とある中年男性が、一人飯を楽しむ姿を描いたグルメ漫画。個人雑貨商を営む井之頭五郎は、仕事の合間の食事が日々の楽しみ。彼は誰にも縛られない、自由で孤高な生き方をモットーとしている。そんな五郎は日々の食事も自由。気になった店にふらっと入り、気の向くまま食事を楽しむのだった。2012年TVドラマ化、2015年台湾でWebドラマ化。
本作は単話完結のグルメ漫画で、タイトルにある「孤独」は主人公である井之頭五郎のモットーである。孤独という言葉はネガティブにとらえられることが多いが、彼にとっては「自由」の象徴。吾郎は健啖家の中年男性で、誰かに遠慮したりせず、静かに自由に食事を楽しみたいと思っている。そんな五郎は仕事柄外回りが多く、行く先々で気になる店に入って食事を楽しむ。また健啖家だが、酒は下戸で奈良漬でも酔うこともある。さらに空腹の赴くままに注文するため、内容が重複したり食べ切れない量を頼んで失敗することも。そんな失敗を繰り返しながらも、五郎は自由で孤独な食事を満喫する。2017年に作画担当の谷口ジローの死去により、物語は完結となった。
宇宙人の襲来によって死にかけた主人公と地球侵略を目論むヒロインを描いたSF作品。幼い頃、宇宙船の大群を目撃した広瀬岬一。彼は両親を喪い、双子の兄である凪と共に祖父に育てられた。そんな岬一は県立青箱高校に入学した途端に、一学年上の先輩である大鳥希に絡まれる。変わり者の希はかつて岬一の命を救い、地球侵略を目論む宇宙人だった。
本作のタイトルにはいる「ひとりぼっち」は、ヒロインである希を表した言葉である。希は宇宙星団の中でも古い歴史を持つ星「オルベリオ」からやってきた宇宙人。彼女は他の侵略者から地球を護るために「地球侵略」をする戦士として選ばれた。地球に派遣されることが決まっていたため、地球に病原菌を持ち込まないために他の人と会わない生活を余儀なくされていた希は、地球に降り立ってからもたった一人で地球侵略の使命を担うのである。だが彼女は地球にやってきた時、他の地球侵略者によって殺されかけていた岬一を、希は自分の心臓を与えて救う。そのため希は戦いでの傷が治りにくい体になってしまっていた。希の秘密を知った岬一は、彼女の地球侵略を手伝うことを決意する。
ある日突然、崩壊した世界に放り出された主人公の戦いを描いた物語。主人公の田辺涼は、幼い頃にTVで見ていたヒーローに憧れていた。しかし現実との乖離に悩まされ、引きこもりの生活に。親の言葉からも逃げていた涼だが、ある日彼の携帯に「たすけて」というメールが届く。心動かされ外に出た涼が見たのは、残酷な世界だった。
本作のタイトルである『ぼっちマン』とは、主人公の涼(通称「ヤミナベ」)のことである。彼は子供の頃にヒーローに憧れていたが、霊媒体質から周囲に避けられ、引きこもった青年である。そんなある日、メールで「たすけて」というメッセージを受け取った。涼は自分の中にあったヒーローへの憧れから、助けを求める者に会いに行こうと外に出た。だが周囲は彼の家を残して瓦礫と化し、街には死人しかいない状態だった。そんな中、世界の状況が徐々に明らかになる。すでに世界は崩壊しており、人類で生き残っているのは涼ただひとりだけ。そしてこの世界を支配しようとしている侵略者たちは、涼の力を狙っていた。涼は孤独な、ただひとりの生き残りとして戦いに身を投じることになる。
黄泉返りの伝説がある島を舞台にした、ミステリー&ファンタジー。舞台は平和な島「羽々根島」。中学二年生の女の子である若苗彰は、島から出ることに憧れを抱いていた。そんなある日、転校生の西神松枝郎がやってくる。彼は自分と親しくした人間は死ぬと宣言。そんな松枝郎を彰は気にかけるが、ふとした弾みで彰は本当に松枝郎の前で死んでしまう。
本作のタイトルにある「孤独な死神」とは、彰のクラスに転向してきた謎の少年、松枝郎だ。彼は親しくした人間が目の前で次々と死んでいき、前の学校では「死神」と呼ばれていた。そのため偽悪的な態度で人を避けていたが、正義感の強い彰はそんな松枝郎を放っておけずなにかと気にかける。そんな中、ふとした弾みで彰は崖から落ちて、松枝郎の目の前で命を落とす。だが島に伝わる伝説と同様に彰は生き返り、以降、何度か死に瀕することがあっても問題ない不死の体になってしまった。島から出ると魂が砕けてしまうため、島からは出られない体にもなってしまった彰。しかしそんな彼女に、松枝郎は徐々に心惹かれていく。原作者死去のため、本作は未完のまま完結となっている。
引っ込み思案で孤独な少女が音楽を通じて成長していく物語。引っ込み思案な少女である後藤ひとりは、運動も勉強も苦手。中学生時代にギターと出会い、日々練習してはバンド結成を夢見ている。そしてネットで演奏を披露して、視聴者からのコメントを心の拠り所にしていた。そんなある日、ひとりは伊地知虹夏という少女に声をかけられバンドを組むことになる。
本作のタイトルにある「ぼっち」は主人公のひとりのことで、後にバンド仲間となる山田リョウに付けられたあだ名である。彼女は引っ込み思案な性格から中学時代にはギターの練習に日々を費やし、卒業まで友人ができなかった。少しずつ演奏に対して自信がついてきたひとりは、バンドを組むことを夢見ていた。だがひとりは高校でも友人ができず、相変わらず「ギターヒーロー」の名で演奏をネットで披露し、コメントをもらうのが彼女の心の拠り所になっている。そんなある日、ギターを持っているところを別の高校に通う虹夏に声をかけられ、彼女のバンド「結束バンド」のメンバーとなった。今までソロ活動しかしていないひとりは、度々失敗しながらもバンド活動に邁進していく。