働きマン

働きマン

女性編集者・松方 弘子(28歳独身)を中心に、弘子の周りの個性的な登場人物にもスポットを当てて、出版業界の移り変わりを描いている。男性のようにがむしゃらに仕事をする弘子に対して女性らしさを武器に働く周りの女性たち。弘子は周りに揉まれて次第に変化を見せてゆく。働くとは?仕事とは?というテーマに真っ向から切り込んでいく作品。「仕事とは情熱を傾むける人生で最大のいきがい」だと言い切る弘子の働きマンスイッチが入った仕事ぶりが見どころ。2008年以降は作者の体調不良により休載中。

正式名称
働きマン
ふりがな
はたらきまん
作者
ジャンル
出版・マスコミ
レーベル
モーニング KC(講談社)
巻数
既刊5巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

松方 弘子は28歳で独身の編集者。勤め先の豪胆社では週刊『JIDAI』の編集を担当している。編集長や上司のもと、同僚や二人の部下たちと共にスクープを求めて、取材、記事の執筆に奮闘している。弘子は一度仕事スイッチが入ると普段の3倍の速さで仕事に没頭できる特技があるのだ。その寝食を忘れた働きぶりに周りから「働きマン」と呼ばれていた。弘子には恋人もいるが、忙しくてなかなか会うのもままならない。弘子は女としての幸せである結婚願望や恋人とのセックレスのジレンマに悩まされる毎日だった。

ある時、弘子は多忙な生活がたたって体中が痛み出した。友人で内科医である荒木 雅美の診断を受けたところ、仕事も恋もほどほどにしないとどっちもダメになる!と苦言を呈されるのだった。弘子は男か女かという前にまず一生懸命働く人である事が最重要だと考えていた。そのため常に周りの人との間にギャップが生じ、いざこざが絶えない。しかし、それを乗り越えて良い仕事をしたいと弘子は常に願っている。22歳の田中 邦男は新人編集者なのに偉そうな態度、そして半人前の仕事しかできない。彼の尻ぬぐいも先輩、弘子の役目だ。校了前のドタバタはいつもの事。男より男らしい弘子は、週刊『JIDAI』のデスク・成田 君男や同じく週刊『JIDAI』の編集長・梅宮 龍彦からも信頼が厚い。弘子も頼りにされているという自負から期待に応えようと日々奮闘しているのだった。弘子の夢は30歳までに週刊『JIDAI』の編集長になることだった。それには常に新鮮かつダイナミックな記事の企画をひねりださねばならない。弘子は超多忙であるにもかかわらず、さらに新しい企画を3本も立ち上げていた。

弘子と同じ歳の恋人である山城 新二は建設会社で現場監督をしている。二人はお互いに多忙で会えない日々が続いていた。もう3か月もセックスレスだった。疲れ切って会うのも話をするのもしんどい弘子は、いったい自分は彼とどうなりたいのかわからなくなっていた。それでも仕事に関して一切妥協しない弘子。現在注目されている外務大臣のインタビュー記事を書くことになり、アポイントを取ってインタビューしたが、大臣の本音に迫ることが出来ずに撃沈してしまうのだった。ところが、大臣秘書から1本の電話が入る。大臣について話をしたいから指定の場所へ今すぐ来てほしいと言う。タレコミだ。職場の下まで迎えにきた新二からの誘いも振り切って出かける弘子。弘子が取ってきたスクープは大臣が国の機密費を流用しているという大事件だった。すぐに編集長は弘子に巻頭差し替えの指示を出した。働きマンスイッチが入った弘子はさらにこの仕事に没頭するのだった。

