カノジョは嘘を愛しすぎてる

カノジョは嘘を愛しすぎてる

長期連載となった青木琴美の代表作の一つ。音楽の才能を生まれ持った小枝理子と小笠原秋。音楽が好きだからこそ、妥協はしたくない。でも、技術だけじゃなくバンドメンバーと一緒に上を目指したいと、葛藤に揺れながら奮闘する二人とその周囲人々を描いた物語。小学館「Cheese!」2009年5月号から2017年4月号まで連載。第59回 「小学館漫画賞」少女向け部門受賞。佐藤健主演で実写映画化され、2013年12月14日に公開された。

正式名称
カノジョは嘘を愛しすぎてる
ふりがな
かのじょはうそをあいしすぎてる
作者
ジャンル
バンド
レーベル
フラワーコミックス(小学館)
巻数
全22巻完結
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概要・あらすじ

人気バンドCRUDE PLAY(クリプレ)の元メンバーで作曲家・小笠原秋(アキ)は、プロデューサー高樹総一郎のゴーストライターで、恋愛でも恋人茉莉の2番手でいることに苛立ち、行きずりの女子高生小枝理子(リコ)に告白。リコの鼻歌に魅せられ、正体も分らぬまま付き合うことに。

「歌う人間は嫌だ」と釘を刺すだが、リコ高樹総一郎によってスカウトされ、彼女もまた音楽の世界へと飛び込んでいく。

登場人物・キャラクター

小枝 理子 (こえだ りこ)

八百屋の娘。CRUDE PLAY(クリプレ)の大ファン。マッシュルームカットのため、アキに影で「マッシュ」と呼ばれている。幼馴染の君嶋祐一と小太りの魚屋の息子山崎蒼太とバンドを結成。プロデューサー高樹総一郎の目に留まる。バンドMUSH&Co.のボーカル兼ギター担当。 好きなものは友達、タマネギ、クリプレ、アコギ、ミクシィ、タワーレコード。華奢な体つきには似合わない少年っぽい声と高樹からは評価されている。

小笠原 秋 (おがさわら あき)

元CRUDE PLAY(クリプレ)のメンバーでベース兼作曲担当。メジャーデビュー前にバンドを脱退している。高樹総一郎のゴーストライターで、今も楽曲提供している。恋人茉莉と高樹の関係に耐えられなくなり、リコに声を掛ける。坂口瞬が10歳の時にエレキギターを買ってもらったことにより、瞬の家に入り浸ってギターに夢中になっていたのを親が見かねて、14歳のときにギターをプレゼントされた。 だが、実際はギターではなくベースだった。最初の楽器はミュージックマンスティングレイ。機嫌がいいと美術館に行きたくなり、機嫌が悪いとラジコンを飛ばしたくなり、何かに迷っているときは甘いモノが食べたくなる性分。 声フェチ。

君嶋 祐一 (きみじま ゆういち)

MUSH&Co.のエレキギター担当。小学校3年生の二学期にリコと同じ学校に転校してきた。当時はいけ好かない子供だったが、運動音痴だったためにリコとソーちゃんの子分になった。昔からリコのことが好きで、リコの家の八百屋を継ぐことまで考えていた。楽器はテレキャスターを使用。 実家はとてもお金持ちで、アキと同じマンションに住んでいる。父親からは今のバンドは足掛けの部活動で、大学に進学しろと言われており、自分の技量の低さに悔しさを覚えている。

山崎 蒼太 (やまざき そうた)

魚屋の息子のため、毎日夜9時には寝て朝3時には家族総出で起きている。小さな頃から太っているため、リコからは目が開くときは火星人の襲来の時、などとからかわれている。自他共に認める動けるデブで、小学校のときはモテていた。デビューが決まるとすぐにクリプレの篠原心也ファンである寺田玲香に告白されて付き合うことになった。

坂口 瞬 (さかぐち しゅん)

CRUDE PLAYのボーカルで大野薫とのツインギター。アキとは幼馴染で矢崎哲平と大野薫とはバスケ部で一緒だったが、瞬だけレギュラーだった。ちゃらそうに見えて努力家で、いつかアキの曲を自分で演奏することを諦めずに練習を続けている。10歳の時にエレキギターを買ってもらった。 クリプレ一の空気を読む男であり、フォローもとても得意。アキのことが大好きでしょうがない。衆トイレのドアノブが濡れていると一日ブルーになる。

篠原 心也 (しのはら しんや)

アキ脱退後に加入したCRUDE PLAYのメンバー。デビューシングルでアキの演奏のゴーストを務めた。自分はアキが戻るまでの一時的なメンバーだと思っている。自分だけのバンドを望んでおり、高樹総一郎がスカウトしたリコの声をすっかり気に入ってしまい、プロデュースしたいと申し出た。 父親は人気バンド「シモンズ」のベーシストだった。そのため、本人も子供が親の仕事を受け継ぐような感覚で、当たり前のようにベーシストになった。小学生の頃からスタジオに出入りし、ギャラを初めて貰ったのも小学生。

大野 薫

CRUDE PLAYのギター担当。年上のモデルの彼女を見送って家事をして毎日を過ごす、ヒモのような生活をしている。一方でアパレルブランドも仕事としてやっており、そっちを本業だといいバンドの練習は行わないちゃらちゃらした表向きだが、こっそりとバンドの練習をかかさない努力家。

