男子高校生と隣人のお姉さんが共同生活を始めるラブコメディ。主人公の空本実は、可愛い系の男子高校生。ある日、彼の両親が借金を遺して突然失踪してしまう。危うく借金取りに臓器を売り飛ばされそうになっていた彼に、救いの手を差し伸べたのは隣に住むお姉さん。特に親しいわけでもなく、毎朝挨拶を交す程度の関係だったにも関わらず、彼女は実が背負った借金を全額返済。さらに実を養うと申し出たのだった。
隣のお姉さんが実を救った理由は只ひとつ。何と彼女は、実のことが大好きだったのだ。彼女にとって実と交す朝の挨拶は、仕事で疲れた心を癒す一服の清涼剤。彼女は実への思いが昂じる余り、彼を養うことを妄想して毎月貯金をしていた程。かなり危ない女性だが、お姉さんの実への想いはピュアそのもの。彼女には実に手を出そうなどという下心は毛頭なく、彼が健やかに毎日を過ごせるだけで幸せだった。彼女はほとんど実を神格化しているため、彼に自分の本名を明かすことすら畏れ多くてできないのだ。実を全力で甘やかそうとするお姉さんと、ダメ人間にならないように自制する実の、奇妙な同居生活が始まる。
主人公の広田玉手は大手出版社、笑学出版に勤務するファッション誌の編集者。彼女は「結婚して家庭に入るのが女の幸せ」という価値観の男と別れて以来、仕事漬けの日々を送っていた。プライベートがおざなりになる余り、いつしか「嫁が欲しい」が口癖となった彼女は、雑誌のロケ先で偶然、料理スキル抜群のイケメンと巡り逢う。そのイケメンは、人気漫画家マイナスイオン先生のアシスタント兼メシ係だった。
主人公の広田玉手は、仕事をバリバリこなす自立した女性だ。玉の輿願望など一切ない彼女は、逆に家事の出来る男を娶ろうと思い立つ。そんな彼女が目を付けたのが、人気漫画家マイナスイオンのアシスタントで、スタジオの飯炊き係も兼務する良人という男性。ただし、玉手は良人が好きなワケではなく、むしろそのファッションセンスには否定的だった。彼女は単純に、良人の料理に胃袋を掴まれただけ。玉手にとって誤算だったのは、良人だと信じていた男が実はマイナスイオン本人だったこと。本名を一伊音(にのまえいおん)という彼は、自分の金を目当てに寄ってくる女に辟易していた。そこで友人でありアシスタントの良人の名を騙り、純粋に自分を愛してくれる相手を捜していたのだ。かくして、奇妙な男女の恋愛劇がはじまることになる。
ヤクザから専業主夫となった男の日常をユーモアたっぷりに描く、任侠コメディ。主人公の龍(たつ)は、かつて「不死身の龍」の異名を馳せた最凶のヤクザだった。しかし、彼は結婚を機に極道の世界から足を洗い、専業主夫となる。本人は完全にカタギのつもりだが、その立ち居振る舞いはヤクザそのもの。そのため、彼の行動は頻繁に周囲の誤解を招いていく。
本作に登場する男を養いたい女性は、主人公の妻である美久。彼女は、デザイナーを務めるバリバリのキャリアウーマンである。仕事はできる一方で、家事全般は大の苦手。魔法少女もののアニメが大好きだったり、買物中にコーラを買いたいと駄々をこねたり、子どもっぽい一面もある。そんな妻の美久を支えるべく、龍は専業主夫として全力で家事をこなしていく。もっとも、足を洗ったとはいえ、龍の根っこの部分はヤクザ時代のまま。黒のスーツにサングラスという、いかにもなファッションに、ドスの効いた言葉遣いは、どう見てもそのスジの者。共にアンバランスな美久と龍は、ある意味お似合いの夫婦。そんなふたりは、様々な騒動を巻き起こしていく。
どうしようもないダメ男と同棲生活を送る女性の悪戦苦闘を描く、ユニークなラブコメディ。主人公の春日ゆり子は、裏和野病院に勤務する看護師。ある日突然、彼氏の翔平が、彼女の家に転がり込んでくるところから物語は幕を開ける。なんと翔平は、勝手にバイトを辞めたせいで親に愛想を尽かされ、実家を追い出されたのだ。そうしてヒモ体質の彼氏とゆり子のグダグダな同棲生活が始まっていく。
ゆり子は男を養いたいというより、なし崩し的に養わざるを得なくなった女性である。彼女が付き合っている翔平は、元々ヒモ体質のダメ人間。以前からデート代に交通費、果ては携帯料金すらゆり子が払っていた。そんな翔平が実家を追い出されて、ゆり子は途方に暮れつつも「逆にこれはチャンスなのでは」と、思い直す。同棲していれば、彼の金銭管理も簡単だし、ヒモ体質を改めさせることも不可能ではないかも知れない。ところが翔平のダメぶりはゆり子の想像以上。オマケにゆり子自身が、ちょっとした優しさを見せられると、対応が甘くなってしまうチョロい性格。まさに割れ鍋に綴じ蓋的なふたりの生活は、常に想定外の方向に進んでいく。
成り行きで主夫業をすることになった主人公の成長と恋愛模様を描くラブコメディ。主人公の工藤直人は、中堅所のアニメーター。ところが、勤めていたアニメ製作会社が突然倒産してしまう。折からの不況で再就職もままならない状況の中、彼は同棲相手で漫画家の彼女、信崎千明のアシスタントをする傍ら、主夫業を務めることとなる。
直人と千明の同棲は、デビュー前で生活に困っていた千明が、直人のアパートに転がり込んできたことから始まった。ところが直人の失業でふたりの立場は完全に逆転。直人は不本意ながらも、主夫業を始めることとなる。一方の千明は、順調に連載を増やし、収入も安定。直人が主夫となってからは、生活環境も改善されたこともあり、千明としては、このまま彼を養いたいと思うようになる。しかし、男としてのプライドや世間体もあり、直人はイマイチ踏ん切りが付かない。そんな直人のアパートの隣人である高桐は、完全な専業主夫であった。誇りを持って家事をこなし、直人に主夫としてのいろはを教える彼の存在は、頑なだった直人の心を少しずつ変えていく。