第2巻

週刊『JIDAI』の編集長・梅宮 龍彦はかつて歴史的なスクープをものにしてきた。「攻め」の敏腕記者だった。しかし当時に比べて今は雑誌が売れなくなり、『JIDAI』の販売数も半分に落ちてしまっていた。松方 弘子は、今の『JIDAI』は勢いが足りない、と梅宮に食ってかかる。しかし、勢いがあればいいというわけでもない。侘しさもあっての世の中だと彼は応える。弘子はもどかしさを感じるのだった。そんなある日、弘子は東名高速で起こった玉突き衝突大事故の現場に駆け付けた。車は大破し、生存者の確認が取れない緊急事態の中、取材も救助もできない自分に無力感をひしひしと感じる弘子。さらに周りを見渡すとたくさんの野次馬が皆ケータイを片手に現場の様子を写メしている。焦燥感をもった弘子はこの気持ちを同行した菅原 文哉に託し写真で表現してもらうのだった。山ほどのスクープ写真を片手に編集部へ戻ると、梅宮編集長は急遽グラビア写真とスクープ写真を差し替えるよう指示をだした。梅宮は新聞や他の媒体では使わないような表現の写真をメインにすると言う。それは、大事故の現場で写メを撮るのに熱中する野次馬の頭と青空の写真だった。週刊『JIDAI』が伝えたい思いが詰まった写真をピックアップした梅宮。その手腕は、やっぱ編集長はスゴイわと成田 君男デスクを感嘆させたのだった。

弘子は息抜きにと出かけた野山で、不法投棄の現場に直面する。さらに同じ現場で先輩記者である堂島 保と出くわす。堂島は以前女性蔑視の発言をし、弘子がコテンパンにやっつけた相手だ。しかし、この日不法投棄の現場を押えて危険を回避してくれたのは堂島だった。堂島はこのことを現代社会の裏事情と題して記事を書く。弘子が担当した夏目 美芳先生の小説『54』が予想を大きく上回り50万部突破という大ヒットとなった。その立役者が豪胆社書籍販売部に所属する28歳の営業マン・千葉 真だ。千葉は以前にもある女性作家の作品を熱心に売り込み、見事その小説はヒットした。しかし、当の作家本人から感謝されなかったというトラウマを抱えていた。そのため千葉は『54』も最初は初版2万部という平凡な刷り数でスタートしようとしていた。しかし、この小説の単行本化を待っている人がいるという書店の空気をひしひしと感じた弘子は千葉を説得。弘子の熱意に圧倒された千葉は初版5万部への引き上げを実現させたのだった。50万部突破パーティーで、夏目本人から涙ながらに感謝されて、やっと報われマンとなった千葉だった。その後も弘子の企画が通り責任編集を任された。言わばコーナー編集長だ。ところが、仕事量の多さから陣営の砦にほころびが見え始めた時、弘子自身が風邪と疲労で倒れてしまう。まだまだ至らない自分に嫌気がさす弘子だった。しかし、同僚たちが手を貸してくれ始める。仕事から逃げだしていた野島 貴史や契約社員たちも戻ってきて何とか企画の入稿に間に合った。

無理がたたり体の不調を抱えた弘子は行きつけのマッサージ店に駆け込んだ。いつもの担当者白川 緑子は不在だったので別の施術師にマッサージをやってもらう。数日後、白川本人から連絡が入り、弘子は再び店を訪ねた。そして、白川の目下の悩みを聞くのだった。

第3巻

豪胆社は突然の人事異動が頻繁に行われる。週刊『JIDAI』の張り班担当の菅原 文哉は漫画『ブレイブ』へ異動になった。代わりに漫画『ブレイブ』から西田 和良が入ってきた。言うなればグラビア担当のトレードだ。漫画部と週刊誌部とでは違いが大きく、編集部自体の緊張感が半端ではない週刊『JIDAI』と反対にぬるい雰囲気の漫画『ブレイブ』だ。菅原も西田も戸惑い、馴染めずにいた。ある日、菅原は漫画部の先輩編集者と漫画家の元へ同行した。そこで作家と張り班時代のスクープ話に花が咲き、さらにその後作家が猛然とネームを仕上げてくれたのを見て感動する。もしかしたら漫画部が自分の天職かもしれないと希望を抱くのだった。同じ週刊『JIDAI』の中でも、松方 弘子のように常にスクープを追いかけて取材をし、ガンガン記事を書いて企画を出す編集者もいれば、主に小説家担当の梶 舞子のようにやんわりと担当小説家との付き合いを重ねて連載作品を推進する編集者もいる。特に舞子の場合は自分の感情を露わにせず、作家の求めるものを上手に差し出す。女の武器を使いきる編集者として名高い。目下担当中の64歳の小説家茂木 高尋もそんな舞子のおかげで作品が書けていた。舞子は茂木に頼まれたら趣味の日本画のモデルとして素直に裸にもなるのだった。

