色んな意味で危ない少年少女の物語10選176 Pt.

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歪んだ少女の愛が一人の少女の人生を大きく狂わせていく狂気の物語。おとなしく自己主張が苦手な主人公「美沙緒」をいじめから助けてくれた「冴」。美人で頭がよくて誰からも愛される才色兼備の持ち主。しかし彼女の正体はとんでもないサイコパスだった。一人の少女を愛しては独裁的に縛り付け、自分から離れていくことを絶対に許さない。「冴」の歪んだ愛情は徐々に過激さを増していき、それは「美沙緒」を恐怖に陥れるものとなっていく。誰も「冴」の正体に気付くものはいない。しかし、その中に彼女の正体に気付いている者がたった一人だけいた。そして彼と「美沙緒」は「冴」から離れるための協定を結ぶことになる。普通の学園ものかと思いきや、殺害やサイコ要素が多く含まれているストーリーで、学園ものなどと呼べるものではないと思う。恐怖の先に待つものは解放なのか、奴隷なのか、それとも死なのか…衝撃の結果にきっとくぎ付けになる好奇心がそそられる作品となっている。

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それは小学生の壮絶ないじめから始まった。赤ヶ瀬小学校4年2組では、壮絶ないじめが行われている。それは第1話の最後に発覚した事実。転校生の「後堂理花」は前のいじめ対象者の代わりとしてクラスのいじめ候補者に選ばれてしまったのだ。首謀者は天使のように可憐で優しい女子生徒「蜂屋あい」。そしていじめ対象者は「わんこ」と呼ばれ、犬のような扱いを受けることになる。この事実は4年2組だけの秘密。担任の教師にも良い顔しか見せないためばれておらず、また担任もこのクラスにいじめがあるわけがないと確信しきっているため調査などをすることを必要以上に嫌っている。そのため、このクラスのいじめは確認されなかった。誰も救ってくれないこの状況からやがて一人の自殺者が出てしまう。それが「理花」の前のいじめ対象者である。自殺者が出たにも関わらずまだ同じいじめを続けるこのクラスは異常である。しかし、そのいじめは対象者が次々と変わっていき、そしてより過激なものへ、そして教師も巻き込んだものへと変化していく。小学校で行われるとは思えないほどのサスペンスストーリーは、どのサスペンスストーリーよりもある意味恐怖を覚えるものに感じられる作品である。

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主人公「神宮寺花音」は優等生キャラの美少女。しかしそんな彼女には歪んだ愛の考えを持っていた。子供の頃に読んだお話、ストーリーからして恐らく『美女と野獣』だろう。その本の受け売りから、獣のような男性と恋に落ちれば、その獣は素敵な王子様になると信じ切っている。そのため、彼女は知性のかけらもない獣のような男性を好んでいる。現に担任教師から「久世原」からセクハラを受け続けているにも関わらず、それを快感に感じ、彼に好意さえ抱いている。一方「久世原」も、ずっと女子から嫌われ続けた人生を歩んできた中、唯一自分を避けなかった「花音」をターゲットに今までの思いを発散させようと考えた。歪んだ愛を持った女と、歪んだ性癖を持った男の歪んだ恋は成立するのだろうか。

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少年の甘かった初恋が、歪んだ恋心に変化していく物語。『ひとつばな』という花を知っているだろうか。一旦咲いてしまうと地位も名誉も常識すらも捨て去り、その花を追い続けてしまう呪いの花と言われているもののことである。主人公「明斗」には恋心を抱いている「ゆい子」という先輩がいる。先輩にとって自分は特別な何かと思っていた中で、「ゆい子」が他の男性にすがる場面を見てしまう「明斗」。その時に「明斗」の中で『ひとつばな』の花が完全に花開き、「ゆい子」という『ひとつばな』を追い求めるために、いろんな人を巻き込んででも「ゆい子」を手に入れようと執着していく。暗くロボット見たいと言われていた「明斗」は、先輩に認められるために正反対の自分になり、より彼女に執着していく。甘酸っぱい初恋が砕け散ってなお、誰もが持っている諦められない人間の欲を繊細に描いた作品であり、読んでいて納得もできるストーリー。「明斗」の行動の中に寂しさと恐怖も覚えてしまう苦い初恋物語である。

