すご腕ドクター集結！今昔ヒーロー・ヒロイン10選60 Pt.

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『最上の命医』の主人公の小児科医「西條命」は、小柄で童顔。ドラマ化された時はこの主人公を「斎藤工」である。彼はどちらかと言えば、長身。なぜ、彼を起用したのか不明だが、「西條命」のもつ無邪気で子供っぽい性格という点に共通点があったのあろうか。さて、その主人公だが、彼の信条は見殺しよりは人殺しがいいである。誰かが困っていても、見てみない振りをする人よりは、例え失敗しても、何もしないよりははるかにマシであるという考えを根本にもっている。彫刻家である父親の遺伝子か、「西條命」は、通常の人間には備わっていない次元交換能力をもち、その能力を生かして外科手術を行う。天才医師と呼ばれても、その現状に満足することなく、日々、努力、研鑽を惜しまない。第二部として始まった『最上の明医 〜ザ・キング・オブ・ニート〜』は、第一部の『西條命』同様の世界観をもつが、主人公「最上義明」は傍若無人の変わり者という設定となっている。

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聖ペルソナ総合医療センターに勤務する産婦人科医「鴻鳥サクラ」が主人公。彼にはもう一つの顔がある。それが、謎のジャズピアニスト。ベイビーと名乗り、バレないようにウィッグを着用し、メイクも行っている。二つの顔をもっていることは、勤務先の院長ほか数名しか知らない。産婦人科である時は、もじゃもじゃと呼ばれる髪型に、ほんわかムード満載の笑顔を欠かさない。びっしりまつ毛が魅力的な、ひょうひょうとした印象を冷静沈着、すご腕をもつ医師という設定である。実は、この主人公にはモデルが存在する。作者である「鈴ノ木ユウ」の妻が出産した時の担当医「荻田和秀」である。彼は産婦人科として勤務しながら、ジャズピアニストとしても活躍しており、そのユニークな肩書きに魅かれた「鈴ノ木ユウ」が彼に取材を申込み、マンガ化に成功。現在の産婦人科が抱える様々な問題を、世間に提起した作品となっている。ちなみに、現在、荻田医師は、大阪りんくう総合医療センターにて勤務している。

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『ブラックジャックによろしく』の主人公は「斉藤英二郎」。「妻夫木聡」がドラマで演じたおかげで、ヒットしたと言っても過言ではない。あの名作ブラック・ジャックの冠を配した、このタイトルの原作者は「佐藤秀峰」である。当たり前だが、「手塚治虫」とは何の関係もなく、ブラック・ジャックに関する人物像が描かれているわけでもない。研修医として勤務する「斉藤英二郎」の目を通して、大学病院のあり方、医療業界が抱える問題が徐々に浮き彫りになっていく。が、この主人公、まっすぐ過ぎて様々なトラブルを引き起こす。アルバイトで訪れた病院で、ある事情から手術を放棄し放った言葉が、僕は悪くない。少々柔軟性に欠けた描写がされていることもあり、読み手を敵に回すことも少なくない。その「斉藤英二郎」が成長の過程で問いかける、医者とは一体なんなんだのひと言。この言葉こそが、作者「佐藤秀峰」が言いたいことなのではないか。そう考えながら読むと、この主人公のもつ爽快さが理解できる。

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「大沢たかお」が演じた「南方仁」の印象が強い『JIN-仁-』。現代から幕末の江戸へとタイムスリップする医療マンガである。突然のタイムスリップに戸惑いながらも、襲撃されていた「橘恭太郎」を助けた縁で、橘家に居候することになる。江戸時代の文化に触れ、想像をはるかに超えた世界を痛感しながらも、医者として、目の前の患者に最善を尽くす姿が全般を通して描かれている。西洋医学と漢方医学の対立に巻き込まれ、その派閥争いから身を引くため、仁友堂を開業し、患者を診る。穏やかで誠実な性格をもつが、理不尽なこと、自己勝手な考えには激昂し、相手に立ち向かう強さをもつ。が、自分自身が患者を診ることによって、日本の歴史を変えてしまうのではないかという不安から、自身の置かれている立場を恨み、しばしば葛藤する。物語には、「坂本龍馬」をはじめ、「勝海舟」「徳川慶喜」「沖田総司」等、歴史に登場する人々が続々と登場するが、中でも龍馬との親交は感動ものである。