ある日、弘子のマンションで水漏れ配管破損が起こり、部屋が水浸しになってしまうという大事件が起こる。このマンションは弘子の彼、山城 新二が担当する建設物だった。弘子と新二はお互いの忙しさでずいぶん会っていなかったが、この日、駆けつけた新二と共に弘子は大慌てで後始末をしたのだった。その後新二がめずらしく酔っぱらって弘子の家を訪ね、弘子を見てると自分がダメな人間に思えてくると本音を漏らす。そして別れ話を切り出した。弘子はいまさらながら新二を愛していたと思い知り、泣きながら仕事をしていた。そして、甘えていいのに意地を張ったのがいけなかったのだろうかと振り返って考えた。そのうち、自身が不法投棄の現場を取材して出した「産廃銀座 天政村・その後」という企画に熱中し、失恋の痛手から立ち直っていった。

あらためて取材に訪れた天政村で弘子が見たものは見渡す限りのゴミの山だった。美しい田園風景に突然現れる異様な光景、激しい異臭、流れる黒い水。あまりにもひどい状況に今やニュースでも取り上げられることが増えてきた案件だ。弘子は状況について天政村の職員に取材した。すると村役場で1枚の写真が目に入る。それはこの村出身の衆議院議員・丹波 満男だった。丹波は次期総裁有力候補のひとりだ。丹波議員が、この不法投棄に関与しているのではと、弘子の記者魂に火がついた。弘子が天政村に取材に入った日、偶然にも丹波も視察という名目で村を訪れていた。弘子は丹波の視察と言うにはあまりに鷹揚なふるまいに、産廃が積まれて土壌が荒廃するということを、あえて見て見ないふりしているのだろうと見抜く。後日、丹波は弘子が書いた記事に激怒したが、若干の気持ちの変化が起こるのだった。

第4巻

松方 弘子はハワイで行われる友人の結婚式へ招待を受けた。編集部のローテーション休暇を利用して行くと決めたが、そのためにスケジュールが前倒しになり2日間は徹夜で仕事をすることになる。そして弘子は晴れて友人の内科医・荒木雅美と共にハワイへと旅立ったのだった。結婚式に参加した友人たちの話を聞いているうちに弘子の怒りが爆発してしまう。既婚の彼女たちは子育てをするのが大変すぎると愚痴っていた。それに比べて弘子や雅美のような独身者は自分の世話をするだけで済む。羨ましいといわんばかり。弘子にはそれが愚痴というより自慢話に聴こえ激怒してしまったのだ。しかし一方で、彼女たちの常識ある行動や新婦を思いやる気配りに感心する。自分は仕事以外の日常生活スキルは上がっているのだろうかと省みる弘子に、それは雅美は仕事で鍛えたスキルとは別物なのだと話すのだった。弘子は夏目先生の原稿の上がりをモノクログラビア班の北川 年男に任せて来ていた。すると編集部から弘子の元へFAXが舞い込む。夏目先生が北川の原稿催促に辟易して執筆を中断したという連絡だった。結局、夏目先生の原稿は間に合わず、別の差し替え記事になったらしい。弘子は旅程を早めて社に戻ることにしたのだった。

