漫画の舞台となる「町」は、住む人、歴史、自然現象ほか、独特の特徴を持った場所として描かれることが多い。今回はタイトルに「町」の付く作品を特集。住んでみたい場所から危険な場所まで、様々な「町」を舞台にした5タイトルを紹介。
懐かしさ、優しさ、不気味さ…色々な「町」が舞台の作品を紹介
出典:集英社
漫画の舞台となる「町」は、住む人、歴史、自然現象ほか、独特の特徴を持った場所として描かれることが多い。今回はタイトルに「町」の付く作品を特集。住んでみたい場所から危険な場所まで、様々な「町」を舞台にした5タイトルを紹介。
出典:集英社
変わり者な小説家と、苦労人な女子高校生のラブストーリー。主人公の女子高校生・大野ふみは母を亡くし、父と共に貧しくも懸命に生きている。しかし、父が借金を抱え、アパートから追い出されてしまう。父は、借金返済のためマグロ漁船に乗ることに。ふみも、椿町に住む時代小説作家・木曳野暁の家で、住み込み家政婦として働くことになった。ふみが年配の男性と思い込んでいた暁は、実は若い男性。その上かなりの不愛想で、ふみは困惑するが、椿町で暁と暮らすうち彼に惹かれていく。
本作の舞台となる「町」は、小説家・木曳野暁が住んでいる椿町だ。主人公の女子高校生・大野ふみは、父の借金が原因で帰る家を失った。ふみは、父の知り合いの紹介で、椿町にある木曳野暁の家に、家政婦として住み込むことになる。突然の環境の変化に戸惑いながらも、一生懸命がんばろうと決意するふみ。健気にも、暁の家が高校から徒歩圏内の場所にあることを、交通費が浮いて借金返済の足しになると喜ぶ。一方、人付き合いの苦手な暁は、ふみに不愛想な態度をとる。ふみは、熱心に小説を書く暁の姿を見て、自分は邪魔なのではと不安に陥り、家を出ていく。そこで初めてふみの家庭の事情を知った暁は、彼女を迎えに行き、2人の同居生活が改めてスタートする。ふみが椿町に来た当初は、ただの雇用人と家政婦だった2人。やがて互いに惹かれ合い、恋人同士へと変わっていく。
出典:小学館
謎めいた町に引っ越してきた少女が怪奇現象に遭遇する、オカルトミステリー漫画。主人公・横山麻子は、両親の離婚で、母方の実家がある薬多江町へ引っ越してきた。薬多江町は、携帯電話が通じない程のとんでもない田舎町。麻子が携帯電話片手に歩いていると、見知らぬ少女・浜岸エミナから、「携帯を捨てた方がいい」声をかけられた。麻子はそれを無視したが、その夜から奇妙なことが起き始める。恐怖に震える麻子の前に、再びエミナが現れた。
本作の舞台となる「町」は、謎めいた田舎町「薬多江町」だ。主人公の女子中学生・横山麻子は、両親が離婚したため、母方の実家である薬多江町へやってきた。麻子には、東京に恋人の「先輩」がいたが、引っ越しで離れ離れになってしまう。しかも、薬多江町はあまりにも田舎で、携帯電話は常に圏外。だが、引っ越してきた日の夜、圏外で通じないはずの麻子の携帯電話に、差出人不明のメールが届く。大好きな先輩からかと思って連絡するも、彼は違うと言う。そして先輩から、麻子を逆恨みしていた同級生が事故死した話を聞かされる。それからも差出人不明のメールが続いて届き、麻子は不安に襲われる。彼女を救ったのは、初対面で「携帯を捨てた方がいい」という謎の助言をしてきた少女・浜岸エミナだった。次々と怪奇現象が発生する謎めいた町・薬多江町から、麻子とエミナは協力して脱出しようとする。
出典:集英社
貧しくも真っすぐで一生懸命に生きる少女と、彼女を取り巻く人々の人間ドラマ。超高級住宅がひしめく雲雀町。中でも、「雲雀町1丁目」は選りすぐりの金持ちの豪邸が建ち並ぶ場所だ。主人公の女子高校生・白雪ちなは、幼い頃に母を亡くし、雲雀町1丁目で父と暮らしている。とはいえ、白雪家には莫大な借金があり、家はとても小さい。経済的にも困窮しており、ちなは、アルバイトに明け暮れる日々を送っている。そんなある日、父が、突然失踪してしまう。
