今回は「徳島県」「香川県」「愛媛県」「高知県」の4県からなる「四国地方」出身のマンガ家をご紹介しよう。
マンガ作品にはその作者の出身地、土地柄が現れるものも数多い。出身地別にマンガ家を紹介する。
出典:Amazon.co.jp
今回は「徳島県」「香川県」「愛媛県」「高知県」の4県からなる「四国地方」出身のマンガ家をご紹介しよう。
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「鳴門の渦潮」が有名な「徳島県」。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損損」でお馴染みの伝統芸能「阿波踊り」発祥の地である。その「徳島県」出身のマンガ家が「水瀬マユ」だ。2009年に『むすんでひらいて』でデビューし、恋愛マンガを中心に執筆している。そんな彼女の代表作の1つが『姫さま狸の恋算用』だ。舞台は「徳島県小松島市」。海沿いにある景色の美しい街に住む少年は、幼馴染の少女と共に京都の大学行くことに憧れる染物屋の嫡男。しかし己の立場や許嫁の存在もあり、その夢は簡単に潰えてしまう。しかもこの許嫁の正体は、美少女に化けた「狸」だった。「小松島市」や「金長神社」など、実在する場所が数多く登場している本作。狸と人間との間で乱れまくる恋愛模様をぜひチェックしてみて欲しい。
全国屈指のうどん消費量を誇る、「うどん県」こと「香川県」。全国一小さな県だが、讃岐うどんを始めそのうどん愛は全国に知れ渡っている。その「香川県」出身のマンガ家が「篠丸のどか」である。「香川県高松市」出身で、高校在学中の2003年に「新人マンガ大賞」で佳作を受賞。その後2012年から連載を開始した『うどんの国の金色毛鞠』はアニメ化もされ、今なお連載中の代表作である「香川県」生まれの主人公「俵宗太」は、実家の製麺所を継ぎたくなくて東京で働く男やもめ。家業廃業後、ふと帰郷した主人公は工場の釜の中で眠る幼い子供を発見。しかしその正体は、子供に化けた「狸」であった。主人公は狸に「ポコ」と名前をつけ、面倒を見るために「香川県」で一緒に暮らす事になる。この作品の舞台はもちろん「香川県」。作品の中にも「瀬戸大橋」「サンポート高松」「栗林公園」「エンジェルロード」など、地元の人ならピンとくる場所が数多く登場する。主人公たちを中心とした、のどかで癒される作品で日頃の疲れを癒してみてはいかがだろうか。
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「夏目漱石」の『坊っちゃん』を始め、小説の舞台になることも多い「愛媛県」。その「愛媛県」出身のマンガ家からもう1人、「和田ラヂオ」を紹介する。「愛媛県松山市」出身で、1991年マンガ家デビュー。「不条理ギャグ」の確立と向上に貢献した作家として有名だ。マンガ家だけではなく、ラジオパーソナリティーやテレビ出演などマルチに活動しており、「梅干の種飛ばし」全国大会において、男性の部優勝という輝かしい記録も持っている。数々の作品を執筆している中で「愛媛県」を舞台にした作品としては、後にアニメ化もされた『猫も、オンダケ』がある。「愛媛県松山市」在住の4人家族「恩田家」では、「ミィ」という名の白ネコを飼っている。しかし何故か父には「三郎」、息子には「スペシャル」と呼ばれていた。そんな家族とネコのゆったりした毎日が4コマで描かれている。他愛ない家族の生活が時にじーんと、時にくすりと笑える作品だ。作中では頻繁に松山弁が使われており、作者の「愛媛愛」が溢れている。
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四国最大の面積を持つ「高知県」。海のイメージが強いが、実は山の割合のほうが大きい。四万十川、吉野川、仁淀川などの河川も多く、自然に恵まれた土地である。この「高知県」出身のマンガ家からはまず、「村岡マサヒロ」を紹介する。「高知県吾川郡伊野町(現、いの町)」出身。マンガ家を目指して一度上京するも、翌年帰郷し2000年にマンガ家デビュー。そんな彼の代表作が『きんこん土佐日記』である。2004年4月から『高知新聞』の夕刊で連載がスタートし、今なお続いている4コママンガだ。結婚50周年を目出度く迎えた祖父母と、その孫を中心に展開するほのぼのとした日常を描いた作品。土佐弁で繰り広げられる祖父母の談笑や、5歳の孫の賢さ、ちょっと辛辣な発言などが人気を呼んでいる。物語の舞台は、作者の出身地でもある「高知県吾川郡いの町」。「高知県」で長い間愛されているこの作品を読めば、「高知気分」が味わえるかも。
「高知県」出身と聞いて真っ先に思い浮かぶのが、幕末の偉人「坂本龍馬」である人も多いかと思う。「桂浜」には「龍馬」の銅像があり、その場所から果てしない海を見つめて立っている。そんな「高知県」出身のマンガ家の2人目として紹介するのが「楠みちはる」。「高知県土佐市」出身、1977年にマンガ家デビューし、『あいつとララバイ』『湾岸ミッドナイト』などの人気作品を数多く執筆している。自動車やバイクに関する作品が多い中で、「高知県」を舞台とした作品が『シャコタン☆ブギ』である。実写映画化やOVA化もされたこの作品は、1986年に連載開始。10年近くに渡り連載され息の長い人気を博した作品である。車とナンパが大好きな「ハジメ」は、親に買ってもらった新車をシャコタンにして、親友とナンパに勤しむ毎日。当初はこの2人の青春マンガとしての色が濃かったが、後半になるにつれ車マンガの側面も見せるようになっていく。舞台はもちろん「高知県」であり、土佐の方言が多用されている。また「横波スカイライン」という道路も度々作中に登場。この作品を通して、昭和の高校生の青春ライフを垣間見てみるのも一興だろう。
カツオの一本釣りで有名な「高知県」。カツオのタタキやうつぼのタタキ、皿鉢料理などの魚料理が豊富で、酒豪が多いとの噂も。そんな「高知県」出身マンガ家3人目が「西原理恵子」だ。「高知県高知市」出身、波乱万丈な幼少時代、学生時代を経て1988年マンガ家デビュー。その後も、体当たり食レポ『恨ミシュラン』や映画化された『女の子ものがたり』、自らの子育てエッセイマンガ『毎日かあさん』など、数多くの有名作品を輩出している。その中で「高知県」が舞台となっている作品が『ぼくんち』だ。「水平島」に住む母子家庭の兄弟たちの生活を描いた物語。かなり過酷な生活環境であるが、強く生きる彼らと周囲の人たちとの絆。人の死などシビアな話も描かれており、笑いがありながらも非常にリアルな「人間」が描かれている。物語の舞台は作者の出身地「高知県高知市」沿岸部の「浦戸地区」がモデルとなっており、ここは作者の作品には度々登場する。登場人物の1人がよく口にする「泣くなら笑え」は、私たちの心にも深く響く。人間の強さも弱さも全て包み込んでいる、そう思わせてくれる作品である。
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