本作は、インド神話における魔族(アスラ)と神族(デーバ)の地球の命運を賭けた争いを描く物語だ。強大な力を持つ神々で、直接戦うと地球そのものが破壊されてしまう。そこで編み出されたのが、神々のアバター(化身)として選ばれし者達による、代理戦争というわけ。蔵人のアバター元となっているリサ・ヴァーユの「ヴァーユ」は、インド神話における風神のことで、仏教では風天だ。作中でも北西の方位の守護をし、風を司る神族として描かれている。
インド神話と言われて、もあまり馴染みがないと感じる方も多いだろう。しかし、実は仏教に多大な影響を与えている。そこで、インド神話の世界観、登場する神々などを取り入れた作品を5つ紹介しよう。
出典:小学館
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世界の存亡をかけたバトルファンタジー漫画。不登校の高校生・和田蔵人の前に金髪の美少女が現れた。彼女の名はリサ・ヴァーユ。神族(デーバ)を名乗る謎の少女だ。彼女のアバター(化身)となり特殊な能力を与えられた蔵人は、世界の存亡をかけて魔族(アスラ)との戦いに身を投じていく。
本作は、インド神話における魔族(アスラ)と神族(デーバ)の地球の命運を賭けた争いを描く物語だ。強大な力を持つ神々で、直接戦うと地球そのものが破壊されてしまう。そこで編み出されたのが、神々のアバター(化身)として選ばれし者達による、代理戦争というわけ。蔵人のアバター元となっているリサ・ヴァーユの「ヴァーユ」は、インド神話における風神のことで、仏教では風天だ。作中でも北西の方位の守護をし、風を司る神族として描かれている。
出典:講談社
数奇な運命を背負った少年と少女が繰り広げる伝奇アクション漫画。民俗学教授を父に持つ藤井八雲のもとに、ある日、謎の少女パイが現れる。彼女は、伝説の妖怪「三只眼(さんじやん)」の唯一の生き残りだった。妖怪に襲われ死にかけた八雲は、パイの力で助けられ不老不死となり、彼女の望みを叶えるため冒険の旅に出る。続編に『3×3EYES 外伝』『3×3EYES 幻獣の森の遭難者』がある。
本作のヒロインであるパイは、三只眼の特性である第3の眼を開眼すると、三只眼としての人格「パールヴァティー四世」が現れる。パールヴァティーとは、インド神話に登場する女神であり、「山の娘」を意味している。不老不死であるパイは、少女に見えるが齢300歳を超えている。また、鬼眼王と三只眼たちの争いによって、インド神話の神であるシヴァによって助けられた過去を持つ。パイの守護者となった八雲と共に冒険の旅をしていくが、その背景にはインド神話の物語が盛り込まれている。
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世界の命運を左右する戦いを描く、セクシャル伝奇バイオレンス漫画。久慈将介は、番組製作会社のアルバイトをしている。世界的な女性ロックバンド「シャングリ・ラ」の取材中に、誤ってボーカルのシンシアを押し倒し、唇を奪ってしまう。その後、将介の身体に異変が現れ獣人化してしまうが、性の奥義を司る一族「斎女」の総領である由麻と偶然出会い、彼女の力で正気を取り戻す。運命で繋がる将介と由麻は、やがて謎の組織との戦いに飲み込まれていく。
本作の舞台は日本だが、インド神話に登場する神々の化身である人物が数多く登場する。性的なものを見たり連想すると、便意を催す特異体質の将介には、「魔醯首羅(まけいしゅら)」=シヴァの神格が眠っている。また、本作のヒロイン由麻は、「魔醯首羅」の妻である「明妃(みょうび)」=パールヴァティーの神格を持ち、シヴァの力をコントロールできる。一方、敵対するシャクティ教団のシンシアは、殺戮の女神カーリーの神格を宿していている。本作では、インド神話の神々による激しい争いが、現代人によって繰り広げられる。
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美人女子高校生と謎の妖怪が織りなす青春ファンタジー漫画。主人公の天竜若菜は、明るく優しい普通の女の子だ。しかし、ふとしたことから、代々天竜家の跡継ぎを守護してきたという妖怪・雨男「叢雲」の姿が見えるようになる。若菜と彼女を取り巻く妖怪たちの、笑いあり、せつなさありの日常が幕を開ける。
若菜を守護する妖怪の叢雲は、中国神話に登場する「四海竜王」の第2子とされている。そして、叢雲は1000年前に妖力の大半を奪われ、宝珠に封じられていた。妖力を奪ったのは、炎の様に光り輝き熱を発するインド神話の神鳥「ガルーダ」だ。また、1000年前の戦いで叢雲を逃がし、本作で若菜達と行動を共にするプラティーシャは、インド神話において音楽の神・緊那羅(キンナラ)をモデルにしている。また、中国神話の竜王も元をたどれば、インド神話の蛇神ナーガラージャが原型とされている。インド神話が密接に関係するキャラクターが、多数登場している。
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神話の世界を題材にした壮大なファンタジー漫画。天と地に平和をもたらした天帝と、守護闘神である阿修羅王は、謀反人の帝釈天の手によって討たれる。そして300年後、世界は新たな天帝となった帝釈天によって支配されていた。天帝亡き後、帝釈天に仕えることを300年拒み続けた「星見」の九曜は、旧友である夜叉王に最期の予言を残す。夜叉王はその予言に従い、幻力(マーヤー)の森の奥に封印されし禁忌の子「阿修羅」を解き放つ。
本作は、古代インドの神話世界そのものをベースに物語を構築しており、六星の阿修羅(アスラ)、夜叉王(ヤシャ・ヤクシャ)、龍王(リュウオウ/ナーガ)、乾闥婆王(けんだっぱおう/ガンダルヴァ)、迦楼羅王(かるらおう/ガルダ)、蘇摩(ソーマ)と、登場人物はいずれもインド神話の神々を元に描かれている。また、サブタイトルの「RG VEDA」は、古代インドの聖典であるヴェーダの1つで、「リグ」は「讃歌」、「ヴェーダ」は「知識」を意味しているものだ。
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