週刊『JIDAI』編集部では定期的に班の交代が行われる。弘子は事件班の担当となった。半年前に事件班デスクに就任した38歳の片桐 隆二は、かつて書籍『少年A』で大ヒットを飛ばしたエースであった。しかし、読者に愛されるように努める書籍作りと、嫌われてなんぼという気持ちで取り組む週刊紙作りとのギャップに悩んでいた。とうとう片桐は体調を壊して病気入院し、手術を受けることになった。片桐が戻ってくるまで、実質、弘子はデスクを肩代わりすることとなる。決定権はないが、責任は取らされるのがデスクの仕事であり、常に孤独との戦いだ。片桐の入院は長引き、ピンチヒッターだった弘子は急遽デスクに昇進することになった。後輩の渚 まゆはそのお祝いにと、よく当たると評判の占い師ソルボンヌ緋沙子氏の占いをプレゼントする。占いなんて全く信じないという弘子だったが、昇進の事を言い当てられて驚いた。さらに弘子は、昇進は断るようにというお達しを受け、同時に燃えるような恋愛をするだろうと予言されたのだった。ソルボンヌ緋沙子は弘子のお相手は近くにいて、魂がぶつかりあうような恋愛になるだろうと言うのだった。

そんな時に元彼の山城 新二から1本のメールが入る。弘子と新二は半年ぶりに会って食事をし、その後燃えるようなセックスをする。新二は弘子に名古屋へ転勤となった事を伝えるのだった。岡部 純は28歳でニート歴4年になる。以前は大手スーパーコーダンで働いていた。外国産牛肉を国産と偽って販売しているスーパーコーダンに疑問を持ち、偽装販売は辞めたほうがいいと上司に訴えたが、却下された。ところが、そのことが新聞でリークされ、記事となって明るみに出た。岡部は内部告発したと疑いをかけられ、耐えかねて退職したのだった。現在は親からの仕送りで生活している。岡部は記事を読み週刊『JIDAI』編集部に、ウソを書くなと訴えた。岡部に取材したというその記事は週刊『JIDAI』編集部事件班の波多野がねつ造した記事だった。弘子と波多野はすぐさま岡部宅へ向かい謝罪した。帰りの満員電車の中で波多野は休職することを決意する。片桐と波多野という2人の精鋭を失い事件班はますます、窮地に追い込まれて行く。

実家の一部リフォームをしたとの母親からの連絡を受け、弘子は出張ついでに帰省した。実家には弘子より7歳年下の妹とその婚約者がすでに同居していた。気が利いて明るい婚約者だったが、弘子は家の中に父親の居場所が無くなっているのではないかと案じた。しかし、久しぶりに会う父は弘子を奮起させる言葉をかけ、逆に応援してくれるのだった。

登場人物・キャラクター

松方 弘子 (まつかた ひろこ)

週刊『JIDAI』の女性編集者。28歳。スクープをものにするためなら、たとえ大切な恋人との時間も平気で犠牲にする。人の3倍効率の良い仕事能力を発揮する。人呼んで「働きマン」。仕事とは何か?働くとは?日々悩みながら真正面からぶつかって乗り越える男前な性格の持ち主。身だしなみには気を遣うタイプで、アクセサリーに至るまでセンスのいいファッション感覚は抜かりがない。名前の由来は俳優の松方 弘樹。

田中 邦夫 (たなかくにお)

週刊『JIDAI』の新人編集者。22歳。仕事の役目を果たすことよりもプライべートを重視する今どきの若者。そのため編集部での仕事も中途半端で労力や努力を嫌うところがある。やる気のない態度でいちいち松方 弘子のカンにさわる。失言も多く、人付き合いも悪いタイプ。経験不足から行動に暴走的なところがある。ファッション雑誌への転属を希望中。 名前の由来は俳優の田中 邦衛。 

成田 君男 (なりた きみお)

週刊『JIDAI』のデスク。39歳で独身。松方 弘子にとっては直属の頼りになる上司。独身で趣味はひとりアウトドアを楽しむこと。おおらかな性格でありながらも冷静な考えを持つ大人の男。 面倒くさい事は上手くかわして、おいしいところだけをさっと持っていくという「生き方上手」な面がある。 名前の由来は俳優の成田 三樹夫。

渚 マユ (なぎさ まゆ)