本作の舞台となる「町」は、日本有数の超高級住宅街「雲雀町」だ。金持ちばかりが住む雲雀町は、一般人からは羨望を込めて「ヒバリーヒルズ」と呼ばれている。雲雀町にある雲雀学院には、付近に住む富裕層の子どもたちが通っている。なんと、雲雀学院の学食のランチは、1食1万円もするのだ。主人公の女子高校生・白雪ちなは、そんな雲雀学院に、奨学金制度を利用して通っている。白雪家は昔から雲雀町に住んでいるが、父が事業に失敗し借金を抱えたため、家はとても小さく、ちなはアルバイトに励む日々。貧乏を笑われることもあるが、それでも元気に、誠実に生きていた。しかしある日、父親が失踪してしまう。ショックのあまり倒れたちなは、毎月やってくる借金取りの男・宇賀神和に発見され、そのまま彼と暮らすことになる。最初は宇賀神に怯えていたちな。だが、宇賀神は不器用ながらも、優しくちなに接してくる。ちなは、次第に宇賀神に心を開いていく。
出典:マンガペディア
近未来の架空の町を舞台とした、SFヒューマンドラマ。2055年に起きたある事故により、花井沢町は誰も出られず、誰も入れない町になった。花井沢町は、新技術開発中の事故で、「有機生命体は通過できない透明な膜」に覆われてしまったのだ。花井沢町の住人は、外から届けられる物資で暮らし、死んだ人だけが外に運ばれ、埋葬される。花井沢町は、ゆっくりと滅んでいくことが約束された町だ。時が経ち、やがて町には最後の住人・希だけが残される。
本作の舞台となる「町」は、新技術開発中の事故によって透明な膜に覆われてしまった「花井沢町」だ。この透明な膜は有機生命体、つまり生物を通過させない働きを持っている。そのため、花井沢町に閉じ込められた人々が外に出ることが出来るのは、死んだ時だけである。本作の冒頭では、花井沢町が透明な膜に覆われてから、かなりの時間が経過した時代の様子を描いている。花井沢町の最後の住人・希が、外にいる恋人に切ない願いを語るところから始まるのである。花井沢町の中でどんなことが起ころうとも、外の人間が花井沢町に入ることはできないし、逆も然り。花井沢町と希の運命がどうなるか、最後まで目が離せない作品だ。
出典:双葉社
京都を舞台にした人気ミステリー小説のコミカライズ作品。京都寺町三条の商店街の一角にある骨董品屋・蔵。上品な佇まいの店を切り盛りするのは、オーナーの孫・家頭清貴。彼は大学生ながら、深い知識と審美眼の持ち主で、親しい人からは「ホームズ」の異名で呼ばれている。ある日、主人公の女子高校生・真城葵が、古い掛け軸を持って蔵を訪れた。金を必要としていることを家頭に見抜かれた葵は、蔵でアルバイトをすることになる。2016年度「京都本大賞」受賞作。2018年7月にテレビアニメ化された。
本作の舞台となる「町」は、骨董品屋・蔵が店を構える「京都寺町三条」だ。蔵は、古式ゆかしい京都の町に相応しい、上品な佇まいの店だ。その店で、主人公の女子高校生・葵は、大学生の青年・家頭清貴と出会う。葵は、京都に引っ越してきたばかり。しかも、付き合っていた恋人と、離れ離れになることを理由に別れていた。だが、その恋人は、葵と別れた直後に、葵の親友と付き合い始めたという。葵は、真実を確かめるための旅費欲しさに、家からこっそり骨董品の掛け軸を持ち出した。骨董品屋・蔵に持ち込み、換金しようと考えたのだ。しかし蔵のオーナーの孫・家頭は、葵の後ろめたさを見抜き、彼女を優しく諭す。そして葵に、「蔵」でアルバイトをして旅費を貯めることを提案する。葵は、蔵でアルバイトをするうちに、家頭と共に、京都寺町を中心として起きる様々な事件に挑んでいくことになる。
152 Pt.
94 Pt.
691 Pt.
25 Pt.
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