小畑健と大場つぐみによる初タッグ作品にして両者の代表作。現代日本を舞台に、死神が人間界に落とした「デスノート」を手に入れた高校生の月が、その超自然的な力で犯罪者を殺害し、「キラ」と名乗って新世界の神になろうと目論む物語。世界的名探偵のLがキラの正体を追い詰めるため、月の周辺に接近して調査を開始し、両者は互いの正体を探り合いながら高度な心理戦を繰り広げる。そして、物語中盤の月とLが共同でキラ事件を捜査する展開や、後半の「新たなキラ」の登場によって、事態はさらに混迷を極めていく。本作は、超自然的要素を含んだ、推理と心理戦を特徴とするサスペンス・スリラー。作中では、デスノートの詳細なルールが段階的に明かされ、それらのルールを駆使した駆け引きが展開される中で、登場人物の思考過程が詳細かつ綿密に描かれる。また、デスノートの存在は一般には秘匿されており、警察組織やICPO、FBIといった国際的な捜査機関が連携してキラ事件に対処する世界が構築されている。集英社「週刊少年ジャンプ」2003年から2006年まで連載。2006年6月の実写映画化、同年10月のテレビアニメ化をはじめ、テレビドラマ化、舞台化、ゲーム化など多数のメディアミックス展開がされている。