週刊『JIDAI』の新人編集者。23歳。身長が低く、顔はあんぱんみたいに真ん丸で恋愛小説が大好き。やや天然な性格だが、意外に勝気で仕事熱心。新人ながらも自分で出した企画が通る。しかし喜んだのもつかの間、ファンである夏目 美芳先生との仕事を松方 弘子に取られて悔しい思いをする。 名前の由来は渚 まゆみ。 

梅宮 龍彦 (うめみや たつひこ)

週刊『JIDAI』の編集長。 46歳。典型的なオヤジタイプ。妻子はいるが別居中のため一人暮らしをしている。最愛の相手は飼っている小鳥ちゃん。外見は細身で飄々とした雰囲気をしているが、以前は『JIDAI』の敏腕記者だった経歴を持つ。いざという時には肝の座った態度で部下に的確な助言をする。 名前の由来は俳優 梅宮 辰夫から。

山城 新二 (やましろ しんじ)

松方 弘子の恋人で大手ゼネコンに勤務しているサラリーマン。28歳。弘子との付き合いは4年目。 性格は温厚で人あたりは良い。仕事は都市部のマンションやビルの建設現場監督だが、のちに営業へ異動になる。どこか仕事に対してあきらめを感じており、雑誌作りに頑張る松方弘子の姿にコンプレックスを抱いてしまう。悩みは今の仕事に熱意を持って取り組めない事。弘子との関係はある事件がきっかけとなり破局を迎える。 名前の由来は俳優 山城 新伍。

梶 舞子 (かじ まいこ)

週刊『JIDAI』の編集者。主に小説家担当。 松方 弘子の先輩にあたるしっとりとした大人の女性。主に男性小説家を担当し、現在は茂木 高尋(64歳)の主担当。彼に協力できるのであればと日本画の裸のモデルとなるのも厭わない。女の武器を最大に使った仕事術を使う。ガツガツ仕事をしなくても締め切りまでにはキッチリと原稿をもぎ取ってくるしたたかさから、弘子に「舞子には絶対に敵わない」と思われている。名前の由来は女優、梶芽衣子から。

野川 由実 (のがわ ゆみ)

週刊『JIDAI』のスポーツ担当記者(主に野球)。 可愛い容姿とおっとりとした雰囲気で女の子のフェロモンをたっぷりまき散らし、男性受けもバッチリ。その分周囲からはバッシングを受けやすい。しかし見かけより実はしたたかで、男性社会のスポーツ記者として、生き抜くために「女」を武器にし、それで仕事や役目が与えられるのであれば、労力は惜しまないタイプ。 名前の由来は女優 野川 由美子。

菅原 文哉 (すがわら ふみや)

週刊『JIDAI』の編集者。32歳。張り込み担当。 無口で不愛想。女性との仕事を嫌う傾向にある。以前、張り込み班を嫌い、異動を申しでた松方 弘子のことを今でも根に持ち嫌っている。ただ、弘子の男前な仕事ぶりには一目置いてはいる。週刊『少年ブレイブ』に異動し、少年漫画『村正の呪い』の担当になる。名前の由来は俳優の菅原文太。

小林 明久 (こばやし あきひさ)

週刊『JIDAI』の編集者。松方 弘子と同期入社で飲み友達。 『JIDAI』では風俗、グルメ(特にラーメンマニア)記事を担当している。見かけは色白肥満体系でメガネをかけたオタク。愛称はこぶ平、こぶちゃんと呼ばれている。しかし編集部きっての情報通。思った事はハッキリと言う表裏のない性格の持ち主。 名前の由来は俳優の小林 旭。

西田 和良 (にしだ かずよし)

元週刊漫画『ブレイブ』グラビア担当の編集者。38歳。週刊『JIDAI』に異動となるが、持ち前のテンションの高さからグラビア担当となる。少年漫画である『ブレイブ』から大人の男性誌週刊『JIDAI』では扱うグラビアの過激さがまったく違うため、ネタ元の知り合いからも敬遠されてしまう。松方 弘子とグラビアアイドルの堀田 めぐみのスキャンダルを取り合うことになる。なぜかアリに似ていると周囲からは言われている。 

夏目 美芳 (なつめ みよし)

