スパイ一家に婿入りした少年の苦悩と成長を描くギャグコメディ。朝野太陽(あさのたいよう)は交通事故により家族を一度に失って以来、人と話せなくなってしまった高校生。ある日、幼馴染の夜桜六美(よざくらむつみ)が実はスパイ一家の娘で10代目当主であることを知る。太陽は極度のシスコンの夜桜家長男・凶一郎(きょういちろう)から排除されそうになるが、六美と結婚したことにより「家庭内殺人禁止」の掟に守られることとなった。そして常に命を狙われている六美を守るための訓練の日々が始まった。
凶一郎は、普段は六美たちが通う高校の教頭・昼川として彼女を守っていた。六美は超人的な力を持つスパイ一家・夜桜家の当主だが、スパイ能力はない。夜桜一族は常人である当主を、超人的な力を持つ他の家族が守り支えてきた。夜桜家を妬む者は多く、表社会で勉強中の六美は常に暗殺者から狙われる立場にある。過去の事件で六美を失いかけたことで凶一郎は自責の念に駆られ、必要以上に過保護になってしまったが、夜桜家長男として戦闘力、知力共に優秀であり、一流のスパイであることは確かだ。婿入りした太陽を疎ましく思いながらも、六美を守れる一人前のスパイになれるようにスパルタ形式で容赦なくしごいている。
ひょんなことから恋人同士のフリをすることになった兄妹の日常を描く禁断の兄妹ラブコメディ。幼い頃に結婚式の真似事をしたくらいに仲良し兄妹の深見律(りつ)と詠(うた)は、高校生になってからも律の部屋で一緒にゲームをして遊んでいた。ある日、友人からの誘いに困った律は妹の詠に恋人のフリをしてもらい、その場をしのぐ。それ以来、二人で外出する際にはデートを装うようになり、あくまでも恋人のフリだったはずが、いつの間にか本気の恋愛感情が芽生えていく。
律と詠は高校生になっても仲の良い兄妹で互いにシスコンでありブラコンだ。律が友人に聞かれて答えた理想のタイプは、料理上手でゲームにも付き合ってくれる、ずっと一緒にいても楽しく過ごせる女の子。それは正に詠そのものだった。恋人のフリをしてほしいと頼んだのは律の方からだったが、前々から詠は兄に対してキスをしたいと思うようになっていた。家の中では両親の目が気になって理性が働き、実の兄妹での恋愛は許されないと頭では理解している。しかし、オシャレをしてデートを重ね、時にはキスまで交わす「恋人ごっこ」を続ける内に二人の気持ちは高まっていくばかり。血の繋がった兄妹が繰り広げる禁断の恋愛の行く末を、どうか最後まで見届けてほしい。
小柄な主人公が相撲界の頂点を目指す熱血相撲漫画。潮火ノ丸(うしおひのまる)は、相撲を愛する高校1年生。入学した当初は大太刀高校一の不良・五條佑真(ごじょうゆうま)に道場が乗っ取られており、部員も部長の小関信也(おぜきしんや)しかいなかった。しかし、次第に部員を増やし、仲間と共にインターハイ優勝を目指すようになる。火ノ丸は体格に恵まれていなかったが実力で角界入りの資格をその手に掴む。常に強者に挑戦する姿勢で横綱になる夢に向かって突き進む姿を描く。2018年にテレビアニメ化された。
本作に登場するシスコンキャラは、主人公の火ノ丸と同じ相撲部に所属している五條佑真。学校では喧嘩が強く、不良として恐れられていたが、同じ学校に通う妹・礼奈には甘く、買い物に付き合ったり妹が気に食わない相手をボコボコにしたりしていた。火ノ丸に負けて相撲を始めるが、相撲の良さが分からない礼奈からは大反対されてしまう。しかし、礼奈もまた佑真たちの試合を通じて相撲に惹かれていき、兄を近くで応援するためにマネージャーを務めるまでになった。佑真は高校卒業後はスポーツ医療の道へ進む が、火ノ丸を慕っている妹の気持ちに気付いており、恋愛に興味がない火ノ丸に妹を泣かせたら承知しないと脅しをかけるなど、シスコンぶりを発揮している。
年の離れた妹のことを大切にしている主人公が、幼馴染や美少女など周囲の女子に心を寄せられていく中で、少しずつ日常が狂っていくラブストーリー。渡直人は両親を亡くし、小学4年生の妹・鈴白(すずしろ)と共に叔母の家でお世話になっている16歳の高校2年生。ある日、幼馴染・館花紗月(たちばなさつき)が隣のクラスへ転校生としてやってくる。紗月は過去に渡家の大切な畑をめちゃくちゃにした「畑荒らし」。6年振りの彼女との再会は、新たな波乱の幕開けとなる。
主人公の直人は小学4年生の妹・鈴白のことを大切にしているシスコンの高校生。新たな友人関係も広がっていく年頃だが、直人がどの部活にも入らず、恋人も作ってこなかったのは、鈴白中心の生活を送ってきたからだ。時折わがままに思えるようなことも口走る鈴白のことをたしなめることもあるが、「二人きりの家族」と言われてしまうと何も言えなくなってしまう。鈴白が畑を始めたいと言い出したのも、兄と過ごす時間を少しでも増やしたいと思ったからだった。また、直人の方も鈴白の成長を願う一方で自分が知らない鈴白の一面を見せられると焦ることもある。周囲の女性陣から思いを寄せられハーレム状態になっていっても、鈴白にとって優しく素敵な兄であることは間違いない。
シスコンの弟がエロティックな義姉に振り回される日々を描く日常系ギャグコメディ。鬼灯吾朗(ほおずきごろう)と姉のハルは、血が繋がっていない義姉弟。吾朗はセクハラまがいのイタズラを仕掛けてくるハルのことが大好きなシスコンであり、ハルのエロティックな姿を見るたびに鼻血を噴き出している。思春期の男子にとっては刺激的すぎる裸エプロンなど、挑発的な格好を見せるハルに翻弄されながらも、そんな姉のことが好きで仕方ない吾朗なのだった。
義姉弟だと思春期が近付くにつれて距離感が掴み辛くなる場合もあるが、本作の主人公の吾朗とハルは特殊ではあるものの良好な姉弟関係を築けている。それは姉のハルにSっ気があるのに対し、吾朗はシスコンな上にM男の素質があるからだ。ハルは裸で吾朗のベッドに入って誘う真似をしたり、耳穴を舌で舐めたりとやりたい放題。吾朗にとって自宅は癒やしの場ではなく理性との戦いの場になっている。だが、鼻血を噴き出す弟の姿を見て爆笑するハルは一見ドSな姉のようでいて、本心では吾朗のことを大切に想っているのだ。メチャクチャなハルの要望に応えようとする素直さが吾朗の可愛いところであり、この二人だからこそ姉弟として上手くかみ合っているのだろう。