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それはある日突然起こった。幼少期、両親を亡くしたことで親同士で仲の良かった「仲里家」の養子になった「マナ」は、13歳の頃に義理の兄である「翔」に突然告白をされたと同時に体の関係を求められた。その日以来、「マナ」は「翔」から何度も行為を求められ苦しい毎日を過ごしていた。そんなある日クラスに転校してきた「中野明弘」の明るさと優しさに好意を持ち始めるも、「翔」の歪んだ愛情から逃れることはできずにいた。一緒になりたいと思う人は違う人なのに、なぜか「翔」に依存してしまっている難しい感情はきっと誰にも理解がし難いでだろう。両親を亡くしてからずっと一緒にいてくれた人がいなくなってしまう恐怖からなのか、「マナ」は体を求められれば体を差し出してきた。自由がほしいのか、在るものを失いたくないのか。壮絶な人生を歩んできた「マナ」が選ぶものとは一体何なのだろうか。

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いとこの「太郎」くんは歪んでいる。「太郎」の行為は気持ち悪いと感じているにも関わらず、「太郎」の好きそうな服を選んだり、「太郎」に嫌われないように努力を重なる「泉」。なぜなら小さい頃から「太郎」のことが好きだから。一方「太郎」も「泉」に好意を持つも、そのことを隠すかのように女遊びが絶えない。しかし、頭の中はいつだって「泉」のことだけ。読者にさえその発言と行動の一個一個が気持ち悪いと思わせるほどの歪みっぷりである。また、その気持ち悪い行動をすることさえも他の女にしてほしくないと嫉妬してしまう「泉」も歪んでいるのではないかと思う。「太郎」の歪みに「泉」自身も堕ちていってしまっている歪んだ同士の恋愛物語である。

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ポップなタイトルとは想像ができない純愛サイコパスストーリー。この愛こそは本物の愛。守るためなら何をしてもかまわない。それが本当の愛。本当の愛というものが理解できずに男遊びを繰り返し、巷では誰とでもやる女とレッテルを張られるまでになった「松坂さとう」。しかし、どの男性とお付き合いをしてみても、愛というものを理解することはなかった。そんな中、彼女に愛を理解させてくれるようになった人物が一人。それが「神戸しお」という幼い女の子。「さとう」は彼女のためにバイトも増やし、彼女を養うようになった。「しお」も「さとう」になついており、彼女の言うことはちゃんと聞いている。普段は人当りが良い「さとう」だが、「しお」との生活を崩されることを嫌い、彼女との間を邪魔するものには容赦がなく、どんなことでも成し遂げる冷徹な面をもつ。その時の表情はまさにサイコパスの顔つきをしていて恐怖を覚えるほどである。今までにない明るく軽妙なサイコストーリー。異色の物語に目が離せない!

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教師に向けられた異常な愛は家族を巻き込む出来事に発展していく。主人公「門前一真」が担任を務めることになった2年C組で出会った一人の女子生徒「野枝奏」。黒髪おさげの眼鏡でおとなしめの生徒だが、少しミステリアスでそしていやらしさがある謎な女の子。何かと彼女と接することがあり、そして彼女は「門前」を誘惑していく。自らのいやらしい姿を見せつけたり、裸で「門前」の前に現れたりと、「門前」に対する好意は徐々にエスカレートしていくが、「門前」はそれが恐怖でしかなかった。しかし、魔の手は家族の元にも届いていた。「奏」の異常を逸した愛は、「門前」を手に入れるためなら何でもするといったように狂い始めていた。タイトルの『被愛妄想』とは「エロトマニア」という、相手に愛されている極度の妄想癖を持つ精神疾患のこと。彼女はこの病気を患っているならば、この不可解な行動は理解できる。果たして「門前」は彼女の手から逃れることができるのだろうか。そして家族の運命はいかに!