日本ではあまりメジャーとは言えないダークファンタジーというジャンル。しかしその世界観は読む者をマンガの中へ引きずりこむ。特に日本のダークファンタジーは独特で世界でも類を見ない発展を遂げているのも魅力の一つだ。
ジャンルとしての線引きが難しい分野ではあるものの、日本のマンガにおいて地位を確立しているダークファンタジーの魅力に迫る。
出典:Amazon.co.jp
日本ではあまりメジャーとは言えないダークファンタジーというジャンル。しかしその世界観は読む者をマンガの中へ引きずりこむ。特に日本のダークファンタジーは独特で世界でも類を見ない発展を遂げているのも魅力の一つだ。
本作は主人公「ケインツェル」の壮大な復讐劇を描くダークファンタジーである。連載当時は日本国内よりも国外での売り上げが高く、ファンタジーの本場で評価を得たマンガと言える。ファンタジー作品に多いなんでもありという設定ではなく、魔法のルールや作中の歴史などが細かく設定されていて、リアリティある世界観となっている。可愛らしいキャラクターと圧巻の世界観は日本独自の素晴らしい最高峰のダークファンタジーマンガだ。
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家族を盗賊に殺され、手に焼印を押された上に砂漠に捨てられた少年は一人の武器商人と出会う。母の遺品を代価に武器を得た少年は復讐の旅を始めたのであった。
恐ろしい魔物、そして魔物のように恐ろしい人間が織りなす悲しみと怒りの復讐劇が、読者の心をマンガの中に引きずり込む。人物の描写はもちろんのこと、荒野や建物までも思わず見入ってしまうほど緻密に描き込まれており、重厚なストーリーに負けない作画となっている。
主人公の吸血鬼である「アーカード」は日本のダークファンタジーマンガではトップクラスの強さを誇る吸血鬼。そして「アーカード」に血を吸われて吸血鬼となった元人間の「セラス・ヴィクトリア」が徐々に人間性を欠いてゆく様子は鳥肌ものである。
これはただのヴァンパイア物語ではない‼ 敵も仲間も例外なく狂気じみており、戦闘シーンはもちろんの事、記憶に残るような台詞回しも迫力のある作画が引き立ててくれており、世界観に引き込まれる。史上最悪の三つ巴と吸血鬼の生き様を描いた至高のダークファンタジーである。
ダークファンタジーというよりはSFよりではあるものの、実に日本人によく馴染む世界観といる。
謎の生命体「ガンツ」によって集められた人間たちが「謎の星人」と理由も分からず戦わなければならない。ただ敵と戦うだけではなく、「ガンツ」の定めたルールがあり、それに伴って点数がつけられるのも非常にユニークだ。そして特筆すべきは圧倒的なビジュアル‼ マンガなのにまるで映像を見ているかのような美しい作画は他作品とは一線を画している。
人間を捕食する人外の魔物「妖魔」。その妖魔を倒すために生み出された半人半妖の女戦士「クレイモア」。中世ヨーロッパのような世界観が美しいこのマンガはこの二つがキーワードとなっている。西洋の美術画のような作画と、凄惨なストーリー、過酷すぎる道のりの復讐劇、ラストに向かってのスピード感は圧倒的で、ありきたりのファンタジー作品に飽きたかたにはおススメである。「クレイモア」の主人公「クレア」と、「妖魔」に家族を殺された人間「ラキ」との絆を描いたダークファンタジーでも数少ない美しい人間模様も見所だ。
「『風の谷のナウシカ』がダークファンタジー?」と疑問に思う人も多いことだろう。確かにアニメしか見たことのない人にとっては納得がいかないかもしれない。しかしアニメ版はマンガ版においては序章にも過ぎないのだ。ストーリーも大きく違いマンガ版では「トルメキア」と「ドルク」という二ヶ国の戦争をベースに主人公の「ナウシカ」が絶妙に絡んでいく。さらにアニメでは登場しない「蟲使い」や「森の人」といった独自の民族もマンガならではであり、読んだことがないのであれば是非ともチェックしていただきたい。
『ドロヘドロ』は魔法によって頭を爬虫類に変えられた記憶喪失の男が、自分の本当の顔と記憶を取り戻す姿を描いたマンガだ。登城人物のほとんどがホラーな覆面を付けており、メタルやパンクな雰囲気が強いが、随所で垣間見えるブラックな笑いが実にユニークである。これまでに紹介したマンガの中で最も独特、そして最もダーク――。一味違ったダークファンタジーを求めているならこのマンガで間違い無いだろう‼
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