怖い、不思議、不気味……だけどカワイイ？魔女が主役の漫画オススメ５選！118 Pt.

セナが使える魔法は「爆ぜろ」「滅びろ」の2つのみ。この危険な魔法のせいでセナは街の人々から冷たい目で見られることになり、前世と同じ引きこもり生活を余儀なくされていた。そんな生活が続いてセナが18歳になったある日、彼女の暮らす森に1人の青年が現れる。彼の名はキース。面倒見の良いキースはあっという間にセナと馴染み、世間知らずな彼女に見聞を広めるための旅をしないかと提案する。かくしてセナは脱引きこもりを果たすことになるのだが、彼女を待ち受けていたのは波瀾万丈の毎日だった。西洋ファンタジー風の世界観と、外の世界に触れて成長していくセナの姿、セナとキースの甘酸っぱい恋模様など、読者を楽しませる要素が随所にちりばめられている作品だ。

魔術を使って仕事をし、現代社会に自然な形で溶け込んでいる魔女。生業とする職種は、化学や占術、土木・運搬など実に様々だ。本作では、自らの力を使って社会に貢献する魔女たちの日常が、オムニバス形式で描かれている。大魔女の弟子として修行するギャル風の魔女や、料理教室を開いている魔女、魔女の力を持つ少年など、物語の主人公となる「魔女」は皆それぞれ違っていて個性的。そんな魔女たちを取り巻く一般の人との関係性が、本作の魅力の一つである。魔女と魔女でない者たちの絆やすれ違いは、時に読者を感動させ、時に切ない気持ちにさせるだろう。繊細で美しい作画と、深みのある物語に注目してほしい。

見習い魔女のアイリスがやって来たのは、世界最強の魔女・ニーナが暮らす森。彼女はここでニーナと生活を共にしながら魔法を学ぶことになるのだが、師匠となるニーナには問題があった。それは彼女が驚くほどマイペースでだらしない性格だということ。日常生活はいい加減そのもので、ごろごろしては家をすぐ汚し、アイリスに食事の準備を要求する始末。一日も早く一人前になりたいアイリスは苛立ちを抑え切れない。しかしニーナが凄まじい力を持った魔女であるということは確かであり、細かいことに囚われないニーナの生き方は真面目なアイリスに新しい考え方を与え、成長させていく。互いに影響を与え合うニーナとアイリスの関係性が、大きな見どころの1つだ。

舞台は青森県弘前市。真琴は魔女修行のため、この地に黒猫のチトと共にやってきた。真琴は倉本兄妹や、青森の学校でできた友人たちに囲まれてのんびりとした日々を過ごす。本作の魅力は、弘前市に実在する名所や風景が描かれているという点だ。精密な描写は地元民はもちろん、他県の読者からの評価も高い。実在する場所で見習い魔女が生活しているという、リアルとファンタジーの絶妙な融合具合も人気の理由の一つだ。ドキドキするような重大事件は起こらず、平凡な日常に少しの不思議要素が足された本作。ともすれば退屈だと思われそうだが、画力の高さとストーリー運びの上手さが読者を退屈させない。ほっと一息つきたい時におすすめしたい、癒やし系の作品だ。

はる太が解錠した扉の向こうには、恐ろしい生き物・断末間が住んでいた。はる太を呼んだ女性は自分のことを魔女だと言い、自らの断末間退治にはる太を巻き込んでしまう。想像を絶する展開に放心状態となるはる太。そんなはる太に、女性は更に驚くべき要求をした。自分のスカートの下にある鍵を解錠して欲しいと言うのだ。見たこともない鍵の形状に興味を引かれたはる太が、言われるがまま鍵を解錠すると、女性の力が解き放たれ、魔女としての姿が現れる。本作の魅力は、キャラクターの可愛らしい絵と、舞台となる団地の不気味な描写のギャップだ。魔女の妖艶さも、物語のアクセントとなっている。魔女と少年が繰り広げる不可思議な日々に、読者はどんどん惹き込まれることだろう。