悪魔が死者を弁護する、ミステリータッチのダークファンタジー漫画。主人公のメフィスト・バルト・クカバラは圧倒的な魔力を誇った魔界の王子だったが、隠謀により魔力を奪われ、魔界から追放されてしまう。人間並に弱体化してしまった彼は、地獄の入口で罪を疑われる死者の弁護活動を開始。この活動を通じ、悪魔の力の源泉である「ダークマター」を収集していく。
本作に登場する死神は、地獄の入口である「イベントホライズン」で、罪を犯した死者の魂を地獄に送り届ける役割を担っている。死神たちは、この業務を通じて罪人の魂から「ダークマー」を吸収する。ただし、死者の中には無実にも関わらず地獄の入口に送られる者もおり、クカバラは、そんな無実の死者を弁護することで「ダークマター」を得ようと思いつく。弁護の手段は、疑いを晴らすための「無罪アイテム」を見つけること。クカバラは、契約を結んだ罪人と共に現世へ赴き、アイテムの手がかりを追っていく。現実の法廷とは異なり、過激なバトルを交えた弁護戦が展開されるユニークな作品だ。
伯爵家の幼い当主に仕える執事の活躍を描いたダークファンタジー漫画。物語の舞台は19世紀末のイギリス。主人公のセバスチャン・ミカエリスは、名門貴族であるファントムハイヴ伯爵家に仕える執事。当主であるシエル・ファントムハイヴは12歳という幼さにも関わらず、玩具と製菓の一流目イーカーのファントム社を切り盛りする天才児だ。その執事たるセバスチャンもまた只者ではない。彼の正体は、なんと悪魔だった。
本作に登場する死神キャラの1人、グレル・サトクリフ。一見すると気が弱く地味な雰囲気を漂わせているが、その正体は死神派遣協会の回収課に所属する死神だ。本性を現すと、派手好きなオネエキャラになり、「これでも執事DEATH★」を決め台詞に、チェーンソー型の死神の鎌(デスサイズ)を振り回す。また、グレルの同期で死神派遣協会 管理課所属するウィリアム・T・スピアーズは、メガネに七三分けの髪型と見た目通りの生真面目な性格なため、グレルの尻拭いをさせられることが多い。なお死神派遣協会は各国に支部があり、2人の他にも数多くの死神が存在する。
亡国の王子の数奇な運命を描いたゴシックファンタジー漫画。主人公のテイト=クラインは、記憶喪失の戦闘奴隷という身分ながら、バルスブルグ帝国の陸軍士官学校への入学を認められた才能豊かな少年だ。しかし、卒業試験の折、自らが帝国に滅ぼされたラグス王国の人間である事実を知り、軍を脱走。バルスブルグ教会の庇護下に入った彼は司教見習いとなり、失った記憶と自らの出自を探っていく。
この世界には、ひとつの伝承が存在する。かつて天界で大罪を犯した死神フェアローレンが地上に逃走し、人々を恐怖に陥れていた。この出来事を嘆いた天界の長は七つの光を地上に遣わし、後に07-GHOST(セブン・ゴースト)と呼ばれた御使いたちはフェアローレンを封印し、地上に平和をもたらす。しかしこれは、神話の類ではなく事実だった。そしてフェアローレンの魂はある人物の中に転生し復活の機会を伺っており、本体の封印を解く鍵は、主人公のテイト=クラインにあった。己の出自故に帝国軍から追われる身となったテイトの立場は、複雑なものとなっていく。
人間形態になれる武器と武器職人の絆を描いたコミカルなダークファンタジー漫画。主人公のマカ=アルバーンは、死神の鎌(デスサイズ)である父と、鎌職人である母親の間に生まれた少女。母と同じく鎌職人となった彼女は、父親を超える鎌を鍛えるため、ペアを組むソウルイーターと共にライバルたちとしのぎを削っていく。2008年にテレビアニメ化。
本作における死神キャラは、その名の通り「死神様」。一般的な死神といえば、人間の魂を刈り取り黄泉へと送る存在を思い浮かべるが、死神様はそのような死神像とは一線を画する。死神の鎌「デスサイズ」と、その武器職人を育てるための専門学校「死武専」の最高責任者を務めており、生徒たちを見守る教導的なキャラクターだ。常にデフォルメされたドクロの仮面を被り、「殺伐だけどウキウキライフ」をモットーにしたひょうきんな態度からは威厳を感じられない。しかし、実は超常的な力を持つ存在で、その魂は物語の舞台となるデス・シティー全体を包み込むほど大きい。
現実社会に即した形で死神の仕事ぶりを描いたヒューマニティに富んだファンタジー漫画。物語の舞台は死後の世界である冥府で、そこには生前の罪業を裁く機関「十王庁」が存在する。主人公の都筑麻斗は、地獄の主神である閻魔大王が治める筆頭官庁「閻魔庁」の召喚課に勤務する死神だ。彼は相棒の黒崎密と共に、少々ワケアリな人間たちの魂を刈り取るため現世へと赴く。2000年10月にテレビアニメ化。
本作の死神は、外見がほぼ人間と同じな上にスーツ姿で、組織構成が人間界における官僚機構と酷似している。実は本作の死神たちは、現世に強い未練を残して死んだ元人間であるため、彼らの組織が妙に人間くさいのも至極当然というわけだ。物語では、本来寿命を迎えた人間は自動的に冥府に収容される。ところが中には何らかの理由で、鬼籍に入っても死なないケースがある。都筑麻斗が勤務する召喚課は、そんな人間を冥府に連行する役割を担う、言わば冥府のトラブり処理屋だ。彼らは死ぬ定めにある人間のもとに赴き、それぞれが抱える問題を解決していく。