・ユーキは、家族と共に新しい土地へと向かう道中、盗賊ハイドラと遭遇し家族を惨殺される。ソーナは生き残ったものの、手に焼きゴテの烙印を押され、そのまま砂漠に捨てられてしまった。水も食料もない砂漠で死を覚悟したそのとき、彼の目の前に1人の女性が現れる。彼女は武器商人のガラミィ。ガラミィはソーナの命を救い、彼に剣を売った。その日から、ソーナの復讐の旅が始まる。
荒野の真ん中で倒れ伏していたソーナの前に現れた美女・ガラミィ。彼女はソーナに水と薬を与えてその生命を救ったが、商人である彼女が無償で人助けをするわけがなかった。ガラミィは荒野の法として、死にかけた人間の命はそれを拾った者の所有物になると主張し、水と薬の対価はソーナの身柄であると告げる。ソーナが自由を手に入れるには、ガラミィに金貨100枚を支払わなければならない。さらにガラミィは、ソーナの母の遺品を対価に、彼に一振りの剣を売った。戦うための武器を手に入れたソーナは、いつか盗賊ハイドラに復讐しようと心に決め、金貨100枚を稼いで自由になるその日まで、ガラミィの旅に同行することになる。ソーナの復讐の行方と、ガラミィとの関係性が見どころだ。
武器商人の女と彼女の私兵たちの日々を描いた、ガンアクション漫画。両親を戦争で失い、兵器や武器に関わる全てを嫌悪する元少年兵のヨナ。彼は何の因果か、憎むべき武器を売り歩いている武器商人の女、ココ・ヘクマティアルの私兵として、彼女とその部下たちの旅に同行することになる。武器商人の日常は、銃声と火薬の匂いが付き纏う危険なもの。そんな毎日を切り抜けながら、ココは密かにある計画を実行に移そうとしていた。2012年4月にテレビアニメ化。
ココの下にはヨナを含めて、一癖も二癖もある私兵たちが集っている。性格も経歴もバラバラな9人の私兵たちが、それぞれの特技を活かし、命さえ懸けてココのために働いているのだ。本作の見どころは、武器商人という仕事をしているがゆえに常に命の危険に晒されているココが、個性豊かな私兵たちの能力を活かしてどのように困難を乗り越え、自身の目的を達成していくのか。そして武器を憎みながらも武器を取って生きていくしかないヨナが、ココたちとの交流を経てどのように成長していくかにある。また、迫力満点の激しいガンアクションも注目すべきポイント。世界平和のために武器を売るという矛盾を抱いたココの、仲間たちには語られていない「ヨルムンガンド」計画からも目が離せない。
異世界に飛ばされた主人公が商人として成り上がるファンタジー小説のコミカライズ作品。秋那昭二(あきなしょうじ)は、いつかは独立して開業するという夢を胸に、長年ブラック企業で働き続けてきた。そうしてようやく開業の資金が貯まり喜んだのも束の間、昭二は異世界に勇者として召喚されてしまう。そこで昭二が手に入れたスキルは「栽培」というもの。「栽培」は戦いには不向きだが、使い方によってはかなり便利なチートスキルだった。昭二は「栽培」を使い、商人として成り上がっていく。
異世界に召喚された昭二が得たスキル「栽培」は、畑に埋めたあらゆるものを栽培するというものだった。元の世界に戻れないことを聞かされ、ヤケになって酔っ払った挙げ句、酒瓶を畑へと埋めた昭二は、翌朝酒が入った酒瓶が大量に生った木が畑に出現していて驚く。スキルで栽培できるあらゆるものとは、正しくあらゆるもの。野菜などの植物だけでなく、剣や盾などの武器、お金まで栽培できてしまうのだ。このスキルさえあれば、自分だけの店を開いて自由気ままに商売ができる。そう考えた昭二は、大量に在庫を生産。軍資金を作って馬車を買い、旅の行商人として独立開業する。昭二は異世界でどのように成功していくのか。スキルを最大限に利用した彼の活躍から目が離せない。