宮下英樹の代表作で、「センゴク」シリーズの第一部。「戦国史上最も失敗し、挽回した男」である実在の武将、仙石(センゴク)が、美濃国の斎藤家家臣から織田家の家臣になり、戦国の世を生き抜く姿を描く。1567年の稲葉山城の落城から始まり、信長に敵対する諸大名を相手に、数々の死闘を繰り広げるセンゴクの姿が描かれる。本作は、緻密な歴史考証と大胆な人物描写の両立を特徴とする歴史漫画である。古戦場や城跡の調査と膨大な資料を基に、作者独自の考察を行っており、「だがこの通説には疑問が残る」というフレーズで、通説を覆す仮説を提示する手法が特徴的である。また、合戦における戦術や指揮系統、武具の使用方法を詳細に描写している他、戦国時代の城郭構造や武家の格式など、時代背景が忠実に再現されている。講談社「週刊ヤングマガジン」2004年21号から2007年45号まで連載。2015年、「これも学習マンガだ!」百選歴史漫画部門に選出された。