人の心が読める、分かるという作品は多いが、そのメジャーな設定で独自の面白さを築く『妄想テレパシー』をご存じだろうか。今回は、その『妄想テレパシー』の見どころと小ネタを紹介する。
現在ウェブで連載中の4コママンガ『妄想テレパシー』をご存じだろうか。本記事では、『妄想テレパシー』の見どころを紹介する。
出典:Amazon.co.jp
人の心が読める、分かるという作品は多いが、そのメジャーな設定で独自の面白さを築く『妄想テレパシー』をご存じだろうか。今回は、その『妄想テレパシー』の見どころと小ネタを紹介する。
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「星海社」がTwitterで設立したアカウント「ツイ4」で連載している4コママンガ。毎日15時に1話ずつ更新されている。著者は『僕と宇宙人』も手掛けた「NOBEL」(ノーベル)。本作は、テレパシー能力を持つ女子高生とポーカーフェイス男子のラブコメディである。主人公は、心の声を視ることが出来る「中野彩子」。彼女は、その能力のせいでクラスの人気者「戸田隼人」が自分に好意を寄せていることを知る。そして同時に、自分をネタにあらぬ妄想をしていることも知ってしまうのだった……。
マンガは白黒で作画されているのが一般的だが、本作は他人の心の声や妄想が、カラーページで表現されている。そのため、読者はひと目で「これは現実の出来事」「これは妄想」と理解出来る。これは、ウェブで連載されているマンガならではの表現技法だと言えるだろう。
主人公の「中野さん」に想いを寄せている「戸田くん」は、先程少し触れたが、クラスの人気者である。勉強も運動も出来る上にとても優しい。非の打ち所がないイケメンである。だが、彼の心の中は「中野さん」への妄想で溢れている。その内容は、この年頃の男子によくあるもので、少し刺激が強い。しかも彼は感情が表に出にくいので、クールな顔で熱い妄想を繰り広げているとは、誰も思わないのだ。それに気付いているのは、「中野さん」と読者のみ。「中野さん」が妄想を視て戸惑っている様子もまた、読者を楽しませている。
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「中野さん」は、クラスの中では目立たない存在だ。その能力がある故に辛い経験をしてきており、心を閉ざしてしまっている。そのため、友達はいない。テレパシーがあるからといって、人間関係が円滑というわけではないのだ。「都合のいい女」「いい子ちゃん」の話では、彼女の苦悩がよく分かる。一方、「戸田くん」は前項でも述べたように、クラスの人気者である。ポーカーフェイスではあるが男女問わず好かれ、友達もたくさんいる。この対照的な2人が、学級委員長になったことで交流が始まり、変化が生じていくのだが、特に「中野さん」が少しずつ変化・成長していく過程は見どころだ。
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『妄想テレパシー』には、「戸田くん」に想いを寄せる幼馴染み「東まなみ」こと「マナ」が登場する。「中野さん」が「戸田くん」と同じ学級委員長になったことでライバルかと警戒するのだが、最終的に「マナ」は「中野さん」と友達になる。そこには、様々な打算や企みがあったわけだが、その心を知りつつ「中野さん」は一緒に行動することになる。初登場時は、読者によっては「嫌な奴」の印象があるかもしれない。だが、彼女の魅力は話が進むにつれて、徐々に現れてくる。特に、女友達は実は「中野さん」が初めてだったという点に注目したい。ラブコメディとはいえ、キャラクターの心理描写も優れているのが見どころ。恋愛だけではなく、女の友情も余すところなく描いている点は素晴らしい。
単行本になる前、ウェブ掲載のみでは明確にされていなかったが、単行本1巻では、この作品の舞台は「京都」だと明かされている。著者の出身が京都だからかもしれない。また、単行本で読める番外編には、著者の『僕と宇宙人』のキャラクターも登場している。作品を知っている人には嬉しい演出だ。他にも、「マナ」と「戸田くん」の出会いや「中野さん」の幼い頃の話など、ウェブでは読めない話が掲載されており、より深く『妄想テレパシー』の世界を堪能出来る。「中野さん」と「戸田くん」の行く末はどうなるのか、これからの展開が楽しみだ。
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