矢崎 哲平

CRUDE PLAYのドラム担当。エアースイマーを買ってくるおちゃめさと優しさを持ち合わせている。曲がったことが嫌いで、可愛いファンにも手を出したくなるが、ダメだと自制している。

茉莉 (まり)

「歌姫」と称される歌手。高樹総一郎との出会いがきっかけでデビューへの足がかりができ、強要されたわけではないが断れずに関係を持ち始め、そのままアキとの関係も始めた。アキに関係の解消を求められるが未練がある。愛用している香水はChloe EAH DE PARFUM。 アキからは天才でガラス細工のように響く声だと思われている。家が貧乏で父は物心ついた時からおらず、酔った男が代わる代わる家に来る幼少期を過ごしたため、学校に通っておらず、16の頃4つ年をごまかして中学に通い始めて以来、ずっと年をごまかして生きている。

高樹 総一郎 (たかぎ そういちろう)

CRUDE PLAY(クリプレ)、歌姫茉莉のプロデューサー。音楽性よりも売れることを重視している。クリプレも篠原心也以外は身代わりのプレイヤーを使っている。自分がプロデュースする女性タレントとは寝る主義。アキの才能を高く買っており、アキがアレンジした曲を自分の名で提供している。 リコのバンドをスカウト。スカウト文句は茉莉と一緒の「天才見つけちゃった」。私生活では高樹総一郎とバックバンド達というフットサルチームを率いている。

小笠原 春 (おがさわら はる)

アキの姉。英検一級、空手黒帯の文武両道ですこしふくよか。小笠原家の自慢の長女で高校卒業とともにスーパーに就職し、レジ打ちからスピード出世で仕入れチーフになり結婚。アキが坂口瞬に聞かせた初めてのオリジナル曲は、春の結婚のときに、春の旦那にお思いを寄せた自信作で、偶然聞いていた同級生の長浜美和子が号泣した。 高校時代は瞬のことが好きだった。

多紀 (たき)

篠原心也が尊敬するスタジオミュージシャン。ありとあらゆるヒット曲のベーシスト。CRUDE PLAYがサードシングルを出した頃に亡くなった。葬儀にはありとあらゆるスターが参列したが、世の中に報道が出ることはなかった。心也に「仲間をつくれ」と最後にメッセージを残した。

長浜 美和子 (ながはま みわこ)

レコード会社ハーストレコーズ社員。CRUDE PLAYとMUSH&Co.の担当。高樹総一郎に処女とからかわれる25才。アキのことが高校時代から好きで、彼を追ってレコード会社に入社した。

柴田 健吾 (しばた けんご)

マーベル事務所所属のイケメン揃いのアイドルグループ快刀乱麻(かいとうらんま)のメンバー。どこで写真を撮られるかわからないため、例え同級生でも二人にならないように細心の注意を常に払っている。自分の出演している番組しか見ない主義。リコのことが気になっており、芸能界の先輩としてアドバイスという立場を利用して仲良くなろうとしている。

集団・組織

MUSH&Co. (まっしゅあんどこー)

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』に登場するバンド。リコがボーカル兼ギターを担当。じゃんけんで楽器を決めたが、皆がギターをやりたいともめたので、メンバー全員ギターをやっていたが、デビューと同時にギター・ボーカル・ドラムの編成となった。クリプレアキの初プロデュースの予定だったが、アキが音も聞かずに断ったため、クリプレ篠原心也初プロデュースになった。 もともとはハッポスチロールズという名前だったが、高樹総一郎が考えたこの名前になった。

CRUDE PLAY (くりゅーどぷれい)

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』に登場するバンド。「粗悪な遊び」という意味で「本気じゃないんで許してください」という言い訳の気持ちでつけた。ボーカル兼ギター坂口瞬、ベース篠原心也 、ギター大野薫、ドラム矢崎哲平で構成される人気バンド。楽曲担当の小笠原秋 はメジャーデビュー後脱退しているが、現在も楽曲提供は続けている。 楽器担当は瞬が決めた。ライブデビューは高校二年生の夏。渋谷オーブでミスチルのコピーバンドをしていた。

書誌情報

カノジョは嘘を愛しすぎてる 全22巻 小学館〈フラワーコミックス〉

第1巻

(2009-09-25発行、 978-4091326676)

第2巻

(2009-09-25発行、 978-4091326683)

第3巻

(2010-02-26発行、 978-4091327505)

第4巻

(2010-07-26発行、 978-4091332158)

第5巻

(2010-12-24発行、 978-4091335562)

第6巻

(2011-06-15発行、 978-4091338648)

第7巻

(2011-11-25発行、 978-4091340733)

第8巻

(2012-02-24発行、 978-4091343789)

第9巻

(2012-07-26発行、 978-4091344441)

第10巻

(2012-12-26発行、 978-4091348241)

第11巻

(2013-03-26発行、 978-4091353054)

第12巻

(2013-08-26発行、 978-4091355188)

第13巻

(2013-11-26発行、 978-4091356772)

第14巻

(2014-05-26発行、 978-4091358653)

第15巻

(2014-10-24発行、 978-4091363473)

第16巻

(2015-03-26発行、 978-4091370099)

第17巻

(2015-07-24発行、 978-4091377081)

第18巻

(2015-12-25発行、 978-4091380456)

第19巻

(2016-04-26発行、 978-4091384478)

第20巻

(2016-08-26発行、 978-4091385758)

第21巻

(2016-12-26発行、 978-4091387882)

第22巻

(2017-04-26発行、 978-4091391735)

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