世にはびこる悪は葬るべし！漫画オススメ５選131 Pt.

日本人の名を捨て竜太陽（ロン・タイイァン）となった火野村窯は、身体能力を徹底的に鍛えられ、どんな状況になってもターゲットを仕留めることができる暗殺術を身につけた。拳銃を使った一撃必殺の殺しもするが、得意なのはナイフを使った暗殺。どんな体勢でも相手の急所を狙えるように、足も手と同様に扱えるまで訓練され、足の指でナイフを握ってターゲットの急所を突くこともできる。絵霧と夫婦になって以後、冷静沈着な暗殺者としての活躍が痛快だ。

雪藤のオモテの顔は、気の良い青年。しかし、ターゲットに迫る時は真っ黒なジャンプスーツで闇に紛れ、自転車のスポークを突き立て一撃必殺で仕留める。幼いころに両親を失い、孤児として教会で育てられた雪藤。しかし、教会の神父が、人知れず悪を倒す現場を目撃したことをきっかけに自身も闇の道へと進んでいく。その後、強靱な肉体を武器に戦う元刑事の松田、敵組織である竜牙会の元殺し屋の麗羅らが加わり、それぞれの必殺技で闇を裁いていく。ターゲットを殺す際の決めゼリフが読者にカタルシスを感じさせる、現代の必殺仕事人といった作品だ。

社会にはびこる悪性腫瘍（犯罪者）に対峙する「ブラックラベル」は、望月病院の望月正宗が創設した闇の組織だ。望月が病巣（抹殺対象）を認定すると、司令が下ったブラックラベルのメンバーがターゲット排除に向かう。主人公の三神は、両手に銃を持つ二丁拳銃スタイル。美琴も拳銃を使いバイクの扱いに長けている。表の顔はアイドルとして活動する織葉は、グレネードランチャーを持ち多量の火薬・爆薬を操る。また、先輩グループ「アンプルゼロ」で外科医でもある狭霧友子は、「OROCHI」と銘打たれた日本刀でターゲットを叩き斬る。闇の組織ではあるが、その立ち回りがド派手なのが面白い作品だ。

普段は「カモメ古書店」で商いをしているカモは、裏では依頼されたターゲットに対して、拷問に近い猟奇的な制裁を加える復讐屋だ。ターゲットを足先から徐々に削り殺すなど、情け容赦ないその仕事ぶりは身の毛もよだつほど。また、本作にはカモの他にも「朝食会」という同業組織も登場する。朝食会は被害者たちの復讐を支援する組織で、復讐屋と違い被害者たちに復讐させるための手助けをしている。直接的か間接的かの違いはあるが、犯罪者に対する並々ならぬ復讐心が読者を引きつける。

主人公の間を始め本作では多くの「闇狩人」が登場し、それぞれの特徴的な必殺技を持っている。間は先の尖ったステンレスの定規を携帯しており、これを突き刺して殺すスタイル。定規の先を折られた後は、研ぎ澄ました定規を刀として使用する。トレジャーハンターでもある我竜京介は、けん玉を武器にし、鋼鉄製のワイヤーとなっているヒモで絞め殺す。鬼神流空手の達人である陣内力は、基本は素手だが濡れ手ぬぐいを武器として使うことも。超人気歌手の三枝将は、「かまいたちの将」の通り名で鋼鉄カッターのギターピックを武器としている。多種多様なスタイルで非道な奴らにトドメを刺す姿が本作の大きな魅力だ。