ある少年と少女の出逢いから始まる惑星冒険漫画。惑星グランベルは星そのものがテーマパーク。主人公の少年、シキ・グランベルはこの惑星唯一の人間として、それぞれの役目を与えられた機械(ボット)たちと共に暮らしていた。ある日、シキは冒険者ギルドに所属する動画配信者の少女、レベッカと出逢う。シキはレベッカとの出逢いをきっかけに外の世界「桜宇宙(サクラコスモス)」へ旅立つことを決意。様々な惑星を股にかける大冒険が幕を開ける。
狭い世界にいてはわからないことがたくさんある。だから「たくさんの国へ行きたくさんの人と会い、そして友達をたくさん作れ」というのが、シキを育ててくれたボット・ジギーの言葉だった。その言葉通り、シキは100年ぶりに惑星グランベルを訪れた人間であるレベッカに、友達になってくれと迫る。それが、シキが冒険へと踏み出すことになるきっかけだった。機械としての寿命を目前に控えていたボットたちは、レベッカとならシキが宇宙に旅立てると考え、一芝居打ってシキをボットたちから決別させる。突然宇宙に飛び出すことになったシキが、レベッカとその愛猫ハッピーと共に遭遇する未来はどんなものなのか。壮大なスケールの冒険劇に、大人も子供も夢中になるだろう。
日本屈指の大人気RPGを元に生まれたファンタジー・バトル漫画。主人公のダイは、勇者になることを夢見る少年。彼は怪物の島・デルムリン島唯一の人間として、友達のモンスターたちと共に暮らし、平和な日々を謳歌していた。しかしある日突然、島のモンスターたちが凶暴化してしまう。唐突なその現象は、倒されたはずの魔王が復活したことを表していた。その日から、平和を取り戻すためのダイの冒険が始まる。1991年10月にテレビアニメ化。
魔王が勇者たちに倒され、多くのモンスターたちが魔王の支配から自由になった。デルムリン島のモンスターたちも邪悪さを失っており、ダイとの仲も良好。時折島を訪れる人間たちとの間に起こるトラブルはあれど、基本的に平和な日々を送っていた。しかしある日、魔王の復活によってモンスターたちが理性を失い、凶暴化してしまう。混乱するデルムリン島。そこに現れたのが、勇者の家庭教師を自称するアバンという人物と、その弟子であるポップだった。アバンは島を結界で囲み、モンスターたちを魔王の支配から救うことに成功。島にいたダイに勇者の資質を見出し、彼を弟子にして鍛え上げる。ゲーム「ドラゴンクエスト」を知っている人も知らない人も楽しめる、王道冒険ファンタジーだ。
スライムに転生した元人間が理想の国作りに奔走する異世界転生ファンタジー。会社員の三上悟は、通り魔に刺され命を落とした。目を覚ますと、そこは今まで生きてきた世界とは全く違う世界。しかも悟は人間ではなく、スライムの姿だった。前世の記憶を持ったまま最下級モンスターとして生まれ変わった悟は、生まれた洞窟の中でヴェルドラという巨大な竜と出逢い、リムルという名前をもらう。それをきっかけに、リムルの大冒険が始まった。2018年10月にテレビアニメ化。
最弱モンスター・スライムに転生してしまったら、生まれた時点ですでに詰んでいると思うかもしれない。しかし三上悟改めリムル・テンペストは、チートスキルを持つ特殊なスライムだった。中でもユニークスキルの「大賢者」は、異世界の事情に詳しくないリムルに知恵を授け、大抵のことなら的確なサポートをしてくれる便利なスキル。リムルは人間だった頃に得た知識とスキルを上手く利用して、様々な種族のモンスターたちを配下に置き、ついには魔物たちの国を作り上げる。本作の魅力は、主人公がスキルで次々と仲間を増やし勢力を拡大していく痛快さ、一から国を作るというスケールの大きさと、緊張に息呑む外交交渉や武力衝突シーンにある。作品を通して国作りという特殊な体験を楽しもう。
主人公が兄の敵を打つために立ち上がるファンタジー漫画。主人公のウリックは、勇者であった兄・ザードを邪神竜ディアボロスに殺された。兄の敵討ちを誓ったウリックは、1人でディアボロスを探す旅に出る。その道中で出会ったのが、法力国家アドビスの王子であるシオンという少年だった。危ないところをウリックに助けられたシオンは、ウリックの旅に半ば強引に同行するようになり、やがてそこに妖精族の少女・レムも加わって、少人数ながら賑やかなパーティになる。
ディアボロスを探し出し倒すべく旅をしていたウリックは、魔物に襲われている少年を見つけ助けた。それがウリックと王子シオンの出逢いである。シオンは、命を救われた恩返しとして旅の手伝いをすると言い、ウリックの同意なしに旅の同行を決める。強引で我儘なシオンに旅の手伝いをしてもらうどころか、逆に手を焼かされるウリックであったが、シオンは確かにウリックのことを気にかけているようだった。物語が進むにつれて、シオンがウリックに構う理由や、ウリックが抱える秘密が明らかになっていく。ほのぼのとしたギャグ要素の向こうにあるシリアスなストーリーに惹き込まれる読者が絶えない作品だ。物語に隠された様々な真実を自分の目で確かめよう。
魔法使いの少年が仲間と出逢い旅の中で成長していく魔導冒険譚。アラジンは、世界を導く王を選定する創世の魔法使い「マギ」と呼ばれる特別な少年。彼は1人で旅をしている途中、アリババ・サルージャという少年と出逢い、アリババからの提案で世界中にある謎の遺跡群「迷宮(ダンジョン)」の攻略に向かうことになる。しかし未知の力が秘められた迷宮の攻略は、挑戦した人間のほとんどが帰って来られないという危険なものだった。2012年10月にテレビアニメ化。
仲間と共に未知の世界に足を踏み入れ、共に困難を切り抜け友情を深めていく。それが王道冒険漫画の醍醐味だ。本作はまさにこの王道を押さえた作品であると言える。重要な要素である「迷宮」は物語開始時の14年ほど前から知られるようになった、世界各地にある謎の遺跡群だ。中には財宝や魔法道具が大量に眠っていて、迷宮を攻略した者はこの財宝と王の器を手に入れることができるとされている。そのため数多の人々が迷宮攻略を目指したが、戻ってくるものはほとんどいなかった。迷宮攻略のシーンはこれぞ冒険といった様子で、読む者の心をときめかせる。奴隷制度や国のあり方など、深く考えさせられる題材が取り入れられているところも魅力のひとつだ。