吸血鬼といえば人の生き血を吸い、自らのしもべや眷族(けんぞく)を増やしていくものだが、虚弱なドラルクにはそれも厳しい。ある日、ロナルドの知り合いであるコンビニの店長が、息子の武々夫が仮性吸血鬼化してしまったために助けを求めに来た。この世界では吸血鬼化した動物や虫に噛まれて仮性吸血鬼化することはよくあることで、病院に行けば注射一本で治るのだが、吸血鬼になりたい武々夫は、父親が店長を務めるコンビニに立てこもり、バイトの女の子を人質に取ってしまう。ロナルドが説得する最中、ドラルクは武々夫の望みをかなえてやると吸血するが「若い男の血がくどい」と胃が受け付けず死んでしまう(ちなみに死ぬ際に灰塵(砂)と化すため「スナァ」という擬音を立てながら崩れる)。吸血鬼なのに血を吸って死んでしまう虚弱さに、ロナルドから「吸血鬼やめちまえ!」と言われる始末であった。しかしこの事件解決をきっかけに、ロナルドは吸血鬼であるドラルクとコンビを組んだと雑誌「週刊バンパイアハンター」に記事を書かれて、後に引けない状態になってしまう。
ロナルドの事務所に居候するドラルクは、神奈川県警吸対課の副隊長である少女、ヒナイチから危険性がないか調査を受ける。弱過ぎて能力的には危険性皆無のドラルクだが、自由過ぎる言動をとがめられれば事務所廃業の危機だと焦るロナルド。だが意外にもドラルクの紳士的な振る舞いにヒナイチはドラルクが気になっていた。また上司である隊長のヒヨシ(周囲には知られていないがロナルドの兄で元ハンター)にもドラルク監視の必要性を熱弁し、自分がその任務に就くと主張。その後、密かにドラルクの動向を監視するヒナイチは、ドラルクが死にまくるのは「ロナルドや周囲の目を油断させるための演出」だと思い込む。しかしドラルクは犬にほえられたり、おばちゃんとぶつかっただけでも死んでしまう。さらには道でティッシュ配りをしている人から自分だけがティッシュをもらえなかったという理由で精神的にダメージを負って死亡。さすがにドラルクの虚弱さに気づいたヒナイチだが、県警はヒナイチがドラルク監視の任務に就くことを正式に認めてしまっていた。
ドラルクはある夜、使い魔のジョンと共にラジオ番組風なインタビューをするという遊びに興じていた。風呂に入っていたロナルドに、彼の弱点であるセロリ(吸血鬼化している)を投げ込むと、ジョンと共にハンターギルドへと遊びに行く。ロナルドの同期ハンターの「鉤爪の蜘蛛(フックスパイダー)」のショットには彼のムダ毛フェチについて、ロナルドの師匠で鴨(かも)のかぶりモノをしている凄腕(すごうで)のハンター・ヴァモネにはそのかぶりモノについてのインタビューを繰り広げていた。いつもなら止めるロナルドが不在なため、次々とハンターたちに質問をしていくドラルク。マッチョながら心は乙女でボンデージ衣装に身を包むハンター「ゲテモノ調教師」のシーニャ・シリスキーに、衣装について質問したドラルクは、ジョンと共に恥ずかしいボンデージの衣装を着せられ、死んでしまう。めげずにドラルクはチャイナ衣装のハンター・ターちゃんにも衣装についてインタビューするが、シーニャから着せられた衣装についてターちゃんから毒舌を吐かれ、再び死んでしまうのだった。