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「間黒男」。いわゆる「ブラック・ジャック」その人である。『ブラック・ジャック』は、1973年、マンガの神様と呼ばれた「手塚治虫」が手掛けた作品である。このマンガを知らない人はいないのではないか。名作中の名作であり、このマンガが、現代まで通じる医療マンガの王道ストーリーをつくったと言っても過言ではない。その彼がつくった『ブラック・ジャック』の主人公「間黒男」は、無免許の天才外科医である。ちなみに、名前ははざまくろおと読む。「間黒男」は幼いころ、宅地造成会社らのずさんな不発弾処理が原因で、母と死別、自身は身体全身に傷を負ってしまう。そのケガにより、髪の右半分が白くなるが、必死のリハビリで元の身体へと回復する。身に着けるものは、黒のコートにスーツ、白のドレスシャツにリボンタイと決まっており、そのスタイルを変えることは、ほとんどない。外科医という設定だが、脳外科、心臓外科、内科ほか獣医科等にも対応するオールマイティである。

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「伊武谷万二郎」なる人物が主人公の『陽だまりの樹』。どこの図書館に行っても必ず目にする歴史マンガの1冊である。作者は、漫画の神様と呼ばれた「手塚治虫」。タイトルになっている『陽だまりの樹』とは、国家の強化が必要だという考えをもつ「藤田東湖」が物語の途中で、主人公に対し、現在の日本の置かれている状況を説明する中で用いられる言葉になる。生真面目で実直、武骨な印象の「伊武谷万二郎」が、適塾で蘭学を学び、後の東京大学医学部の前身となる西洋医学所の創設に関与した蘭方医「手塚良仙」と出会い、彼とともに混乱の幕末を生きていく姿を描いている。が、万二郎の最期は、はっきりとは描写されていない。幕府に忠誠を尽くすため、彰義隊に参加するが、生死は分からぬまま。物語では、蝦夷地へ向けて出発したのではないかとの噂のみで締めくくられている。ちなみに、この物語のもう一人の主人公である「手塚良仙」は、「手塚治虫」の曽祖父にあたる。

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ごくせん、アシガール、デカワンコがテレビドラマ化されている「森本梢子」が医療業界を描いた『研修医 なな子』。主人公「杉坂なな子」は明るく天真爛漫、ちょっとドジな女の子という、言わば王道のキャラクター設定となっている。全部で80話。単行本売り上げは、全7巻で50万部を超えている大人気コミックである。女性研修医「杉坂なな子」は紅一点。女性扱いされない職場で、直面する難事件、トラブル、患者の悩みに対し、誠実に向き合い、努力する姿をコメディに描いた一話完結型の作品となっている。テレビドラマ化された『研修医 なな子』の「杉坂なな子」役は「佐藤藍子」。なな子が結婚する相手「緒方俊介」は「保坂尚輝」。1997年10月から放送され、平均視聴率9.2%。こちらのドラマは、マンガの原作を大きく変えることなくつくられており、笑える要素も要所要所に取り入れられている。現実ではあり得ないことも多々あるが、落ちこんだ時、気分を変えたい時、手に取って欲しい1冊である。

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子どもの病気を正確に見抜く。この『放課後カルテ』に登場する「牧野」先生が日本中の学校に居れば、子どもの心と身体を救ってくれるかもしれない。そんな期待を込めて読める1冊となっている。産休を取った養護教諭の代わりにやってきたのが、「牧野」先生だ。態度も口もデカいが、子どもを診る目は確実。学校という怪物の中で心や身体を病んでしまう生徒たち。扱いの難しい年代の子どもたちを、ぐんぐん惹き込んでいく彼のカリスマ性が、物語全般に表現されている。彼の愛想のない口の利き方、態度は評判が悪く、赴任先の先生たち、生徒の親たちから、問題視されることもしばしば。だが、ある生徒の病気を見抜いたことから、徐々に周囲の先生たち、親から信頼を置かれるようになっていく。ちなみに、この物語に登場する病気には、ナルコレプシー、ライム病、メニエール病、運動が原因となる食物アレルギー食物依存性運動誘発アナフィラキシー、心因性視覚障害等である。

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ユーモラスで楽しい。思わずニヤリとする場面もある『動物のお医者さん』は、タイトル通り、人ではなく動物を診る獣医の卵、ハムテル、キミテルと場所ごとに呼び名が変わる「西根公輝」が主人公の医療マンガである。主な登場人物は「西根公輝」の祖母「西根タカ」、ドイツ在住の母「西根絹代」と父「西根祥平」、公輝の飼い犬のシベリアン・ハスキー「チョビ」、ニワトリの「ヒヨちゃん」、タカの飼い猫「ミケ」、「漆原信」教授から強引に押し付けられたスナネズミの「おとうさん」と「おかあさん」である。公輝はH大学獣医学部で、漆原教授の秘書として、忙しい毎日をおくっているが、決して心安らかな学生生活はおくれない。その理由は、トラブルメーカー、破壊の神様と噂される漆原教授が原因だ。教授は、がさつで強引。激務な中でも、子犬のもらい先を探す世話好きな一面もある。ちなみに、この教授のモデルは、北海道大学名誉教授である「橋本信夫」氏である。