島袋光年の代表作の一つ。美食追求が世界的に流行する「グルメ時代」を迎えた世界を舞台に、美食屋のトリコと料理人の小松が幻の食材を求めて冒険する物語。人間界とグルメ界という二つの世界が存在し、IGO(国際グルメ機構)と美食會という対立する組織が世界を二分している状況下で、伝説の料理人、アカシアが残したフルコースメニューを巡る争いが展開される。物語は、トリコがIGO会長の一龍の依頼で、人間界よりも過酷な環境のグルメ界に適応するため、七大食材の捕獲に挑むことから本格的に動き出す。美食會のボス、三虎との戦闘で一龍が死亡し、人間界が壊滅状態となる中、トリコはグルメ界で修行を積んで実力を磨き、やがて宇宙規模の災害であるドンの計画や、狼王ギネスとの戦いに巻き込まれていくこととなる。本作は料理をテーマとしながら、食材の捕獲から調理までの過程と超常的な戦闘シーンを組み合わせた構成が特徴のアクションバトル漫画となっている。「グルメ細胞」という設定を用いて登場人物の能力向上システムを描写し、食材の捕獲ランク制度により危険度を数値化されている。「威嚇」や「食義」といった独自の戦闘技術体系も設定され、これらの要素により戦闘シーンと食文化の融合が図られている。集英社「週刊少年ジャンプ」で2008年25号から2016年51号まで連載。テレビアニメが2011年4月から放送。劇場版アニメが2011年3月と2013年7月に公開。ほか、ノベライズやゲーム化も多数行われている。