乃木坂太郎の代表作の一つ。原案は、医師・医療ジャーナリストの永井明。2004年に永井が逝去した後は、吉沼美恵が医療監修を担当した。現代日本の大学病院を舞台に、天才的な外科技術を持つ朝田が、腐敗した医療システムに立ち向かう物語。かつて医療支援NGOで「医龍」と呼ばれた伝説の医療チームを率いていた朝田は、日本帰国後に医療界からの反発により居場所を失い、東北の寒村で隠遁生活を送っていたが、明真大学医学部助教授の加藤にスカウトされる。大学医局の改革を目指して教授の座を狙う加藤は、心臓の難手術であるバチスタ手術を成功させるため、朝田に協力を求める。心臓外科医として復帰した朝田は里原、加藤、伊集院、藤吉、荒瀬らとバチスタ手術チームを組織し、困難な手術を次々と成功させていく。本作は、医療ミスや院内感染、医局制度などの現代医療を取り巻く諸問題を扱う医療漫画である。大学病院における権力構造や人事関係の内情を描き、医療現場のリアルな問題に切り込む社会派作品としての性格を持つ。作中では、手術過程を省略することなく丁寧に描写し、第一・第二助手、オペ看護師、麻酔科医といった各専門分野のスペシャリストが連携する様子により、現代医療の複雑さと専門性を現している。小学館「ビッグコミックスペリオール」2002年10号から2011年4号まで連載。2005年に第50回「小学館漫画賞」一般向け部門を受賞。テレビドラマ化され、第1期が2006年4月から6月、第2期が2007年10月から12月、第3期が2010年10月から12月、第4期が2014年1月から3月まで放送された。