恋は戦い!? 『かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～』151 Pt.

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本作の主人公、四宮かぐや（しのみや・かぐや）、白銀行幸（しろがね・みゆき）、の二人は、「恋愛関係に於いて、好きになった方が負けは絶対のルール」と認識している。舞台は、貴族や士族を教育する機関として創立した由緒正しい私立の名門高校「秀知院（しゅうちいん）学院」。その名門を生徒会のツートップとして束ねるのが、生徒会長たる白銀行幸と、副会長の四宮かぐやだ。二人は生徒会の仕事を共にするうちに、周囲から「お付き合いされているのでは……!? 」との噂が立つ。その噂を耳にした当初は「向こうがどうしてもっていうなら付き合ってもいい。」という何とも上から目線な発想。名門を束ねているだけあって、自分に自信のある二人は、告白されるのも時間の問題と思っていた――。そして気付けば何事もないまま半年が過ぎ、二人の思考は「如何にして相手に告白させるか。」という方向にシフト。こうして天才たちの頭脳戦は始まった。

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この作品は、一話ごとに話がガラッと変わることが多い。もちろん主人公の二人はあの手この手で頭脳戦を繰り広げる日々なのだが、概ね一話ごとに、戦場は切り替わって行く。厳密に言えば場所はほぼ生徒会室であるのだが、一話ごとに違ったシチュエーションで、戦いの火蓋が切られるのだ。ある時はお互いの連絡先をどちらから聞くのか、またある時は、どのようにして二人で生徒会の買い出しに行くか……。この二人にかかればありとあらゆる何の変哲もないシーンが、頭脳戦の舞台と化す。そして戦いであるのだから、もちろん勝敗がある。話の構成もさることながら、この「本日の勝敗」の記し方が、的を射ていてクスッと笑わせてくれる良い締めになっている。本作を読む際には、ぜひこの最後の一コマに記される、「本日の勝敗」を楽しんでいただきたい。

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秀知院学院、生徒会には上記の二人の他にもメンバーがいる。その中で連載開始から登場するのが、書記の藤原千花（ふじわら・ちか）だ。ゆるくウェーブした髪の毛に大きな瞳、前髪にはいつも黒いリボンをつけている。智略を張り巡らせる白銀とかぐやの思惑などまるで気付く素振りも無く、場を狂わすのこともしばしば。だが、時に流れをいい方向に持っていくこともあるのでなかなか侮れない。書記という役職にありながら、眠っている（ふりをしていた）白銀の額にいたずら書きをした際には、果肉の果の字を書き損じるなど、期待を裏切らない、少し天然で、とても人懐っこいキャラクター。彼女の行動からも、目が離せない。