恋愛小説作家。女性のファンが大半である。大ヒット作『適当な恋はもうしない』の後は鳴かず飛ばずの状態だった。新人編集者の渚 マユが夏目の大ファンだったことから週刊『JIDAI』で連載を持つ。初めての男性向けの小説で、弘子が提案した中年男性の切ない恋を描く『54』を執筆。『54』は多くの中年男性の指示を受け、50万部を超えるベストセラーとなる。

千葉 真 (ちば まこと)

株式会社豪胆社 書籍販売部の営業を担当。28歳。 松方 弘子とは同期。営業スタイルはほどほどで熱のこもっていない人物だが、それも理由がある。以前、想いを寄せていた女性の本を熱心に営業し、ヒットに結びつけたものの、当の本人から全く感謝されなかったことがトラウマとなっていた。『54』の初版から営業販売まで、弘子や書店員の熱意にほだされ、もう一度やる気満々となってベストセラーへの立て役者となる。大好物はミートソース。 

白川 緑子 (しらかわ みどりこ)

松方 弘子が足繁く通うマッサージ店で施術を担当している。29歳。ゴッドハンドを持つ女性でいつも予約がいっぱいという女性。見た目も爽やかで楚々とした雰囲気だが、芯の強いところがあり、お客様の満足と店の回転率などの調整でいつも悩んでいる。一度は転職も考えたが、そのまま思いとどまっている状態。

丹波 満男 (たんば みつお)

神和市天政村出身の衆議院議員。67歳。 次期総裁有力候補として、日々勢力的に金集めに奔走している。東京から天政村へ持ち込まれる異常な量の産業廃棄物が原因で松方 弘子に取材を受ける。始めは寝た子を起こすと激怒した丹波だったが、持病のガンが再発し、もう一度命ある限り村の土壌汚染を取り除き、美しい天政村を取り戻すと約束する。天政村の名物干し柿が好物。

高橋 修一 (たかはし しゅういち)

丹波 満男衆議院議員の秘書であり側近。 大学時代に丹波選挙事務所で選挙応援を手伝い丹波の人柄に感動する。その後丹波の議員秘書となる。真面目で爽やかな青年。丹波の事を「オヤジ」と呼ぶ気さくな人柄の人物。 

場所

週刊『JIDAI』編集部 (しゅうかん『じだい』へんしゅうぶ)

豪胆社の週刊誌である週刊『JIDAI』の編集部。主に大人の男性が楽しめるような政治、事件、スクープ記事やタレントのスキャンダルを扱っている。同僚間でも常に緊張感が存在する気の抜けない部署。記事の内容のリークや脅迫まがいの脅しなどにも遭遇することが多い。

その他キーワード

週刊『JIDAI』 (しゅうかん『じだい』)

『働きマン』に登場する中心的な週刊雑誌。主にターゲットを男性に絞った内容で、政治、事件、芸能関係のゴシップ、コラムや小説など幅広い。アイドルのグラビアなども大人の男性向けに露出度の高いものを載せているので、アイドル事務所からは敬遠されている。 毎週月曜発行。推定発行部数60万部。

『54』 (ごじゅうよん)

『働きマン』の中に作品として登場する。著者は夏目 美芳。夏目の1ファンだった新人編集者の渚 マユが取ってきた企画。豪胆社の週刊『JIDAI』に松方 弘子の提案によって、中年男性の恋を描いた大ヒット連載となる。単行本化されたが、50万部の大ヒット作品となる。

アニメ

働きマン

28歳独身の女性編集者松方弘子は良い雑誌を出すために、寝食を忘れ、恋人を後回しにし、周囲の人とぶつかりながら「働きマン」となって日々奮闘する。 関連ページ:働きマン

書誌情報

働きマン 5巻 講談社〈モーニング KC〉

第1巻

(2004-11-20発行、 978-4063289992)

第2巻

(2005-07-21発行、 978-4063724530)

第3巻

(2006-10-06発行、 978-4063725506)

第4巻

(2007-08-23発行、 978-4063726268)

第5巻

(2024-06-27発行、 978-4065364710)

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