日本の架空の県、中崎県が舞台。故郷を離れ東京など華やかな都会で暮らしてきた女性が主人公。そんな彼女のことを中学生の頃から好きだった同級生と再会し、男女の関係になる所から物語がはじまる。故郷の地方都市を舞台に大人であるが故の不器用で純粋な恋愛が描かれる。同級生だった彼に主人公が言ったある言葉により、誰もが羨望の眼差しで眺める素敵男性へと変容した彼が、かつての想いを捨て切れず主人公を愛し続ける様は、純愛なのだろう。しかし、その彼女を自らのモノにするために追い詰めてゆく所は、どこかストーカー的でもある。純愛か偏愛か……。しかし、そのあまりに強い想いに主人公は次第に絡め取られてゆく__。どこまでも主人公を深く愛し行動する男性の姿と、その思いに次第に愛してしまう大人の純愛ストーリーだ!!
中崎県の離島育ちで、中崎県立図書館で勤めるアラフォー女性、岩谷ヨリ(39)。彼女は高校進学から故郷を離れ、三年前までは東京の図書館で勤務していたが、不倫関係に惑わされ、もう恋愛や結婚に振り回されたくないという思いで帰郷した。このままひとり静かに老後を過ごすのだろうと漠然と考えていたある日、妹の留意子が家に転がり込んできた。その上に離島の中学校で同級生だった真木誠と再会し、彼の策略により追い詰められ、一夜を共にすることとなる。もう何にも振り回されたくない、これ以上厄介なことに巻き込まれたくないと思うヨリだが、そんな中、彼が既婚者であり、その妻が自分とそっくりであることを知る。付き合うことは再び不倫関係となってしまう……。その事実がヨリを再び揺さぶり悩むこととなる。彼女の心が揺れ動く今、真木は妻と別れヨリと共に生きるためにすべてを投げ打つ覚悟をする……!!