吸血鬼と共存する世界において、時に平和に暮らす吸血鬼にまで、己の欲望から襲いかかるハンター崩れの人間もいた。ある日、ハンター協会で無差別に吸血鬼を襲う元ハンターの存在を知らされたロナルドとドラルク。その帰りにドラルクは襲われ、靴下を奪われてしまう。ドラルクの靴下を奪ったのは元ハンターの人間、靴下コレクションであった。吸血鬼は己の衣服に強い執着を持っているため、衣類を奪われたり隠されたりすると衰弱死してしまう。靴下コレクションはハンター時代に強大な吸血鬼と対峙(たいじ)した際、絶体絶命の危機に陥った。その時、ダメ元で靴下を奪ったら吸血鬼が弱りだし、その姿に興奮を覚えて以来、吸血鬼たちの靴下を奪う変態になってしまったのだ。ドラルクの靴下を手始めに、新横浜に住む吸血鬼野球拳大好き(相手に野球拳を仕掛ける変態吸血鬼)の足袋(たび)や、吸血鬼マイクロビキニ(噛んだ相手を男女問わず衣服をマイクロビキニにしてしまう変態吸血鬼)のガーター付きソックスも奪われる。ドラルクたちは奇襲戦法で靴下を奪い返すのだった。
ある夜、いつものように目覚めたドラルクは体が子どもに戻ってしまっていた。原因不明の子ども化した姿をロナルドとヒナイチに見られたドラルクは、とっさにドラルクの弟の「ドラ2」だと名乗る。そのまま弟のフリをして、ロナルドとヒナイチから「ドラルクの長所」の話を聞き出そうとする。そのような中、二人から離れた隙にドラルクはくしゃみをした。ドラルクはその衝撃で簡単に死んでしまうのだった。そして死から再生したドラルクは、元の大人の体に戻っていた(その時にヒナイチからもらったかわいい子ども用パジャマを着用中)。ドラルクが元の姿に戻っていることを知らないロナルドとヒナイチは、ドア越しにドラルクと過ごす日々の楽しさを語る。感動するのも束の間、ドアを開けた先で可愛いパジャマ姿のドラルクを見てブチ切れるロナルド。その時、謎の美女が現れてドラルクに寄り添う。その美女はドラルクの母、ミラで、ドラルクを子どもに変えたのも彼女だった。ミラは再びドラルクを子どもの姿にして現在の記憶を消すと、彼を連れ去ってしまう。
ある日、真剣な面持ちでどこかへ向かうドラルクを目撃したロナルドは彼を尾行。たどりついた場所はホテルの地下に設けられた闘技場であった。そこでは新横浜で最も弱い者を決める「新横浜最弱トーナメント」が開かれていた。意味不明な戦いを観戦することになったロナルド。そこへ選手としてステージに登場したのが今回の優勝候補と噂されるドラルクだった。初戦でドラルクは何もない地面で滑り死亡。その圧倒的な弱さに対戦者は引くしかなかった。その後もドラルクは様々な自爆行為で貧弱さを見せつけ、決勝戦へと上り詰める。最終戦の相手となったのは、吸血鬼貧弱くそモヤシ。彼は以前、自分と同じだけ周囲の者を貧弱にするという能力で新横浜を混乱させ、ハンターたちに退治された。その際も元々貧弱なドラルクには効果がなかった。ドラルクの貧弱さを熟知している貧弱くそモヤシは、対戦早々にドラルクが快適にくつろげる環境を用意し、自身の体調を崩す作戦に出る。だがドラルクは初戦で転んだ時に靴に入った小石の不快感を最大に引き出し、死ぬのだった。
かつて吸対課の隊員であるケイ・カンタロウと騒動に巻き込まれた吸血鬼の辻斬りナギリによって捕獲された吸血鬼、「爆弾魔」ダイナ。彼は吸血鬼研究センター(VRC)に収監されていたが脱獄。ダイナのもとへ駆けつけたロナルドたちだが、ダイナはドラルクに最新型の爆弾を装着させてしまう。装着者の命が94回喪(うしな)われなければ爆弾が解除されないという仕掛けで、同じ死に方はカウントされない。新横浜を救うためにドラクルは94回死にチャレンジする。定番のドアに挟まれる物理ダメージ死から、悪口を言われての精神的ショック死といった基本を押さえつつ、様々な原因で死んでいく。雨に降られて死んだため、コンビニで傘を買おうとするも値段が高くて死、仕方なく買って外に出れば雨が止んでいてショック死するといったコンボも披露。ファミレスで狭い席に案内されて死、通りすがりのキウイに突かれて死、ソシャゲのガチャで外れて憤死。必死に新たな死に挑戦するドラルクに、最後はロナルドが連れてきたハンター仲間によって死のカウントを増やしていくのだった。